時流に流されることなく「本質」を追求
三つの新たなテーマに注力
従来の取り組みを継続・強化しつつ、以下の三つを今後、特に注力して取り組むべき社会課題・テーマとして考え、具体的な取り組みを検討・実行していきます。
一つ目のテーマは「働きがい・多様性」です。クリエイティブなアウトプットを枯渇させないよう、良質なインプットを常に行っていくために仕事と私生活のバランスをとっていくというのが、当グループが「働き方改革」の主眼に置く考え方です。長時間残業を2014年比8〜9割削減するなど早くからグループ全体で長時間残業の削減を進め、これまで確かな成果を得てきました。2018年4月に導入した副業制度【JOB+(ジョブプラス)】の狙いも、社員が本業では得られない経験や技能をインプットすることで、新たなイノベーションの創出に繋げていくことにあります。創造的なアイデアは、多様な人の考え方が行き交うところから生まれます。今後は、性別や年齢、信条、あらゆる属性やハンディキャップによる不平等をなくし、多様な価値観を受容する企業文化、多様性を活かし働くことができる企業風土を醸成していきたいと考えています。グループの本社機能の集約を機に、「働きがい・不平等」をテーマとした7項目(P.69)の方針に基づき、各社の状況に応じた目標設定と具体的施策づくりを進め、実行に移していきます。
二つ目のテーマは「依存症問題」です。ゲームに没頭して健康に深刻な支障が出る状態が「ゲーム障害」という疾病として世界保健機関(WHO)に認定されました。パチンコ・パチスロ遊技機と合わせ、依存症問題は当グループが真摯に取り組むべき重要な課題です。依存症の予防に対する普及・啓蒙活動等でイニシアチブを発揮できればと考えています。
三つ目のテーマは「超高齢社会」です。当グループの製品やサービスを通じて、高齢者の心身の健康の維持、コミュニケーションの場の提供に貢献することができると考えています。また、高齢者の雇用・再雇用の機会も拡げていきたいと考えています。
SDGsの観点を踏まえて
行動計画等の企画機能を担うCSR推進室は現在、SDGsの観点を踏まえて、CSR憲章等の従来のCSR活動全般の改訂作業を進めています。さらに、SDGsの17の目標と169のターゲットの精査を通じ、当グループが貢献できるものを特定、具体的な行動計画への落とし込みも進めていきます。実行に際しては、社員との丁寧な対話を続けながら、ミッションピラミッド*に基づく事業活動とSDGsとの繋がりを一人ひとりに認識させ、全社員を巻き込んでいく考えです。
総力を結集し、社会の明るい未来を創り上げながら持続的な企業価値向上を目指すセガサミーグループを引き続きご支援賜りますよう、お願い申し上げます。
*「Mission」(=存在意義)、「Vision」(=ありたい姿)、「Goal」(=目標)、それらの実現に向けた具体的な戦略等で構成され、2020年3月期に向けた「Road to 2020」に基づく施策を確実に実行していくために策定した戦略ピラミッド
