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BATTERY

浦野-松延

HOMERUN

川端(6回ソロ)

戦評COMMENT

前日の逆転サヨナラ負けの悪い空気を払拭する快勝だ――。
試合の主導権は、序盤からセガサミーが握っていた。1回表一死から2番の政野寛明が左中間を破る二塁打を放つと、続く3番の川端裕也が右前安打でチャンスを広げる。後続が2者凡退に討ち取られて無得点に終わるも、3、4、5回もそれぞれ得点圏に走者を進めるなど、相手投手の立ち上がりを攻め立てた。しかし、あと1本が出ない・・・。
そんな重苦しい雰囲気を一変させたのが、前日に3安打を放っている川端だ。6回表、この回の先頭打者として打席に入ると、「相手投手の真っ直ぐがよかったので、一番いい球を待とうと思っていた」と言う通り、カウント1ボールからのストレートを狙い定めたようにライトスタンドへ。この先制ソロアーチで試合の流れを引き寄せると、さらに四球を選んだ松延卓弥を一塁に置いて、6番の安井正也が右中間を真っ二つに割る三塁打を放ち、この回2点をもぎ取った。
先発した浦野博司も持ち味のテンポあるピッチングで相手打者につけ入る隙を与えず、3回に許した二塁打以外は一度も得点圏を踏ませぬ好投。散発5安打1四球7奪三振の見事な完封勝利を挙げた。浦野は言う。
「今日は3度も盗塁を刺してもらったり、ダブルプレーを取ってもらい、野手に助けられました。新人なのであれこれ考えず、勢いを持って投げていこうと考えているので、それがいい結果にもつながっていると思います」
また、先日の第26回BFAアジア選手権大会日本代表候補選手の一次合宿にも招集され、「同年代が多かったので刺激になったし、いい経験になりました」と語り、今月末の日本選手権最終予選に向けて、さらにモチベーションが高まっているようだ。
西詰嘉明監督も右腕の好投に笑顔を見せる一方、攻撃面では「チャンスは作るんですが、昨日と同じく2点止まり。3点目をどう取るかですよね」と課題を口にする。都市対抗二回戦では大会を制したJX-ENEOSに1-2で惜敗しており、僅か1点差だが、「ちょっとの差がとても大きい」と話す。
「選手個々の技術が上がっているのは確かですが、たとえば試合以外での意識の差が伝統あるENEOSさんと、創部して歴史の浅いセガサミーとの差なのかなと感じますね。ただ都市対抗での反省を踏まえ、打者はどうやって塁を進めるかをテーマに練習しているので、それをしっかり出せれば、チームとしていい形になってくると思います」
打撃好調の川端も間近に迫る日本選手権関東予選を見据え、「どこが相手でも紙一重の勝負になるので、一人ひとりがそういう意識でやっていけば勝利に近づくと思います。今日はいい勝ち方ができました」と笑顔を見せた。
来週15日の関東リーグ(Honda戦)が日本選手権予選前の最後の公式戦となる。しっかり勝利し、上昇気流に乗って予選を迎えたい。
(写真・文:宮野敦子)