HOME 試合情報 試合結果 準決勝 試合日程・結果 2010.09.17 [Fri] 平成22年度東京都企業秋季大会準決勝 vs NTT東日本 大田スタジアム 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 NTT東日本 N 0 1 0 1 0 0 0 0 x 2 0 0 BATTERY 齊藤、天沼、南。、木村-乗替、谷澤 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 角度が変われば、見え方が違う。冷静な目があれば、視野も広がる。この試合、バックネット裏から試合を見た佐藤俊和の目にはこう映った。 「社会人10年目で初のベンチ外です。グラウンドやベンチで見る印象と違いますね。相手投手は変化球が多かったと思うんですが、攻撃陣はそれを狙い切れないというか、とらえ切れなかった。あと、相手は3ボールになるケースがほとんどなく、優位なカウントで攻められた」 先発の齊藤勝に余裕はなかった。三者凡退で切り抜けた1回裏は、打者2人にフルカウントまで粘られた。2回裏は、この回先頭の4番髙尾佳之選手にフルカウントからのカットボールを右翼線に運ばれて無死二塁とされる。5番打者は空振り三振。だが、6番上田祐介選手には四球を与えて一死一、二塁とされ、その後、併殺を狙った内野の失策で1点を失う。無論、勝負に「たら、れば」は禁物だ。だが、仮に6番打者を討ち取り二死二塁、あるいは進塁打を許したとしても二死三塁の状況を作っておけば、その後の展開、野手の守備体系、もちろん齊藤の心理状況は違ったものになっていたかもしれない。それだけに、悔やまれる四球だった。4回裏には、4番髙尾選手にフルカウントからのカットボールを右翼席へ運ばれて点差を広げられる。齊藤は、4回を投げ切ってマウンドを降りた。2安打2失点は、先発としては及第点の結果だ。悪いなりに2点で止めた投球術は、齊藤の今シーズンの成長を印象づけるものでもあった。だが、打者17人に対してフルカウントまで粘られたのが7度。その内容を考えれば、すべてを受け入れることはできない。試合後、悔しさを滲ませる齊藤本人が、そのことを誰よりも自覚していた。 「フォーム的に何が変わったというわけではありませんが、明らかに春の時期に比べて内容が悪い。球速も出ないし、(調子が)上がってこない……。シーズンを通して投げる難しさを今、感じています」 攻撃陣は、齊藤以上に苦しんだだろうか。7回表には、一死から4番十九浦拓哉の三塁線安打と5番照屋真人の死球で一、二塁と好機をつかんだが、相手内野陣の好守に阻まれ、併殺で無得点。2番手・天沼秀樹の好投で流れを呼び込むなかで迎えた8回表には、この回先頭の7番赤堀大智が左前安打で出塁。だが、後続が完璧に封じられ、無死からのチャンスを得点につなげることができなかった。9回表には、この試合初めて走者を三塁に進めるも、最後は代打・安井正也が遊ゴロに倒れる。 連打なき、散発6安打の零封負け――。 佐藤は言う。 「天さん(天沼)が無死二塁のピンチを凌いで点を与えなかった7回裏のあと、攻撃陣が点を取っていれば流れは変わっていたかもしれません」 1点の重み、1球の怖さ。この試合を通じて再認識できたことは、今後に向けた収穫だっただろうか。 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
角度が変われば、見え方が違う。冷静な目があれば、視野も広がる。この試合、バックネット裏から試合を見た佐藤俊和の目にはこう映った。
「社会人10年目で初のベンチ外です。グラウンドやベンチで見る印象と違いますね。相手投手は変化球が多かったと思うんですが、攻撃陣はそれを狙い切れないというか、とらえ切れなかった。あと、相手は3ボールになるケースがほとんどなく、優位なカウントで攻められた」
先発の齊藤勝に余裕はなかった。三者凡退で切り抜けた1回裏は、打者2人にフルカウントまで粘られた。2回裏は、この回先頭の4番髙尾佳之選手にフルカウントからのカットボールを右翼線に運ばれて無死二塁とされる。5番打者は空振り三振。だが、6番上田祐介選手には四球を与えて一死一、二塁とされ、その後、併殺を狙った内野の失策で1点を失う。無論、勝負に「たら、れば」は禁物だ。だが、仮に6番打者を討ち取り二死二塁、あるいは進塁打を許したとしても二死三塁の状況を作っておけば、その後の展開、野手の守備体系、もちろん齊藤の心理状況は違ったものになっていたかもしれない。それだけに、悔やまれる四球だった。4回裏には、4番髙尾選手にフルカウントからのカットボールを右翼席へ運ばれて点差を広げられる。齊藤は、4回を投げ切ってマウンドを降りた。2安打2失点は、先発としては及第点の結果だ。悪いなりに2点で止めた投球術は、齊藤の今シーズンの成長を印象づけるものでもあった。だが、打者17人に対してフルカウントまで粘られたのが7度。その内容を考えれば、すべてを受け入れることはできない。試合後、悔しさを滲ませる齊藤本人が、そのことを誰よりも自覚していた。
「フォーム的に何が変わったというわけではありませんが、明らかに春の時期に比べて内容が悪い。球速も出ないし、(調子が)上がってこない……。シーズンを通して投げる難しさを今、感じています」
攻撃陣は、齊藤以上に苦しんだだろうか。7回表には、一死から4番十九浦拓哉の三塁線安打と5番照屋真人の死球で一、二塁と好機をつかんだが、相手内野陣の好守に阻まれ、併殺で無得点。2番手・天沼秀樹の好投で流れを呼び込むなかで迎えた8回表には、この回先頭の7番赤堀大智が左前安打で出塁。だが、後続が完璧に封じられ、無死からのチャンスを得点につなげることができなかった。9回表には、この試合初めて走者を三塁に進めるも、最後は代打・安井正也が遊ゴロに倒れる。
連打なき、散発6安打の零封負け――。
佐藤は言う。
「天さん(天沼)が無死二塁のピンチを凌いで点を与えなかった7回裏のあと、攻撃陣が点を取っていれば流れは変わっていたかもしれません」
1点の重み、1球の怖さ。この試合を通じて再認識できたことは、今後に向けた収穫だっただろうか。