• TEAM T
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  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
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  • 明治安田生命
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  • セガサミー
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BATTERY

大山、上津原、木村佳、木村宜-乗替

HOMERUN

宮崎(6回2ラン)

戦評COMMENT

返り討ち――。第一代表決定トーナメントの準決勝で破った明治安田生命に、足元をすくわれた。
第一代表決定戦の敗戦から一夜明け、選手たちの気持ちはどうだったか。もちろん、気持ちは切り替わっていたはずだ。代表権獲得。その一点だけに、すべてのエネルギーを注いだに違いない。だが、今予選にあったはずの勢いと投打の力強さ、そして勝利を必ず掴み取る、そんな個々の気持ちの昂ぶりが、この試合では少し薄れていたような気がする。一度快勝した相手との対戦は、一見大きなアドバンテージのようにも思えるが意外と難しいものだ。だが、その条件を差し引いたとしても、一つ一つのプレーに物足りなさを感じた。逆に、一度負けた相手には絶対に屈しない。序盤から果敢に攻め立てる明治安田生命の、そんな強い気持ちが勝ったとも言えるのだが。
先発の大山暁史は、初回から常に得点圏に走者を進める重苦しいマウンドとなった。2回表まではピンチのあとの後続を討ち取り無失点で切り抜けたが、3回表についにつかまる。二死二、二塁から4番打者にカウント1ボール1ストライクから左越え二塁打を浴びて先制となる2点を失った。打たれた球は、低めのストレート。決して失投ではなかったが、相手打者のバットコントロールと勝利への執念が勝った。4回表には一死から7番打者に右越え三塁打を浴び、8番打者を空振り三振に仕留めたところで上津原詳にマウンドを譲った。大山が振り返る。
「初回からヒットを打たれて走者を背負いましたが、無失点に抑えていたので『いける』と思った。感覚も悪くなかったんですが……」
大山から引き継いだマウンドを、上津原も守りきれない。9番打者に代わりっぱなの初球を左翼前に運ばれ1失点、さらに1番打者に右翼線二塁打を浴びて計2点を献上した。6回表には、3番手の木村佳吾が2つの死球と野手の失策が絡み、ノーヒットで1点を失った。
一方の攻撃陣は、5回裏まで6番照屋真人の2安打のみと精彩を欠く。5回裏、照屋の右前安打、7番谷澤恭平の四球を足がかりに一死二、三塁と攻めるが無得点。5点ビハインドで迎えた6回裏に3番宮崎敏郎が左翼へ2ラン本塁打を放って一矢を報いたが、反撃もそこまでだった。とらえた打球が野手の正面をつき、またはヒット性の打球を好捕されるなどの不運も重なる中、5安打で2得点。第一代表決定戦に続き、この試合も苦しんだ投手陣を最後まで援護できなかった。
試合後、三塁側のロッカールームをあとにする選手たちの表情は沈んでいた。
「次、頑張ります」
そう語るのが精一杯だった。
大山が言う。
「最後は全員の力で勝ちたい」
残すは、待ったなしの第三代表決定戦。今予選の前半に見られた投打の力強さ、そしてチーム一丸となって戦い抜く勝利への執念が蘇れば、きっと最後は笑顔が溢れるはずだ。昇らない太陽はない。