HOME 試合情報 試合結果 敗者復活2回戦 試合日程・結果 2011.06.24 [Fri] 第82回都市対抗野球大会 東京都二次予選敗者復活2回戦 vs 鷺宮製作所 大田スタジアム 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 1 0 0 0 2 0 0 3 0 0 鷺宮製作所 鷺 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 BATTERY 天沼、木村宜、南-乗替 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 5回裏、2番手の木村宜志がマウンドに向かう。先発の天沼秀樹は4回裏まで無安打無失点。完璧に近いピッチングをしていた左腕を早々にベンチに下げたその継投策に、驚いた。西詰嘉明監督が真相を語る。 「予定通りです。暑さも考えて最初から継投でいこうと考えていました。後ろのピッチャーを信じて、全員で戦おう。投手陣にはそう言ってありました」 とは言え、無失点である。ましてやヒットを打たれていない投手を早々と代えるのは勇気がいることだ。天沼が語る。 「正直、あのタイミングでの交代にはビックリしましたけど、これまでも継投でやってきましたし。後ろには木村(宜)、南(大介)といった良いピッチャーが控えているので、僕としては自分に与えられた仕事を精一杯やるだけです」 初回からストライクが先行するなか、天沼の快投は続いた。左打者に対しては、インコースを意識させながら最後は外角のスライダーで勝負を決める。ベテランならではの味わい深い配球で凡打の山を築いた。 投手交代は英断だった。天沼の後を受けてマウンドに立った木村宜は、任せられたイニングを無失点。4イニングスを通して2本の二塁打に2四死球とピンチを背負う場面もあったが、要所では気迫が勝って点を与えなかった。マウンド上の木村宜は、躍動感溢れるフォームで暴れていた。「気持ちが前面に出ていた。ああいう姿を見るとチームは乗っていける」と語るのは西詰監督だ。 投手陣の好投に打線が応えたのは3回表だ。8番兼田一平がセーフティバントを決めて無死一塁。9番乗替寿朗の犠打で得点圏に走者が進んだ。1番赤堀大智の遊直で二死となるが、2番宮之原裕樹が二塁内野安打を放って一、三塁。3番宮崎敏郎の初球に相手捕手が捕逸して1点を先制した。 7回表には8番兼田、9番乗替の連打でチャンスを築くと、1番赤堀の犠打で一死二、三塁。ここで2番宮之原が初球、2球目とスクイズを試みるが、いずれも失敗。だが、スクイズ警戒の相手バッテリーがウエストした2球目を何とか食らいついてファールにした執念は、その後の適時打を生む。叩きつけた打球が投手のグラブを弾き、二塁手の前に転がる。宮之原の内野安打で、ほしかった2点目が入った。さらに3番宮崎の左翼への犠飛で三塁走者の乗替が生還して3点目。長打なき攻撃のなかで、1点ずつ積み重ねて投手陣を援護した。 負ければ終わりの敗者復活2回戦をチーム一丸となって乗り切った。西詰監督が語る。 「ベンチの選手も含めて、今日はチーム全体で勝ちました。昨日(JR東日本戦)の負けは負けとして、とにかくチームとしては『前を向いてやろう』と言って今日の試合に挑みました。勝つことを信じて、勝利を優先にこれからの試合も前向きに戦っていきたいと思います」 自分を信じて、仲間を信じよう――。 今シーズンの選手たちは、その合言葉を胸に戦っている。 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
5回裏、2番手の木村宜志がマウンドに向かう。先発の天沼秀樹は4回裏まで無安打無失点。完璧に近いピッチングをしていた左腕を早々にベンチに下げたその継投策に、驚いた。西詰嘉明監督が真相を語る。
「予定通りです。暑さも考えて最初から継投でいこうと考えていました。後ろのピッチャーを信じて、全員で戦おう。投手陣にはそう言ってありました」
とは言え、無失点である。ましてやヒットを打たれていない投手を早々と代えるのは勇気がいることだ。天沼が語る。
「正直、あのタイミングでの交代にはビックリしましたけど、これまでも継投でやってきましたし。後ろには木村(宜)、南(大介)といった良いピッチャーが控えているので、僕としては自分に与えられた仕事を精一杯やるだけです」
初回からストライクが先行するなか、天沼の快投は続いた。左打者に対しては、インコースを意識させながら最後は外角のスライダーで勝負を決める。ベテランならではの味わい深い配球で凡打の山を築いた。
投手交代は英断だった。天沼の後を受けてマウンドに立った木村宜は、任せられたイニングを無失点。4イニングスを通して2本の二塁打に2四死球とピンチを背負う場面もあったが、要所では気迫が勝って点を与えなかった。マウンド上の木村宜は、躍動感溢れるフォームで暴れていた。「気持ちが前面に出ていた。ああいう姿を見るとチームは乗っていける」と語るのは西詰監督だ。
投手陣の好投に打線が応えたのは3回表だ。8番兼田一平がセーフティバントを決めて無死一塁。9番乗替寿朗の犠打で得点圏に走者が進んだ。1番赤堀大智の遊直で二死となるが、2番宮之原裕樹が二塁内野安打を放って一、三塁。3番宮崎敏郎の初球に相手捕手が捕逸して1点を先制した。
7回表には8番兼田、9番乗替の連打でチャンスを築くと、1番赤堀の犠打で一死二、三塁。ここで2番宮之原が初球、2球目とスクイズを試みるが、いずれも失敗。だが、スクイズ警戒の相手バッテリーがウエストした2球目を何とか食らいついてファールにした執念は、その後の適時打を生む。叩きつけた打球が投手のグラブを弾き、二塁手の前に転がる。宮之原の内野安打で、ほしかった2点目が入った。さらに3番宮崎の左翼への犠飛で三塁走者の乗替が生還して3点目。長打なき攻撃のなかで、1点ずつ積み重ねて投手陣を援護した。
負ければ終わりの敗者復活2回戦をチーム一丸となって乗り切った。西詰監督が語る。
「ベンチの選手も含めて、今日はチーム全体で勝ちました。昨日(JR東日本戦)の負けは負けとして、とにかくチームとしては『前を向いてやろう』と言って今日の試合に挑みました。勝つことを信じて、勝利を優先にこれからの試合も前向きに戦っていきたいと思います」
自分を信じて、仲間を信じよう――。
今シーズンの選手たちは、その合言葉を胸に戦っている。