HOME 試合情報 試合結果 2回戦 試合日程・結果 2011.06.23 [Thu] 第82回都市対抗野球大会 東京都二次予選2回戦 vs JR東日本 大田スタジアム 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 0 0 JR東日本 J 3 0 0 0 5 0 0 0 x 8 0 0 BATTERY 上津原、木村佳、田中、大山-乗替、谷澤 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 「完敗です」 一塁側ベンチを引き上げてきた西詰嘉明監督は、言葉少なげに球場をあとにした。8回表まで、わずか1安打。4回表の2番兼田一平が決めたセーフティバントが唯一の安打で、得点圏に走者を進めることすらできなかった。 初回の攻防が、試合の行方を大きく変えた。1回表、JR東日本の先発・十亀投手は制球に苦しんでいた。1番赤堀大智に対して、初球、2球目とボールが続く。最後はフルカウントからの6球目でサードフライに討ち取るも、制球難は明らかだった。すると、2番兼田がストレートの四球で出塁。一死一塁。セガサミーにしてみれば、相手の隙に付け入り一気に畳みかけるチャンスだった。だが、ここで一塁走者の兼田が牽制タッチアウト。一瞬にしてチャンスは消え、一塁側ベンチのムードは暗転した。3番宮崎敏郎が四球で出塁しただけに、余計にその前のプレーが悔やまれる。兼田が振り返る。 「僕のミスです。相手投手の制球が安定していなかった初回だけに悔しい。相手に流れを渡してしまいました」 その裏、先発の上津原詳が先頭打者に出塁を許す。打球は詰まっていた。右中間への飛球に中堅手の兼田が飛びつき、追いついた。そして、一度はグラブに収まった。だが、地面に叩きつけられたグラブからボールがポロリとこぼれ、結果的に二塁打となった。1回表の攻撃と同様に、どこか乗り切れないムードが漂った。すると、2番打者の打球を遊撃手の神野達哉が捕り損ねる。失策の間に二塁走者にホームをつかれ、早々と先取点を奪われた。その後も安打を重ねられた上津原は結局、この回3点を奪われた。捕手の乗替寿朗が語る。 「木村(佳吾)もそうでしたが、今日は上津原さんの変化球をことごとく狙われました。流れが悪かった」 一気に主導権を握られたチームは、5回裏に2番手の木村、3番手の田中宏和が打ち込まれて5失点。前半を終えて8点のリードを許した。 敗色ムードが濃厚のなかで迎えた9回表の攻撃が、この試合唯一の見せ場であり、せめてもの救いだっただろうか。代打・安井正也が左越え二塁打を放って無死二塁。後続が倒れて二死となるが、途中出場の村上研斗が外角低めのスライダーを左中間へ運んで1点を返した。だが、最後は谷澤恭平のバットが空を切ってゲームセット。力なき敗北に、一塁側スタンドにはため息が広がった。 兼田は語った。 「明日、気持ちを切り替えてやるしかない」 その言葉を信じるしかない。 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
「完敗です」
一塁側ベンチを引き上げてきた西詰嘉明監督は、言葉少なげに球場をあとにした。8回表まで、わずか1安打。4回表の2番兼田一平が決めたセーフティバントが唯一の安打で、得点圏に走者を進めることすらできなかった。
初回の攻防が、試合の行方を大きく変えた。1回表、JR東日本の先発・十亀投手は制球に苦しんでいた。1番赤堀大智に対して、初球、2球目とボールが続く。最後はフルカウントからの6球目でサードフライに討ち取るも、制球難は明らかだった。すると、2番兼田がストレートの四球で出塁。一死一塁。セガサミーにしてみれば、相手の隙に付け入り一気に畳みかけるチャンスだった。だが、ここで一塁走者の兼田が牽制タッチアウト。一瞬にしてチャンスは消え、一塁側ベンチのムードは暗転した。3番宮崎敏郎が四球で出塁しただけに、余計にその前のプレーが悔やまれる。兼田が振り返る。
「僕のミスです。相手投手の制球が安定していなかった初回だけに悔しい。相手に流れを渡してしまいました」
その裏、先発の上津原詳が先頭打者に出塁を許す。打球は詰まっていた。右中間への飛球に中堅手の兼田が飛びつき、追いついた。そして、一度はグラブに収まった。だが、地面に叩きつけられたグラブからボールがポロリとこぼれ、結果的に二塁打となった。1回表の攻撃と同様に、どこか乗り切れないムードが漂った。すると、2番打者の打球を遊撃手の神野達哉が捕り損ねる。失策の間に二塁走者にホームをつかれ、早々と先取点を奪われた。その後も安打を重ねられた上津原は結局、この回3点を奪われた。捕手の乗替寿朗が語る。
「木村(佳吾)もそうでしたが、今日は上津原さんの変化球をことごとく狙われました。流れが悪かった」
一気に主導権を握られたチームは、5回裏に2番手の木村、3番手の田中宏和が打ち込まれて5失点。前半を終えて8点のリードを許した。
敗色ムードが濃厚のなかで迎えた9回表の攻撃が、この試合唯一の見せ場であり、せめてもの救いだっただろうか。代打・安井正也が左越え二塁打を放って無死二塁。後続が倒れて二死となるが、途中出場の村上研斗が外角低めのスライダーを左中間へ運んで1点を返した。だが、最後は谷澤恭平のバットが空を切ってゲームセット。力なき敗北に、一塁側スタンドにはため息が広がった。
兼田は語った。
「明日、気持ちを切り替えてやるしかない」
その言葉を信じるしかない。