HOME 試合情報 試合結果 敗者復活3回戦 試合日程・結果 2015.06.04 [Thu] 第86回都市対抗野球大会 東京都二次予選敗者復活3回戦 vs JR東日本 大田スタジアム 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 R H E JR東日本 J 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 5 6 0 0 セガサミー セ 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 2 3 0 0 BATTERY 森脇、松永、鈴木、山崎-須田、佐藤 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 落ち着き払った新人右腕が、そのポーカーフェイスとは裏腹に躍動した。 1回表、一死からセンター前ヒットを浴びるも後続を内野ゴロに討ち取り無失点で切り抜ける。その上々の立ち上がりが、先発・森脇亮介の快投の始まりだった。2回表も一死からピッチャー強襲の内野安打を浴びるが、7番打者をキレのあるカットボールでセカンドゴロに。併殺で無失点に抑えた。続く3回表は三者凡退。序盤3イニングスを無難に乗り切った森脇の好投に、打線が応えたのはその直後だった。 3回裏、一死から今予選初スタメンの8番高島秀伍がチーム初ヒット(セカンドへの内野安打)で出塁。その後、二死二塁として初めて得点圏に走者を進めると、1番本間諒が打席に立つ。カウント3ボール1ストライクからの5球目。打球がレフト線に飛ぶ。二塁打。二塁走者の高島がホームを駆け抜け、待望の先取点が入った。 中盤に入ると、森脇のピッチングはさらに加速した。4回表には、この試合最速の148キロをマーク。出塁を許すも、再び併殺で無失点に抑えた。5回表、そして6回表は、得点圏に走者を進めない安定したピッチング。無失点の快投は続いた。 7回表は一死からセンター前ヒットを浴びた。試合は終盤。1対0のロースコア。多少の疲れや力みがあっても不思議ではない。それでも新人右腕は動じず、集中力を絶やすことはなかった。この試合3度目の併殺を決めて、スコアボードに「0」を並べる。8回表にこの試合初の長打を浴びて同点とされて降板するも、8回途中まで投げて被安打7の1失点。115球の熱投を演じた右腕は先発の役割を十分に果たした。森脇が都市対抗予選初先発を振り返る。 「意外と緊張することなく投げられました。(今予選初スタメンの)須田(凌平)とは、試合前から『真っ直ぐ主体でいこう』と話していましたが、今日はその真っ直ぐがよくて、併殺を奪った場面で投げた変化球もイメージ通りに投げられました。また投げるチャンスがあれば頑張ります」 ただ、手ごたえを感じる一方で、森脇は悔しさを滲ませた。 「でもやっぱり、勝ちたかった……」 1対1の同点のまま延長戦に突入した試合は、11回表に大きく動いた。8回途中から登板して好投を続けていた2番手の松永大介が一死から連打を浴びて、ついに勝ち越しを許す。なおも一死満塁の場面で登板した新人右腕の鈴木直志が走者一掃の三塁打を浴びるなど、この回一挙5失点。最後は力尽き、チームは敗れた。 それでも、森脇はもちろんのこと、今予選初スタメンの宮川和人や須田といった新人たちが緊張感ある予選を経験できたことは大きな収穫だった。また、4番川端裕也、代打の松延卓弥、そして途中出場の佐藤貴穂の連打で2点を返した11回裏の粘りも、今後の戦いに向けては一つの光だった。「最後の攻撃は次につながる」と川端が言うように、試合後の選手たちは気持ちを切り替え、すでに次なる戦いを見つめていた。 初芝清監督は言う。 「森脇は期待以上のピッチングをしてくれました。ほかの新人たちも大きな経験をした。その一方で、(2つの四球で無死一、二塁とした)8回裏のバントミスなど、課題が見えたのも事実。また気合を入れ直して頑張ります」 まずは第3代表決定戦。予選はいよいよ大詰めを迎えてきた。 (文・写真:佐々木亨) 前へ 1 次へ 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
落ち着き払った新人右腕が、そのポーカーフェイスとは裏腹に躍動した。
1回表、一死からセンター前ヒットを浴びるも後続を内野ゴロに討ち取り無失点で切り抜ける。その上々の立ち上がりが、先発・森脇亮介の快投の始まりだった。2回表も一死からピッチャー強襲の内野安打を浴びるが、7番打者をキレのあるカットボールでセカンドゴロに。併殺で無失点に抑えた。続く3回表は三者凡退。序盤3イニングスを無難に乗り切った森脇の好投に、打線が応えたのはその直後だった。
3回裏、一死から今予選初スタメンの8番高島秀伍がチーム初ヒット(セカンドへの内野安打)で出塁。その後、二死二塁として初めて得点圏に走者を進めると、1番本間諒が打席に立つ。カウント3ボール1ストライクからの5球目。打球がレフト線に飛ぶ。二塁打。二塁走者の高島がホームを駆け抜け、待望の先取点が入った。
中盤に入ると、森脇のピッチングはさらに加速した。4回表には、この試合最速の148キロをマーク。出塁を許すも、再び併殺で無失点に抑えた。5回表、そして6回表は、得点圏に走者を進めない安定したピッチング。無失点の快投は続いた。
7回表は一死からセンター前ヒットを浴びた。試合は終盤。1対0のロースコア。多少の疲れや力みがあっても不思議ではない。それでも新人右腕は動じず、集中力を絶やすことはなかった。この試合3度目の併殺を決めて、スコアボードに「0」を並べる。8回表にこの試合初の長打を浴びて同点とされて降板するも、8回途中まで投げて被安打7の1失点。115球の熱投を演じた右腕は先発の役割を十分に果たした。森脇が都市対抗予選初先発を振り返る。
「意外と緊張することなく投げられました。(今予選初スタメンの)須田(凌平)とは、試合前から『真っ直ぐ主体でいこう』と話していましたが、今日はその真っ直ぐがよくて、併殺を奪った場面で投げた変化球もイメージ通りに投げられました。また投げるチャンスがあれば頑張ります」
ただ、手ごたえを感じる一方で、森脇は悔しさを滲ませた。
「でもやっぱり、勝ちたかった……」
1対1の同点のまま延長戦に突入した試合は、11回表に大きく動いた。8回途中から登板して好投を続けていた2番手の松永大介が一死から連打を浴びて、ついに勝ち越しを許す。なおも一死満塁の場面で登板した新人右腕の鈴木直志が走者一掃の三塁打を浴びるなど、この回一挙5失点。最後は力尽き、チームは敗れた。
それでも、森脇はもちろんのこと、今予選初スタメンの宮川和人や須田といった新人たちが緊張感ある予選を経験できたことは大きな収穫だった。また、4番川端裕也、代打の松延卓弥、そして途中出場の佐藤貴穂の連打で2点を返した11回裏の粘りも、今後の戦いに向けては一つの光だった。「最後の攻撃は次につながる」と川端が言うように、試合後の選手たちは気持ちを切り替え、すでに次なる戦いを見つめていた。
初芝清監督は言う。
「森脇は期待以上のピッチングをしてくれました。ほかの新人たちも大きな経験をした。その一方で、(2つの四球で無死一、二塁とした)8回裏のバントミスなど、課題が見えたのも事実。また気合を入れ直して頑張ります」
まずは第3代表決定戦。予選はいよいよ大詰めを迎えてきた。
(文・写真:佐々木亨)