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  • 住友金属鹿島
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BATTERY

田中、大山、上津原-谷澤

戦評COMMENT

完璧なまでに押し切られた。そして、封じ込まれた。
試合を終えて球場をあとにする先発右腕の田中宏和からは反省の弁しか出ない。
「……勝負所での制球力ですね。打たれた球はほとんどが高かった。丁寧にいくところはもっと丁寧に、大胆にいくところはもっと大胆にいけばよかったのですが……。2回から3回まで抑えていただけに、もったいない。本当に、もったいない」
立ち上がりの1回表。トトンと5球で二死を取ったところまではよかった。だが、3番打者に二塁内野安打、4番打者に四球、そして5番打者には中前に適時打を浴びて2点を失った。食らった安打は、ともに討ち取った当たりだった。だがそこも「ボール1個分の差で球が高かった結果、ヒットになった」と田中は悔しがる。
それでも2回表以降は大きく縦に割れる90キロ台のカーブを織り交ぜながら三者凡退を繰り返した。再び制球力が乱れたのは5回表だ。しかも二死からの4連打で失点を重ねた内容に、田中が「もったいない」を繰り返すのも無理はない。捕手の谷澤恭平が語る。
「田中は状態がよかった分、球が浮いていたところはありました。5回表はカウントを悪くして、ストライクを取りにいったところを打たれました。でも、そこも含めて失点したのは捕手の責任です」
女房役は先発をかばった。
乱れたリズムは、攻撃にも影響しただろうか。前日の1試合目から大きく組み替えた打線は、無死一、二塁の好機を掴んだ2回裏と3回裏でさえも併殺を繰り返して点を奪えなかった。4回以降は、8回裏の6番・谷澤が放った右中間二塁打が唯一の安打。打開策を見出せないまま無得点に終わった。
試合ともなれば、打てない日があって当然である。打線は水物。野球とはそういうものだ。だが、その内容が重要になってくる。
試合後の撰田篤副部長の言葉だ。
「今日の試合は、凡打になる形が悪かったと思います。序盤に続いた併殺もそうですし、全体的にスイングが淡白になったのは反省すべき点です。打てない中にも戦う姿勢というか、気持ちを前に出した姿を見せてほしかった。負けの中にも、次につながる何かがなければいけない」
2試合連続の4安打――。その結果もさることながら、試合を包む空気にはどことなく寂しさがあった。