HOME 試合情報 試合結果 準決勝 試合日程・結果 2013.09.13 [Fri] 2013年度東京都企業秋季大会準決勝 vs 東京ガス 大田スタジアム 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 0 2 0 0 0 0 1 3 0 0 東京ガス 東 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 BATTERY 浦野-乗替 HOMERUN 江藤(4回2ラン) 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 1回裏の初球。浦野博司が投じたストレートは、149キロを計測した。 東京ガスの1番建部選手のバットが反応する。打球は右中間へ。三塁打となった。続く2番打者に死球を与えて一、三塁。3番打者のセカンドゴロの間に1点を失った。 「初回に点を取られたのが一番の反省」 試合後の先発右腕は、立ち上がりのマウンドを悔やんだ。 だが、2回以降。浦野は、自身のピッチングを取り戻していった。2番打者から始まった3回裏は、3者連続三振。5回裏は二死三塁とされたが、3番打者に対して浦野のストレートが勝る。5球すべてがウエストボールのストレート。捕手・乗替寿朗の配球に導かれ、空振り三振を奪ってピンチを脱した。乗替が三振の場面を振り返る。 「相手は対応力のあるバッター。代打でしたし、積極的に振ってくると思った」 だが、その気負いから「高めのボールは(打球を)上げてくれるだろうとも思った」という。乗替が続ける。 「今日の浦野は変化球があまりよくなかったというのもあるんですが、あの場面は真っ直ぐ勝負だと思いました。初球の高めのストレートを空振りした時点で『いける』と思った」 浦野もまた「今日は高めの真っ直ぐを有効に使えたのでよかった」と振り返る。 6回以降も走者を出すものの、要所をきっちりと抑えて点を与えない。無死一、二塁とピンチを迎えた9回裏も、後続を右飛、三飛に討ち取り、最後はセカンドゴロで試合を締めた。9回を投げ切って被安打7の1失点。都市対抗東京二次予選、第二代表決定戦以来の完投だった。乗替は言う。 「今日の浦野は尻上がりによくなっていきました。後半にかけて、真っ直ぐがよかった。都市対抗予選に近いピッチングをしてくれたと思います」 チームを決勝に導いた右腕は、安堵の表情を浮かべた。 「今日の試合は何としてでも勝ちたかった。都市対抗以降はなかなか調子が上がらず、ここ数試合も結果がついてきていませんでした。その中で、1点を失ってもズルズルいかずに、切り替えて投げられたのがよかったです。でも、今日は江藤(圭樹)のホームランで勝ったようなものですね」 序盤は無安打に抑えられた打線が、浦野を援護したのは1点を追う4回表だ。先頭の1番坂本一将がチーム初安打となる左前安打で出塁すると、2番川端裕也の犠打で一死二塁。この試合初めて訪れたチャンスで、3番江藤が右翼スタンドに2ラン本塁打を放つ。前日の1回戦では2安打2打点。好調を維持する3番打者の一振りで逆転した。 「打った球はストレート。完璧でした」(江藤) さらに打線は9回表、2番川端の右中間への二塁打、3番江藤の右前安打でチャンスメイク。一死二、三塁で5番照屋真人のサードゴロが三塁手の失策となり、追加点を奪った。 少ない好機を確実に点に結びつけた打線。そして、その得点を最後まで粘り強く守った浦野。投打の意地が、勝利を呼び込んだ。 (文・写真:佐々木亨) 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
1回裏の初球。浦野博司が投じたストレートは、149キロを計測した。
東京ガスの1番建部選手のバットが反応する。打球は右中間へ。三塁打となった。続く2番打者に死球を与えて一、三塁。3番打者のセカンドゴロの間に1点を失った。
「初回に点を取られたのが一番の反省」
試合後の先発右腕は、立ち上がりのマウンドを悔やんだ。
だが、2回以降。浦野は、自身のピッチングを取り戻していった。2番打者から始まった3回裏は、3者連続三振。5回裏は二死三塁とされたが、3番打者に対して浦野のストレートが勝る。5球すべてがウエストボールのストレート。捕手・乗替寿朗の配球に導かれ、空振り三振を奪ってピンチを脱した。乗替が三振の場面を振り返る。
「相手は対応力のあるバッター。代打でしたし、積極的に振ってくると思った」
だが、その気負いから「高めのボールは(打球を)上げてくれるだろうとも思った」という。乗替が続ける。
「今日の浦野は変化球があまりよくなかったというのもあるんですが、あの場面は真っ直ぐ勝負だと思いました。初球の高めのストレートを空振りした時点で『いける』と思った」
浦野もまた「今日は高めの真っ直ぐを有効に使えたのでよかった」と振り返る。
6回以降も走者を出すものの、要所をきっちりと抑えて点を与えない。無死一、二塁とピンチを迎えた9回裏も、後続を右飛、三飛に討ち取り、最後はセカンドゴロで試合を締めた。9回を投げ切って被安打7の1失点。都市対抗東京二次予選、第二代表決定戦以来の完投だった。乗替は言う。
「今日の浦野は尻上がりによくなっていきました。後半にかけて、真っ直ぐがよかった。都市対抗予選に近いピッチングをしてくれたと思います」
チームを決勝に導いた右腕は、安堵の表情を浮かべた。
「今日の試合は何としてでも勝ちたかった。都市対抗以降はなかなか調子が上がらず、ここ数試合も結果がついてきていませんでした。その中で、1点を失ってもズルズルいかずに、切り替えて投げられたのがよかったです。でも、今日は江藤(圭樹)のホームランで勝ったようなものですね」
序盤は無安打に抑えられた打線が、浦野を援護したのは1点を追う4回表だ。先頭の1番坂本一将がチーム初安打となる左前安打で出塁すると、2番川端裕也の犠打で一死二塁。この試合初めて訪れたチャンスで、3番江藤が右翼スタンドに2ラン本塁打を放つ。前日の1回戦では2安打2打点。好調を維持する3番打者の一振りで逆転した。
「打った球はストレート。完璧でした」(江藤)
さらに打線は9回表、2番川端の右中間への二塁打、3番江藤の右前安打でチャンスメイク。一死二、三塁で5番照屋真人のサードゴロが三塁手の失策となり、追加点を奪った。
少ない好機を確実に点に結びつけた打線。そして、その得点を最後まで粘り強く守った浦野。投打の意地が、勝利を呼び込んだ。
(文・写真:佐々木亨)