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  • 明治安田生命
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BATTERY

上津原、天沼、南-坂田

戦評COMMENT

序盤から点の奪い合いとなり、最後までもつれた決勝戦。中盤以降も得点機を掴んだセガサミーだったが、最後は1点差で万事休した。それでも、今大会は10月の日本選手権予選に向けて大きな弾みになったことは間違いないだろう。

気温30度超。秋風を感じた大会初日とは打って変わり、真夏日となったこの日の先発マウンドは、右腕・上津原詳に託された。今シーズン初の公式戦での先発マウンド。オープン戦を含めれば、4月23日のホンダ戦以来となる重役に、強心臓を持つ上津原もさすがに緊張の色を隠せずにいた。
1回表。4番・佐藤俊和の三塁線を抜けるタイムリー二塁打で幸先よく先制したセガサミーだったが、その裏に上津原が2安打を浴びるなど、あっという間に同点とされる。それでも、2回表に7番・久保穣の左前安打、さらに失策、2四球と相手の乱れに乗じて勝ち越しに成功したチームは、再び流れを手繰り寄せた。点を奪われた直後の速攻劇。しかも点差を2点に広げたゲーム展開に、ベンチ、さらに一塁側で声援を送り続けた観客もまた、この日のチームの勢いを感じたに違いない。だが、上昇を続ける暑さが少しは影響しただろうか。マウンドに立つ上津原だけは、2回以降も流れに乗り切れずに苦しい表情を何度も浮かべていた。2回裏には長短打3本と1四球で3失点、4回裏にも2安打を浴びて1点を奪われ、5回でマウンドを降りた。青島健太監督が振り返る。
「上津原は、本来の持ち味であるボールの勢いやテンポの良さがなかった。カウントを取りにいったところを痛打されるなど、伸び伸びと投げられずに苦しみましたね」
結局、中盤までの失点が打線のリズムも狂わし、最後は1点差で無念の敗退となった。
だが、振り返ればNTT東日本では4点差を引っくり返してサヨナラ勝利、JR東日本戦では先発の井上敦之が5回までゲームを作る中で、打線が14安打と活発な攻撃を見せた。
「原点に戻る意味で『ファーストストライクから積極的にいく』ことを目標に掲げて挑んだ攻撃陣は非常に活発でした。また、走塁では隙さえあればどんどん仕掛けていくことが秋のテーマでしたから、その点では収穫の多い大会でした。さらに今後、もっと攻撃的な攻めをするのか、または丁寧な攻めをしていくのか、そこをもう一度確認し合いながら、チーム力を伸ばしていきたいと思います」
試合後、来シーズンの戦いも見据える中で若い力の台頭にも期待する青島監督は、今大会をそう振り返り、手ごたえを感じた表情を浮かべていた。

 

――12打数5安打で打撃賞を獲得した今大会を振り返っていかがですか?

佐藤 都市対抗を終えてからオープン戦でもまったく打てずに苦しみましたが、今大会は4番を打たせてもらう中で2戦目(JR東日本戦)から徐々にバッティングの状態がよ くなり結果もついてきたと思います。

――調子が上がってきた要因は?

佐藤 JR東日本戦の守備(2回裏)で走者と接触した際に背中から地面に落ちて体を痛めてしまったんですね。でも、逆にそれで体の力が抜けてバットが楽に振れるようにな って、ヒットも出るようになりました。

――結果的に決勝で敗れましたが、佐藤選手、そしてチームにとっても収穫ある大会になりましたね。

佐藤 たとえば、大会の入り(初戦の戦い)が悪いなど、今大会で見えた課題もあったので、もう一度、日本選手権に向けてチーム力を上げていきたいと思います。