HOME 試合情報 試合結果 第2戦 試合日程・結果 2012.04.30 [Mon] 第63回JABA京都大会第2戦 vs 三菱重工神戸 わかさスタジアム京都 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 三菱重工神戸 三 2 0 3 0 0 0 0 2 x 7 0 0 BATTERY 上津原、富田、木村佳、浦野-乗替、佐藤 HOMERUN 川端(5回ソロ) 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 惨敗――。あえて厳しい言い方をすれば、その言葉が適当だ。チームとしての機能は、ほぼ失われていた。 1回裏に先発の上津原詳が2本の長打と野手の失策で2点を失うと、ベンチに暗雲が立ち込めた。得点力不足に悩む今のチーム状況を考えれば、その暗雲は、どれだけかき分けても消えることのない分厚い真っ暗な雲だ。直後の2回表に4番十九浦拓哉の中越え二塁打を足がかりに一死二、三塁と攻めたが、やはり得点には至らずにベンチを包み込む暗い雲はますます厚みを増した。3回裏には一死からセンターバックスクリーン横に飛び込むソロアーチを浴びた上津原が早々に降板。マウンドを譲り受けた富田裕貴も、負の連鎖に呑み込まれて2点を失った。 序盤だけで5失点。残りのイニング数を考えれば十分に取り返すことができる点差だったが、もはやチームにはどこかに諦めの気持ちが漂っていたようにも思えた。5回表、1番川端裕也に右中間へのソロアーチが飛び出して追い上げムードになったが、それも一瞬の幻のように消え去る。後半からは再び、沈滞ムードがチームを覆った。 4回裏から登板した木村佳吾が4イニングスを無失点に抑えて試合を落ち着かせたが、その好投すら攻撃陣のモチベーションには繋がらなかった。二死一、二塁と得点機を作った7回表、二死から4番十九浦が中前安打で出塁した8回表も「最後の一手」がなかなか出ない。逆に8回裏、内野の3連続失策などで2点を追加されて点差を広げられた。負の連鎖を最後まで食い止めることができなかった。 試合後、3回途中で交代した先発マスクの乗換寿朗は自身の不甲斐なさとチームの完敗に悔しさを滲ませた。そして、上津原はただ一言「すみません……」。言葉少なげに球場をあとにした。 内野の要でもある宮之原裕樹は言う。 「選手たちは一生懸命にやっているのですが、それが完全に空回りしている状態です。投手と野手がかみ合わない。もちろん負けるつもりで試合をしている選手なんて誰一人いませんが、チーム全体に今、負けグセみたいなものがあるのは事実です。何とかしないといけないんですが……」 頭では理解している。ただ、結果がついてこない。負けグセを払拭する絶対的な力と、その打開策が見出せない。現実は厳しい。その現状を選手たちがどう受け止め、どう力に換えていくことができるか。 副主将の乗替は言う。 「下を向いていてもダメですからね……。とにかく頑張ります」 その言葉を信じるしかない。 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
惨敗――。あえて厳しい言い方をすれば、その言葉が適当だ。チームとしての機能は、ほぼ失われていた。
1回裏に先発の上津原詳が2本の長打と野手の失策で2点を失うと、ベンチに暗雲が立ち込めた。得点力不足に悩む今のチーム状況を考えれば、その暗雲は、どれだけかき分けても消えることのない分厚い真っ暗な雲だ。直後の2回表に4番十九浦拓哉の中越え二塁打を足がかりに一死二、三塁と攻めたが、やはり得点には至らずにベンチを包み込む暗い雲はますます厚みを増した。3回裏には一死からセンターバックスクリーン横に飛び込むソロアーチを浴びた上津原が早々に降板。マウンドを譲り受けた富田裕貴も、負の連鎖に呑み込まれて2点を失った。
序盤だけで5失点。残りのイニング数を考えれば十分に取り返すことができる点差だったが、もはやチームにはどこかに諦めの気持ちが漂っていたようにも思えた。5回表、1番川端裕也に右中間へのソロアーチが飛び出して追い上げムードになったが、それも一瞬の幻のように消え去る。後半からは再び、沈滞ムードがチームを覆った。
4回裏から登板した木村佳吾が4イニングスを無失点に抑えて試合を落ち着かせたが、その好投すら攻撃陣のモチベーションには繋がらなかった。二死一、二塁と得点機を作った7回表、二死から4番十九浦が中前安打で出塁した8回表も「最後の一手」がなかなか出ない。逆に8回裏、内野の3連続失策などで2点を追加されて点差を広げられた。負の連鎖を最後まで食い止めることができなかった。
試合後、3回途中で交代した先発マスクの乗換寿朗は自身の不甲斐なさとチームの完敗に悔しさを滲ませた。そして、上津原はただ一言「すみません……」。言葉少なげに球場をあとにした。
内野の要でもある宮之原裕樹は言う。
「選手たちは一生懸命にやっているのですが、それが完全に空回りしている状態です。投手と野手がかみ合わない。もちろん負けるつもりで試合をしている選手なんて誰一人いませんが、チーム全体に今、負けグセみたいなものがあるのは事実です。何とかしないといけないんですが……」
頭では理解している。ただ、結果がついてこない。負けグセを払拭する絶対的な力と、その打開策が見出せない。現実は厳しい。その現状を選手たちがどう受け止め、どう力に換えていくことができるか。
副主将の乗替は言う。
「下を向いていてもダメですからね……。とにかく頑張ります」
その言葉を信じるしかない。