• TEAM T
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  • 5
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  • 7
  • 8
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  • NTT東日本 N
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  • 9
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  • セガサミー
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BATTERY

上津原、天沼、南-坂田

HOMERUN

佐藤俊(6回ソロ)

戦評COMMENT

投手戦かと思われた敗者復活1回戦。だが、中盤以降は投手陣が炎上して、よもやの9失点。打線も連打なく5安打で2点を奪うのが精一杯だった。シーズンのビッグイベントの一つである日本選手権野球大会は、コールド負けという屈辱の中で幕を閉じた。

しとしとと降り注ぐ雨粒が、いつも以上に冷たく感じた。関東選抜リーグ戦の新日本石油ENEOS戦(4月24日)以来、今シーズン2度目のコールド負け。雨の大田スタジアムをあとにする選手たちの表情は沈み、いつになく足取りは重かった。  両チーム無得点で迎えた5回表。先発・上津原詳がNTT東日本の代打・宮内選手にカウント0-1から左翼席に運ばれて3点を失うと、続く6回表には3連打などで2失点。
「(5回表の3ラン本塁打の場面は)完全に失投です」(上津原)
7回表には、2番手・天沼秀樹が2四死球で走者を溜めると、3番手・南大介が痛恨の3ラン本塁打を放たれて9点目を奪われ、試合は決した。
「情けない限り。力不足です。この試合が良い薬になってくれればいいのですが……」
試合後、選手通路に置かれたパイプ椅子に腰を下ろした佐々木誠監督は、そう語るのが精一杯だった。
それでも、序盤までは流れを掴んでいた。上津原と、NTT東日本の下手投げ右腕・木城投手との投手戦だったとは言え、攻守に輝きを放っていたのはセガサミーだった。
1回表。一死から連打を食らい一、三塁とピンチを迎えた場面では、上津原の絶妙な牽制球が決まって相手の攻撃を封じた。流れを引き寄せた中、その裏の攻撃では1番照屋真人が四球を選び、2番川端裕也がきっちりと犠打を決めて一死二塁。続く3番大西主晃も四球で出塁して一死一、二塁とする。相手投手の立ち上がりは、制球にバラつきがあった。ノーヒットで掴んだ好機をものにすれば、一気に主導権を握ることができた場面。結果的には後続が討ち取られて点を奪えなかったが、攻撃の糸口は薄っすらと見えていたような気がする。続く2回裏には、6番手塚翔がファールで粘りながら9球目をとらえて左前安打。3回裏には、1番照屋が中前安打で出塁。ともに先頭打者が出塁してベンチの士気を高めた。また、守備では2回表、右翼手の照屋が右前に落ちるかと思われた打球を懸命のダッシュで好捕。3回表には、遊撃手の宮之原裕樹が三遊間の打球に対して機敏に反応してアウトにするなど、この試合では野手のプレーが光った。
序盤の流れ、勢いを持続できれば……、また違った結果になっていたかもしれない。今シーズン、敗戦の中では同じような展開が幾度となく見られた。その都度、撰田篤GMは「9回、同じモチベーションで戦わなくては……」と語っていたものだ。
そして、この試合を振り返り、改めて撰田GMは思う。
「1シーズンを通じてしっかりと戦える力を身につけなくてはいけない」
日本選手権の本大会初出場は逃したが、今シーズン残された期間でおのおのが自らの反省、課題を整理しながら今一度練習に励むことができるか。それこそが、来シーズンのさらなる飛躍につながるはずだ。

――試合を振り返っていかがですか?

照屋 投手陣はよく投げてくれましたし、野手も声を出しながら必死に戦いましたが、力がなかったということです。相手打線はバットが振れていました。結果的に、その思いきりの良さが野手の間に落ちるヒットなどを生んだと思います。積極性の大切さを改めて相手に教えられたような気がします。

――照屋選手自身は、5回裏一死二塁で右越えのタイムリー二塁打を放ちました。

照屋 前の試合の日立製作所戦を経て、点を取られたあとに取り返すことの重要性をチーム全体で感じながら今日の試合に臨みました。5回裏の打席は、その気持ちを忘れずにとにかく1点を取りにいった結果だと思います。

――今後のチームの課題とは?

照屋 一番大事なのはメンタルです。いかに強い気持ちで試合に臨めるか。さらにメンタルの充実を図りたいと思います。今後は、スタッフを信じて日々の練習に取り組む。そして、個々が課題を見つけて実戦に活かしていきたいと思います。