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BATTERY

大山、上津原-乗替

戦評COMMENT

都市対抗以来の公式戦となった関東選抜リーグ。相手は、51年ぶりの都市対抗連覇を果たしたJX-ENEOSだ。昨秋の日本選手権を含めれば、二大大会で3大会連続日本一という驚異的な強さを見せている。王者との対戦を終え、西詰嘉明監督は感嘆しながら言った。
「ヒットを打つ、打てないという問題ではなく、野球をきっちり進められるところがうちとの違いなのかなと思いますね。ここぞという時に代打がヒットを打ちますし、粘り強い。それは層の厚さだけでなく、ベンチにいる時の準備力だと思いますが、今日戦ってみて技術云々より気持ちの面の差が勝敗に出てくるのかなと感じました」
試合は、序盤から相手に主導権を握られる展開となった。1回裏、先発の大山暁史が一死から3者連続安打を浴びて先制点を献上。だが3回表、打線が奮起する。この回先頭の2番・川端裕也がセンター前ヒットを放つと、3番・江藤圭樹が犠打で送り、4番・安井正也の左中間を破るタイムリー二塁打で同点に追いついたのだ。しかしその裏、大山が3番打者にソロホームランを許し、ふたたびリードされてしまう。4回以降は3イニングスを散発2安打無失点に抑えたが、7回から登板した上津原詳が8回に内野安打と2本のライト前ヒットを許して2失点。打線も6回以降は相手投手に完璧に抑えられ、一人も出塁できず。反撃の糸口を見つけられないまま、1-4で敗れた。
上津原は2失点した8回二死二、三塁の場面を振り返って、こう話す。
「調子はよかったんですけど、1点ビハインドというこれ以上失点は許されない状況で、ライト前にポテンヒットを許してしまった。結果がすべてなので、あそこはヒット性の当たりでもいいから討ち取らないといけなかった」
かつては主戦としてフル回転し、2009年の都市対抗では2試合に先発。だがここ数年は若手の台頭もあり、東京ドームのマウンドから遠ざかっているのが現状だ。「しっかり結果を残し、ふたたび大舞台で投げることをイメージして取り組んでいる」と言い、「同地区のJR東日本(2年連続都市対抗準優勝)やNTT東日本(昨夏都市対抗ベスト4)が都市対抗で勝ち上がっていますが、うちとの差は少しだと思うんです。壁を破れば、上位進出の常連になれるはず」と語る。
西詰監督が語ったENEOSとの『差』、上津原が言う都市対抗上位との『差』。それが何かを追求し、チーム内で共通認識を持つことが『日本一』への第一歩だろう。
3番に座る新人の江藤が言った。
「都市対抗では来年につながるいい経験ができました。打たないと勝てないので、日本選手権予選を突破できるようにさらにバットを振り込みたい」
イキのいい若手の活躍が、チームを活性化させるはずだ。
(文・写真:宮野敦子)