• TEAM T
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • R
  • H
  • E
  • セガサミー
  • 1
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  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 2
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  • 東京ガス
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  • x
  • 3
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  • 0

BATTERY

上津原、渡邉、齊藤、木村-坂田

HOMERUN

宮崎(1回ソロ)

戦評COMMENT

記念大会となる第80回都市対抗野球大会の東京二次予選が、ついに幕を開けた。1回戦は、初回にソロアーチで先制するなど上々の滑り出しを見せたが、3回表以降はわずか1安打で無得点。5回裏に奪われた1点が最後まで重く圧し掛かり、1点差で惜敗した。チームは敗者復活戦に回った。

 

初戦の重圧を振り払う一撃だった。
1回表、2番宮崎祐樹がカウント1-0からの2球目を豪快に振り抜く。滞空時間の長い打球が左翼席に飛び込んだ瞬間、一塁側ベンチにはいくつもの笑顔が溢れた。
「高めのストレートだったと思います。思い切って振った結果です」(宮崎)
試合開始から1分足らずの速攻劇で得た1点は、トーナメント戦において不可欠な 『勢い』という大きな武器をチームにもたらした。勢いそのままに迎えた2回表には、6番坂田精二郎の四球、7番手塚翔の左前安打で作った一、二塁の好機で、9番宮之原裕樹が技ありの中前安打を放ち2点目を挙げる。勝利の風がセガサミーに吹く。そんな中、大田スタジアムのバックスクリーンに掲げられた旗は右から左へ、東京ガスが陣取る三塁側方向に激しく揺れていた。 勝利の風向きが変わったのは2回裏だった。先発の上津原詳が二死から四球と連打で1点を失うと、続く3回裏にはヒットとバッテリーミスで招いたピンチで東京ガスの6番植山幸亮選手にタイムリー三塁打を浴びて同点とされる。さらに5回裏に勝ち越し点を奪われると、一気に試合の情勢は東京ガスに傾いた。上空の強い風が、相手チームを後押しした。思わずそう感じてしまうほどに、打線も3回以降はわずか1安打に抑え込まれて得点することができなかった。試合後、大事な初戦の先発を託された上津原は言葉少なげに自らのピッチングを振り返った。
「(ピッチングの内容が)悪いなりに粘って投げることはできたと思いますが……。次の試合は頑張ります」
また、エースの状態について捕手の坂田は「今日は、ピッチングの“間”がなかった。少し力んでしまったのかもしれません」と語り、『5番・一塁手』としてスタメン出場を果たした佐藤俊和もまた「チーム全体に気負いがあった」と試合を振り返る。 佐々木誠監督の言葉である。
「時間はない。気持ちを切り替えて戦うだけです」
昨年は、初戦敗退から代表権を獲得した。その奇跡を、今夏も再び――。