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  • 日立製作所
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BATTERY

上津原、齊藤、天沼、渡邉、南-坂田、谷澤

戦評COMMENT

都市対抗東京二次予選前の最後の公式戦となった一戦は、初回から主導権を握られる苦しい展開となった。先発の上津原詳が初回に3失点。中盤以降も2番手以降の投手陣が小刻みに加点される。援護したい打線も散発5安打で無得点に終わり、最後まで流れを引き寄せることなく零封負けを喫した。

重い空気が試合展開だけではなく、選手たちの体をも支配しているように見えた。
無理もない。5月上旬から9日間行なわれた強化合宿を終えたばかりとあって、選手たちの疲労はピークに達していた。さらに、真夏日に迫る暑さも多少は影響したのだろう。
4番の十九浦拓哉が語る。
「バッティングの状態は悪くないと思いますが、捕らえたと思った打球が差し込まれて逆方向にいく打席がありました。体にキレがありませんでした」
7回裏の第3打席、十九浦は左翼フライに討ち取られた。「本当なら右中間に持っていかなければいけない」とも語ったその打席で、精彩なき体の動きを改めて実感した。
主砲の言葉が物語るように、攻撃陣は散発の5安打。3回裏、8番宮之原裕樹が三塁前にセーフティバントを試み、一塁にヘッドスライディングを見せてチーム初安打。6回表には1番川端裕也が一塁への内野安打で出塁。さらに7回表、代打・村上研斗がカウント2-3から低めの変化球を捕らえて右前安打を放ってチャンスメイクする。
「2ストライクに追い込まれてから打席での立ち位置を前(投手寄り)にしました。結果的にシンカー系の沈む球をうまく拾ってヒットを打つことができました」(村上)
だが、そのいずれも後続が倒れて点を奪うことができなかった。意地を見せたい9回裏も、一死から3番久保穣、4番十九浦の連続ヒットで一、二塁とするが、途中出場の5番谷澤恭平が4-6-3と渡る併殺に倒れて万事休す。終ってみれば、長打は1本も生まれず、得点圏に走者を進めたのは9回裏の一度だけ。この日の力なき攻撃陣にとって、ホームベースは遠かった。
逆に投手陣は、相手チームの走者を何度となくホームに迎え入れた。1回表、先発の上津原詳の投球には持ち味である打者の手元で伸びるキレがなかった。4本の単打を集められて3失点。ヒットが続く中で焦りもあっただろうか。上津原は、一死一、二塁で投手前の打球を処理した後、強引に併殺を狙い二塁への悪送球を記録した。結果的に、その失策が大量失点につながったとも言える。さらに6回表には、2番手の斎藤勝が暴投がらみで1失点、8回表にも4番手の渡邉裕之がマウンドに上がる中、失策で進塁を許した後に犠飛で1点を献上した。試合後、西詰嘉明コーチが選手たちを前に「ミスからの失点」を強い口調で指摘した通り、この試合では未然に防げる失点があった。
疲労や暑さ。それらを敗戦の理由にしてはいけない。もちろん、選手たちにしてみても、そのつもりは毛頭ないはいずだ。間もなく迎える都市対抗東京二次予選。それまでに、それぞれがモチベーションを上げ、いかにチームとしての力を高めていくことができるかが重要である。勝負の瞬間は、約1ヶ月後に迫っている。