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BATTERY

齊藤、田中、富田、天沼-谷澤、乗替

HOMERUN

照屋(2回2ラン)、大西(6回ランニング)

戦評COMMENT

気持ちを昂ぶらせながら、選手たちは試合前のアップを念入りに行なっていた。そんな姿を見つめる撰田篤副部長がポツリと語る。
「予選を迎えて、選手たちは気力、体力ともに充実している」
その言葉に偽りはなかった。今年から新たに応援グッズに加わった応援タオル約300本が配布されるなど、熱気に包まれた三塁側スタンドの後押しを受けたチームは、蓄えられたエネルギーで序盤から相手を呑み込んだ。
歓喜の第一波が押し寄せたのは2回裏。この回先頭の7番神野達哉が右翼線三塁打で出塁すると、8番谷澤恭平の中堅への犠飛で1点を先制した。さらに二死から1番川端裕也が中前安打を放って出塁。続く2番照屋真人が、右翼後方のネット上段に突き刺さる特大本塁打を放って、スコアボードに3点を刻んだ。4回裏は、打者一巡の猛攻。まずは9番宮之原裕樹が気迫のヘッドスライディングを見せながら遊撃内野安打で出塁。1番川端の三塁線を破る安打、2番照屋の一塁野選で無死満塁にすると、3番宮崎祐樹の押し出し四球、4番十九浦拓哉の二塁強襲安打、5番久保穣の三遊間安打で3点を追加する。さらに7番神野の犠飛で1点、8番谷澤にも中堅への2点適時打が飛び出して、この回一挙に6点を挙げる。その後は、途中出場の選手たちが猛アピールだ。5回裏には、大西主晃の四球、安井正也の左前安打で築いたチャンスに赤堀大智が犠飛で、佐藤俊和が右越え二塁打で応えて2点。6回裏には、二死から乗替寿朗の左越え二塁打を足がかりに攻めると、大西に右中間へのランニング本塁打が飛び出して、さらに2点を追加する。
猛打の裏にあった投手陣の安定感も見逃せない。先発の齊藤勝は4回を投げて1安打無失点。田中宏和、富田裕貴、天沼秀樹と続いた投手陣もまた、相手にホームを踏ませない力投を見せた。齊藤が振り返る。
「テンポよく投げることだけを意識しました。力んで崩れないように、そして野手にリズムを与えられるように投げました」
都市対抗予選では、独特の空気が流れる。しかも初戦となれば、相手に関係なく普段以上に緊張するものだ。だが、そんな不安要素をまったく感じさせない初戦の戦いに、今シーズンのチーム力を見たような気がした。
試合後の佐々木誠監督の言葉は力強い。
「今日は、ほとんどの野手が出場できて、チーム全体で予選のゲーム感を味わえたのがよかった。自分たちの野球をやって、平常心を持ってやってくれれば、これからの試合も大丈夫でしょう。浮き足立たないように、一戦一戦しっかりと戦っていきたいと思います」
気力、そして体力の充実――。
初戦の快勝によって、さらにその度合いは深まった。