• TEAM T
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • R
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  • E
  • JR新潟 J
  • 0
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  • セガサミー
  • 3
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  • x
  • 8
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BATTERY

飯田、森井、森脇ー喜多、木村

■大会規定により7回コールド

HOMERUN

根岸(3回ソロ)

戦評COMMENT

重く覆っていた暗雲の隙間から、「希望」という名の光が差し込むような試合だった。

1回裏は先頭の砂川哲平がしぶとくセンター前へ運び、好走塁で二塁を陥れる。相手投手の暴投で走者三塁とすると、一死後、3番須田凌平が初球をレフト前へ運んで1点を先制した。さらに、相手内野手の失策や犠飛で追加点を挙げ、初回のスコアボードに3点を刻んだ。

8番本間諒のレフト前ヒット、9番喜多亮太のライト前ヒットなどで無死満塁と攻めながら無得点に終わった2回裏こそ拙攻が目立ったが、3回裏は再び追加点を挙げた。イニングの先頭となった4番根岸晃太郎が初球をレフトスタンドへ運んで4点目。さらに二死から死球と相手内野手の失策で5点目。徐々に点差を広げた。

5回裏は一死から9番喜多が四球を選び、代打の1番神野達哉がライト前ヒットを放つ。盗塁を絡めながら走者二、三塁と攻めると、途中出場の2番江藤圭樹が右翼手の頭上をはるかに越えていく2点タイムリーの三塁打を放って得点を重ねた。なおも一死三塁から3番須田のライトへの犠飛で追加点を挙げる。

前半を終えて11安打11盗塁で8得点。「攻め」の姿勢が相手を圧倒した。

投げては、先発の飯田大翔が5回表まで投げて2安打無失点と好投。小雨が降りしきるマウンドながら安定した制球力が光り、奪三振数は6を数えた。6回表は、同じく新人の森井絃斗が力強いストレートを投げ込んで相手につけ入る隙を与えない。7回表は、森脇亮介が危なげないピッチングで三者凡退。3投手の継投による完封だ。

終わってみれば、大会規定によって8点差の7回コールドゲーム。投打に圧倒して、新潟大会初戦を白星で飾った。

今シーズンの公式戦では、久しぶりの白星だ。東京スポニチ大会初戦を最後に長らく遠ざかっていた勝利。新潟大会前の時点で公式戦では6連敗を喫していただけに、この試合での1勝は、チームにとって大きな価値がある。

無死満塁とした2回裏、二死満塁とした4回裏。ともに無得点に終わり、決定打に欠いたイニングがあったとは言え、打線に上昇の兆しが見えたのは大きな収穫だったと言える。不調が続いていた4番根岸にいたっては、ソロ本塁打を含む4安打と変化のきっかけを掴んだ印象だ。

「(根岸のバッティングの状態は)まだまだですよ」

初芝清監督の厳しい言葉は、逆に期待の表れ。

さあ、逆襲の5月が始まった。まずはその一歩を、確かな足音を響かせて踏み出した。

(文・写真:佐々木亨)