• TEAM T
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  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
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  • セガサミー
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  • 三菱重工名古屋
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戦評COMMENT

「完敗だった……」

初芝清監督をはじめ、スタッフ、選手たちは悔しさを露わにしてそう口を揃えた。

散発4安打で無得点。

5イニングスで三者凡退に倒れるなど、反撃の糸口すら見つからない。その攻撃に、自分たちの力不足を痛感し、相手の力量を認めざるを得なかった。

この試合で最も得点のチャンスだったと言えるのが4回表だ。1番砂川哲平がセンター前ヒットで出塁。1回表の第1打席でセンター前ヒットを放っていた2番宮川和人のサードゴロの間に砂川が二塁を陥れ、さらに3番赤堀大智が四球を選んで一死一、二塁とした。だが、4番根岸晃太郎が初球を叩いてレフトフライ。5番澤良木喬之は、根岸同様に初球から積極的に強振してライト場外に消える大ファールを放つが、最後は三振に倒れて走者をホームへ迎え入れることができなかった。

終わってみれば、その攻撃は最大のチャンスにして、この試合唯一、得点圏に走者を進めた場面となった。

各打者は、三菱重工名古屋の先発右腕である勝野昌慶投手の前に凡打の山を築いた。無安打に終わった主将の赤堀は言う。

「(相手投手は)コントロールにストレート、そして変化球も良かった」

相手先発の最速は146キロに達した。球持ちの良い投球フォームから、伸びのあるストレートが捕手のミットを鳴らす。そのストレートを軸に、カットボールやスライダーが冴え渡った。さらに、抜群の制球力だ。前日のNTT西日本戦で13安打を放っていた攻撃陣も成す術がなかった。

一方の投手陣は3度の失点イニングを作ったが、いずれも最少失点にとどめて我慢のピッチングを続けた。

先発の氏家優吾は、二死満塁とされた2回裏に自らの暴投で1点を失うも、その後は本来のピッチングを取り戻した。4回裏は二死一、二塁から9番打者にレフト前ヒットを浴びた。二塁走者がホームを狙う中、左翼手の富田裕貴がホームへ好返球。野手の手堅い守備にも助けられて追加点を許さない。「全体的に氏家のピッチングはよかった」と語るのは先発マスクの須田凌平だ。右打者に対するアウトコースへのストレートには伸びがあり、変化球の精度も悪くなかった。だが、6回裏。先頭打者のセンター前ヒットを皮切りにピンチを迎えると8番打者に適時打を浴びて1点を失う。2点目を与えたところで、氏家は無念の降板となった。2番手で登板した田中太一は、一つ一つのボールに勢いがあった。悔やまれるのは7回裏の1失点。二死から与えた四球をきっかけに失った点だけに、「防げる」失点だったと言える。

計3失点。その数字だけを見れば、追いつくことのできない、さらに逆転することのできないスコアでは決してなかった。だが、この試合に関して言えば、追いかける「3点」は果たしなく遠く、最後まで重く圧し掛かった。

完封負け――。

これで1勝1敗となった予選リーグ。決勝トーナメント進出をかけた第3戦(フェデックス戦)は、投打に力強さを見せつけて「勝利」を掴みにいく。

(文・写真:佐々木亨)