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  • 明治安田生命
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  • セガサミー
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BATTERY

渡邉、齊藤、木村-谷澤、坂田

HOMERUN

照屋(2回ソロ)

戦評COMMENT

目まぐるしい打撃戦の前日とは打って変わり、凌ぎ合いとなった3位決定戦。試合が動いたのは2回。先発の渡邉裕之が押し出しで1点を失うと、その裏、6番照屋真人のソロアーチで同点とする。だが、4回表に1点を勝ち越されると、その後は打線が沈黙。5回以降は、わずか1安打に封じられて1点差で涙を呑んだ。

 

序盤の戦いには、前日の準決勝同様に取られたら取り返す粘り強さがあった。
2回表、先発の渡邉裕之が二死満塁から痛恨の押し出しで1点を失う。だがその裏、一死から6番照屋真人が130キロの高めのストレートを右翼スタンド上段に運び同点とした。
「今日は力を抜いて打つことだけを心がけました。バッティングの形というのは、すでに練習で築かれているもの。ならば、プレッシャーなどが懸かる試合ではリラックスした状態で打席に立って普段通りのバッティングをしよう、と。ホームランの打席は、久しぶりに打球が高く上がりましたね。手ごたえはありました」
都市対抗本大会前の関西遠征で骨折した右手中指は完治していない。今でも固定器具を中指に添えて、その上からテーピングを巻いた状態だ。試合には、バッティンググローブの中指の部分を切り取り、少しでも痛みを軽減するように細工をしながら出場し続けている。それでも、主将の照屋はきっぱりとこう言う。
「本来、中指はバットを握る上でギュっと力をこめる大事な指です。正直、いまだに骨がくっついていないですし、力が入らない。でも、試合に出るからには自分のベストのプレーをしたいと思うし、出られない選手もいるなかで最後までしっかりとやらなければいけないと思っています。ケガをしてからそういう気持ちが特に強くなりました」  だが、この試合では粘り強さが長続きしない。3回裏、この回先頭の9番宮之原裕樹が遊撃手の失策で出塁。さらにボークと犠打で一死三塁とチャンスを迎えたが、2番大西主晃の浅い右飛でタッチアップを試みた宮之原が惜しくもホームで刺されて2点目を奪うことができなかった。さらに、4回表二死二塁から1点を勝ち越された直後の4回裏、3番宮﨑祐樹の左前安打と2つの四球で一死満塁と攻めたが、後続が2者連続三振に倒れて無得点に終わった。序盤は、毎回先頭打者に安打を許した先発・渡邉の苦しいマウンドが打線にリズムをもたらすことができなかっただろうか。逆に、「投球動作に無駄がなく、体重を軸足に残すイメージの投球フォームを追求するなかで、無四球無失点で投げられたのはよかった」と語る2番手の齊藤勝の好投でリズムをつかんだと思えたのだが……。いずれにせよ、準決勝でも見られた勝負所での決定打不足、さらに中盤以降はわずか1安打に抑えられて最後は力なく敗戦を迎えた。
「4回途中に相手投手が鈴木(亮)投手に代わってから低めの変化球にことごとく手を出してしまった。チーム全体で低めには手を出さないことを意識したつもりだったんですが……。もっと意識を高く、徹底できるチームにならないと強くならないと改めて感じました。みんなで課題を克服した上で日本選手権予選に挑みたいと思います」
球場を後にする照屋は、現実を受け止めつつも、すでに次なる戦いに照準を絞っていた。
ちなみに、この試合を除き対明治安田生命は創部以来11試合(公式戦)を戦い9勝2敗と分がよかった。実に勝率は8割超。敗戦は、平成19年度東京都企業秋季大会決勝以来である。