HOME 試合情報 試合結果 決勝 試合日程・結果 2014.03.27 [Thu] 2014年度東京都企業春季大会決勝 vs JR東日本 東京ガス大森グラウンド 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 1 0 0 0 0 1 0 0 JR東日本 J 0 1 0 3 1 5 x 10 0 0 BATTERY 木村、山崎、上津原-乗替 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 面白くなるかな? 冷え込む天候を忘れさせてくれるほどに、序盤までは「期待が持てる」試合展開だった。 2回裏に連打と投手の暴投で1点を先制されたが、すかさず3回表に同点。2死から2番宮之原裕樹が四球で出塁、3番江藤佳樹の右前安打、さらに右翼手の失策も重なって1点を挙げた時点では、互角の戦いを見せていた。 だが、中盤。期待は失望へと変わっていく。 まずは4回裏、序盤まで粘りのピッチングを見せていた先発の木村佳吾が相手打線につかまる。一死から左前安打、中前安打と立て続けにヒットを浴びて一、三塁とされると、次打者に死球を与えて満塁とされた。ここで9番打者に対し、フルカウントまで追い込まれながら右中間を破る2点適時打を浴びた。なおも一死一、二塁。ここで左腕の山崎福之がマウンドに上がる。1番打者をセカンドゴロに討ち取って二死一、三塁となり、続く2番打者はショートゴロに討ち取った。だが、その打球に対して遊撃手の坂本一将がまさかの失策。1点を追加された。 5回裏は先頭打者への四球を起点に適時打を浴びて1失点。さらに6回裏には、山崎と3番手の上津原詳が合わせて長短打5本を集められ、さらに四球と失策も絡んで計5点を奪われた。中盤を終えて10失点。時折、雨脚が強まる天候が、余計に身に染みた。 一方の攻撃陣も、4回以降は得点圏にすら走者を進めることができなかった。4回表は先頭の5番照屋真人が中前安打で出塁するも、盗塁失敗でチャンスの芽を摘まれた。5回表も先頭の8番富田裕貴が三塁手の失策で出塁したが、続く9番乗替寿朗が犠打を決められずにスリーバント失敗でアウト。ベンチの士気が下がる中、後続の打者が連続三振に倒れて無得点に終わった。拙攻が続く中、逆に相手に追加点を奪われる展開では、反撃の糸口すら見つからない。結局、7回表も三者凡退に討ち取られ、無念のコールド負けを喫した。 試合後、主将で捕手の乗替は言った。 「投手陣に関しては、大事な局面での球に苦労しました。勝負球がすべてボール球になってしまいましたし、たとえ打者を追い込んでも、そこから空振りを取れるボールがなかった……。都市対抗予選までの期間、何とか課題を克服しながら頑張っていきたい」 1対10。その数字がそのまま力の差ということにはならないが、現段階ではこの試合の結果をしっかりと受け止め、今一度、選手それぞれが足元を見つめ直す必要がある。逆にこの大敗を、シーズン中の「たった1敗」として捉えるようであれば、チームの成長はない。 試合後のミーティングで、初芝清監督は選手たちにこう言った。 「一人一人が強い気持ちを持たないと、本当に強いチームにはなっていかない。今日の悔しさをこれからの戦いに生かしていこう。今日の敗戦は、絶対にチームの糧になる」 気持ちを切り替え、自分たちを信じ、そしてやるべきことを貪欲に追求する――。今は、前を向いて突き動くしかない。 (文・写真:佐々木亨) 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
面白くなるかな?
冷え込む天候を忘れさせてくれるほどに、序盤までは「期待が持てる」試合展開だった。
2回裏に連打と投手の暴投で1点を先制されたが、すかさず3回表に同点。2死から2番宮之原裕樹が四球で出塁、3番江藤佳樹の右前安打、さらに右翼手の失策も重なって1点を挙げた時点では、互角の戦いを見せていた。
だが、中盤。期待は失望へと変わっていく。
まずは4回裏、序盤まで粘りのピッチングを見せていた先発の木村佳吾が相手打線につかまる。一死から左前安打、中前安打と立て続けにヒットを浴びて一、三塁とされると、次打者に死球を与えて満塁とされた。ここで9番打者に対し、フルカウントまで追い込まれながら右中間を破る2点適時打を浴びた。なおも一死一、二塁。ここで左腕の山崎福之がマウンドに上がる。1番打者をセカンドゴロに討ち取って二死一、三塁となり、続く2番打者はショートゴロに討ち取った。だが、その打球に対して遊撃手の坂本一将がまさかの失策。1点を追加された。
5回裏は先頭打者への四球を起点に適時打を浴びて1失点。さらに6回裏には、山崎と3番手の上津原詳が合わせて長短打5本を集められ、さらに四球と失策も絡んで計5点を奪われた。中盤を終えて10失点。時折、雨脚が強まる天候が、余計に身に染みた。
一方の攻撃陣も、4回以降は得点圏にすら走者を進めることができなかった。4回表は先頭の5番照屋真人が中前安打で出塁するも、盗塁失敗でチャンスの芽を摘まれた。5回表も先頭の8番富田裕貴が三塁手の失策で出塁したが、続く9番乗替寿朗が犠打を決められずにスリーバント失敗でアウト。ベンチの士気が下がる中、後続の打者が連続三振に倒れて無得点に終わった。拙攻が続く中、逆に相手に追加点を奪われる展開では、反撃の糸口すら見つからない。結局、7回表も三者凡退に討ち取られ、無念のコールド負けを喫した。
試合後、主将で捕手の乗替は言った。
「投手陣に関しては、大事な局面での球に苦労しました。勝負球がすべてボール球になってしまいましたし、たとえ打者を追い込んでも、そこから空振りを取れるボールがなかった……。都市対抗予選までの期間、何とか課題を克服しながら頑張っていきたい」
1対10。その数字がそのまま力の差ということにはならないが、現段階ではこの試合の結果をしっかりと受け止め、今一度、選手それぞれが足元を見つめ直す必要がある。逆にこの大敗を、シーズン中の「たった1敗」として捉えるようであれば、チームの成長はない。
試合後のミーティングで、初芝清監督は選手たちにこう言った。
「一人一人が強い気持ちを持たないと、本当に強いチームにはなっていかない。今日の悔しさをこれからの戦いに生かしていこう。今日の敗戦は、絶対にチームの糧になる」
気持ちを切り替え、自分たちを信じ、そしてやるべきことを貪欲に追求する――。今は、前を向いて突き動くしかない。
(文・写真:佐々木亨)