• TEAM T
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  • 日立製作所
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  • セガサミー
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BATTERY

横田、木村、河原、森脇-佐藤、須田

戦評COMMENT

守備の綻びが大量失点のきっかけとなった。
2回表。先発の横田哲が、イニングの先頭となった4番打者にライトオーバーの二塁打を浴びた。続く5番打者の打球はライナー性のライトフライ。だが、捕球体勢に入っていた右翼手・本間諒のグラブから無情にもボールがこぼれ落ちた。
記録は失策。二塁走者のホームへの生還を許して1点を先制された。さらに、横田の暴投などもあって二死二塁とされると、8番打者にレフトスタンドへ飛び込む2ラン本塁打を浴び、この回一気に3点を失った。
「(ホームランを)打たれた球はチェンジアップ。真ん中に入ってしまった」
試合後の横田は、コントロールミスを悔やんだ。
負の連鎖は中盤以降も続く。4回表は、一死からセンター前ヒットと四球で一、二塁と攻め立てられた。8番打者の打球はセカンドゴロ。一度は併殺でピンチを脱したと思われたが、二塁手・江藤圭樹のセカンド送球を遊撃手・宮川和人が逸らし、ボールが外野を転々とする中で二塁走者のホームへの生還を許す。またもや失策が失点につながった。さらに、二死一、三塁から1番打者のライト前ヒットで5点目を献上。
失策絡みの失点と、その悪い流れを断ち切れずに本塁打や適時打で点差を広げられた展開を、初芝清監督は「負け試合の王道」と表現した。
6回表にも1点を失ったチームは、8回表には4番手の森脇亮介が長短打4本を集められて4失点。結局、4投手で14安打を浴びる中、計10点を失った。
打線は、5回裏に7番坂本一将のレフト線二塁打を起点に9番富田裕貴のセンター前ヒットで1点、8回裏に二死満塁から6番松延卓弥のセンター前ヒットで1点を挙げた。だが、計10安打を放ちながら勝負所での一本が生まれず、追い上げムードを築くことはできなかった。
悔やまれるのは、4回裏の攻撃だった。1番江藤、2番宮川、3番本間、そして4番佐藤貴穂の4者連続ヒットがありながら無得点に終わった拙攻が攻撃にリズムが生まれなかった要因の一つだった。初芝監督は、無死一、二塁から3番本間が犠打を確実に決められず、走者がアウトになる場面もあった4回裏をこう語る。
「あそこで2点でも取っていれば、その後の展開は違うものになっていたかもしれない」
リズムを築けなかったのは、先発・横田も同様だった。毎回安打を許し、4回表を投げ終えて降板した左腕は自身のピッチングをこう語る。
「四国大会で一度はピッチングの状態が良くなりましたが、今シーズンは試合の中でなかなかリズムが掴めない。今日のマウンドでも、本来のリズムが生まれなかった」
投打ともに、最後まで流れを引き寄せられなかった。8回コールドの大敗には、多くの課題が見えた。試合後、主将の江藤はこう語った。
「こういう負け方をしてしまうと、次につながらない。今シーズンはコールド負けが多い。その現実を考えても、チームにはまだまだ課題が多い。失敗をプラスに換えながら、これからは戦っていきたい。都市対抗予選も近くなってきましたので、チームとして考えるべきことはしっかりと考え、選手それぞれが意識を高めて進んでいきたいと思います」
(文・写真:佐々木亨)