• TEAM T
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  • セガサミー
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  • Honda
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BATTERY

浦野、木村佳、大山-松延、乗替

HOMERUN

十九浦(4回2ラン)

戦評COMMENT

「手応えは完璧。打った瞬間、行くと思いました」
4点ビハインドで迎えた4回表、二死一塁で打席を迎えた十九浦拓哉は、3-1のカウントから投じられたストレートを狙い定めたように鋭く弾き返した。打球は右翼方向へグングン伸び、あわや場外という特大の2ラン本塁打。劣勢だった重い空気を、一気に吹き飛ばしたのだ。
自身も「今年打ったホームランの中では一、二番ぐらい」と振り返るほどの豪快な主砲の一打で、チームは息を吹き返す。6回にはこの回から登板したHonda・二番手投手の立ち上がりを攻め、谷澤恭平、川端裕也、十九浦、赤堀大智が4者連続長短打を放って逆転に成功。さらに、安井正也の犠飛や神野達哉、政野寛明の連続短長打で加点するなど、打者一巡の猛攻でこの回一挙に6点を挙げた。
一方の投手陣は、先週の関東選抜リーグ・JFE東日本戦で完封勝利した主戦の浦野博司が、この日は制球に苦しみ、5与四球。5回を投げて4失点と精彩を欠き、逆転した直後の6回裏からマウンドに登った木村佳吾も安打、2四球を与えて満塁のピンチを作ってしまう。だが、二死満塁でリリーフした大山暁史がセンターフライに討ち取って無失点に抑えると、7回以降も得点圏を踏ませぬ好投で見事に勝利投手となった。
二週間後に迫った日本選手権関東最終予選前の最後の公式戦を、勝利で飾ったセガサミー。都市対抗では投手陣が奮闘するも打線の援護がなく惜敗したが、この日は攻撃陣がカバーして逆転勝利をつかんだ。西詰嘉明監督は言う。
「先に点を取られても守りに入って後手になるのではなく、ファーストストライクからどんどん積極的に打っていく。そうやって集中力を切らさずに粘った結果が連打につながったと思います。チームの状態はいい形で来ているので、あとは投手の替え時など自分の采配も含めた投手の出来にかかってくるでしょう。また、今チームに足らないのは試合の入り方など、意識の持ち方。そういう意識を試合前から持って動くことができれば、ゲームに入っても優位に立てると思うので、そこを一番の課題として予選ではやっていきたいと思います」
試合の流れを引き寄せる本塁打を放った十九浦だが、実は都市対抗後の練習で右手中指を負傷。この試合が都市対抗以来、約1か月ぶりの公式戦だったという。
「指を怪我したことによって、バットを握る時に逆に力が抜けていい感じだったので、これを継続して予選を迎えたいですね。自分の仕事は、チームの雰囲気を変える打撃をすること。結果は四球でもポテンヒットでも何でもいいので、チームに勢いを与える打撃をしたい。今日は出来過ぎですけど(笑)、あんな打撃ができればパーフェクトだと思っています」
関東選抜リーグ戦は5戦を戦って3勝2敗。リーグ戦の上位チームが進出できる関東選手権出場(10月下旬)のチャンスも見えてきた。まずは今月末の日本選手権予選を勝ち抜き、創部以来初の二大大会出場を決めたい。
(写真・文:宮野敦子)