HOME 試合情報 試合結果 第3戦 試合日程・結果 2015.03.11 [Wed] 第70回JABA東京スポニチ大会第3戦 vs 日本新薬 横浜スタジアム 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 1 0 0 0 1 0 0 2 0 0 日本新薬 日 3 0 1 0 1 0 0 0 x 5 0 0 BATTERY 山崎、森脇、横田、石垣-須田 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 日差しが残る横浜スタジアムの上空に、強烈な打球が舞った。 右中間スタンドの最前列。打球が吸い込まれると、スコアボードには重い、あまりにも重い「3」の数字が点灯した。 1回裏、先発左腕の山崎福之は、最後はアウトコースへの変化球で先頭打者を三振に仕留めた。伸びのあるストレートを軸に打者を追い込むその姿には、状態の良さを感じたものだ。事実、「ストレートはよかった」と山崎はピッチングを語る。 だが、2番打者のフライを公式戦初スタメンの二塁手にして新人の砂川哲平が落球し、さらに3番打者に詰まりながらの右翼線への安打を記録されると、山崎のピッチングに狂いが生じた。一死一、二塁。4番打者を迎え、バッテリーが選択した初球は変化球だった。山崎が悔しさを滲ませて振り返る。 「(3ラン本塁打を)打たれたのは、真ん中に入ってしまったスライダー。初球を簡単にいき過ぎた。今思えば、ストレートがよかっただけに、ピンチの場面こそ自信のあるボール(ストレート)で攻めておけばよかった。冷静な判断ができればよかったと思っています」 後続をストレート主体の組み立てで抑えただけに、山崎の言葉が腑に落ちる。 3回裏にも一死から3番打者に初球をライト後方に運ばれて二塁打を記録された。打たれた球は、やはり変化球だった。その後、内野の失策もありながら二死一、三塁とされると、6番打者に右前適時打を浴びた。序盤だけで4失点。山崎は3回裏のマウンドを最後に無念の降板となった。 一方の攻撃陣は、3回表に8番須田凌平のレフトオーバーの二塁打を皮切りに9番砂川のセカンドゴロで1点を奪った。3点を追う7回表には、5番松延卓弥のショートへの内野安打、さらに7番本間諒の右翼線二塁打でチャンスを築く。新人の本間は社会人での公式戦初安打に「一本が出てホッとしました」。さらに8番須田が四球を選んで満塁。このチャンスで、9番砂川が左翼線に犠飛を放って2点目を挙げた。 だが、反撃もここまで。8回表、そして9回表は三者凡退に抑えられ、リーグ戦を1勝2敗で終えた。 今シーズンの船出となった東京スポニチ大会は、決勝トーナメント進出を逃した。初戦で大きな希望を感じながらも、連敗を喫した現実。投打ともに課題は多かった。だが、新人を含めて多くの選手が公式戦を経験できたのは、今後につながる収穫だったと言える。初戦に続き、この試合でもマウンドに上がり1イニングを無失点に抑えた新人右腕の石垣永悟はこう言う。 「この大会での登板は、いい経験になりました。抑えられたこともそうですが、逆に社会人の打者を相手に、打たれながら『まだまだ課題がある』ということを実感できたことも、いい経験だったと思います。しっかりと空振りが取れるボールを投げられるようになりながら、もうワンランク上のピッチャーを目指していきたいと思います」 また、3試合目にして今シーズン初となる公式戦のマウンドに上がったエースの横田哲は、2イニングスを1安打無失点。抜群の安定感を誇ったそのピッチングに、今後の戦いに向けた光を見た。横田は誓う。 「いい感じで投げられたと思います。でも、まだまだ。春季大会では万全の状態で投げます」 次戦は、3月末に行なわれる東京都企業春季大会。シーズンは、これから徐々に加速していく。 (文・写真:佐々木亨) 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
日差しが残る横浜スタジアムの上空に、強烈な打球が舞った。
右中間スタンドの最前列。打球が吸い込まれると、スコアボードには重い、あまりにも重い「3」の数字が点灯した。
1回裏、先発左腕の山崎福之は、最後はアウトコースへの変化球で先頭打者を三振に仕留めた。伸びのあるストレートを軸に打者を追い込むその姿には、状態の良さを感じたものだ。事実、「ストレートはよかった」と山崎はピッチングを語る。
だが、2番打者のフライを公式戦初スタメンの二塁手にして新人の砂川哲平が落球し、さらに3番打者に詰まりながらの右翼線への安打を記録されると、山崎のピッチングに狂いが生じた。一死一、二塁。4番打者を迎え、バッテリーが選択した初球は変化球だった。山崎が悔しさを滲ませて振り返る。
「(3ラン本塁打を)打たれたのは、真ん中に入ってしまったスライダー。初球を簡単にいき過ぎた。今思えば、ストレートがよかっただけに、ピンチの場面こそ自信のあるボール(ストレート)で攻めておけばよかった。冷静な判断ができればよかったと思っています」
後続をストレート主体の組み立てで抑えただけに、山崎の言葉が腑に落ちる。
3回裏にも一死から3番打者に初球をライト後方に運ばれて二塁打を記録された。打たれた球は、やはり変化球だった。その後、内野の失策もありながら二死一、三塁とされると、6番打者に右前適時打を浴びた。序盤だけで4失点。山崎は3回裏のマウンドを最後に無念の降板となった。
一方の攻撃陣は、3回表に8番須田凌平のレフトオーバーの二塁打を皮切りに9番砂川のセカンドゴロで1点を奪った。3点を追う7回表には、5番松延卓弥のショートへの内野安打、さらに7番本間諒の右翼線二塁打でチャンスを築く。新人の本間は社会人での公式戦初安打に「一本が出てホッとしました」。さらに8番須田が四球を選んで満塁。このチャンスで、9番砂川が左翼線に犠飛を放って2点目を挙げた。
だが、反撃もここまで。8回表、そして9回表は三者凡退に抑えられ、リーグ戦を1勝2敗で終えた。
今シーズンの船出となった東京スポニチ大会は、決勝トーナメント進出を逃した。初戦で大きな希望を感じながらも、連敗を喫した現実。投打ともに課題は多かった。だが、新人を含めて多くの選手が公式戦を経験できたのは、今後につながる収穫だったと言える。初戦に続き、この試合でもマウンドに上がり1イニングを無失点に抑えた新人右腕の石垣永悟はこう言う。
「この大会での登板は、いい経験になりました。抑えられたこともそうですが、逆に社会人の打者を相手に、打たれながら『まだまだ課題がある』ということを実感できたことも、いい経験だったと思います。しっかりと空振りが取れるボールを投げられるようになりながら、もうワンランク上のピッチャーを目指していきたいと思います」
また、3試合目にして今シーズン初となる公式戦のマウンドに上がったエースの横田哲は、2イニングスを1安打無失点。抜群の安定感を誇ったそのピッチングに、今後の戦いに向けた光を見た。横田は誓う。
「いい感じで投げられたと思います。でも、まだまだ。春季大会では万全の状態で投げます」
次戦は、3月末に行なわれる東京都企業春季大会。シーズンは、これから徐々に加速していく。
(文・写真:佐々木亨)