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BATTERY

横田、飯田-高本
氏家、伊波、舘、井上-吉田
陶久-須田

戦評COMMENT

11年目のシーズンを迎えている澤良木喬之は言う。

「良いピッチャーをどう打ち崩すかが、攻撃における大きな課題ですね」

チーム最年長が試合後に残した言葉通り、打線は相手投手の巧みなピッチングの前に無得点を続けた。ストレートは、決して驚くようなスピードボールではない。それでも、140キロ前後のストレートに打者のバットは空を切り、とらえたと思っても差し込まれてしまう。精度の良い変化球にも、思うような打撃をさせてもらえなかった。東海理化の先発右腕・山本健太郎投手について、10年目を迎えた政野寛明はこう語るのだ。

「とにかくコントロールがよかった。左打者のインコースをつくスライダー、またはチェンジアップといった変化球をうまく使われた」

2回裏まで三者凡退を続けた打線が、8番砂川哲平のセンター前ヒット、1番市根井隆成のレフト前ヒットで二死一、三塁と攻めたのは3回裏だ。だが、2番西村僚太が2ボール2ストライクから140キロのストレートに空振り三振を喫し、チャンスを得点につなげることはできなかった。4回裏は、無死からの連打だ。4番根岸晃太郎がセンター前ヒット、4番平田巧がライト前ヒットを放って走者一、三塁。2回表に先発・横田哲が4安打を集められて2失点、4回表には2番手で登板した飯田大翔が内野ゴロの間に1点を失い、計3点のビハインドで迎えた中盤での反撃シーンに、大きな期待が膨らんだ。だが、5番北阪真規が捕手へのファウルフライ、そして6番宮川和人、7番政野が連続三振に倒れ、ビッグチャンスで1点すら奪えなかった。5回裏からは凡打の山だ。相手の先発投手を打ちあぐねて出塁すらできない。4イニングス連続で三者凡退。

マウンドには、我慢強く投げる投手陣がいた。5回表に登板した氏家優悟は、無死一、二塁のピンチを無失点でしのぐ粘投だ。とりわけ、走者を背負いながらの5番打者との対決は見ごたえがあった。ストライク先行で強気に攻めるピッチング。フルカウントまで粘られたが、10球を要して左翼へのファウルフライに討ち取る。氏家の気迫が伝わるピッチングだった。6回表の1イニングを担ったのは右腕の伊波友和だ。先頭打者に四球を与えるも、9番打者を捕手へのファウルフライ、1番打者を併殺打に討ち取り無失点に抑えた。7回表と8回表は、右腕・舘和弥と左腕・井上和紀で無失点。9回表は、陶久亮太がテンポの良いピッチングで危なげなく無失点。それぞれが打線の援護を待ちながら粘り強くマウンドを守った。

だが、最後まで打線が奮起することはなかった。9回裏は、代打の植田匡哉が空振り三振。3番根岸がセンター前ヒットで出塁するも、代打・澤良木の痛烈な打球は一塁手の正面をつくライナー。最後は併殺でゲームセットとなり、九州大会をリーグ戦3連敗で終えた。ベテランの政野は言う。

「今日の試合も含めて課題を見つめ直し、日本選手権の関東代表決定戦に向けて頑張ります」

社会人野球日本選手権の出場権をかけた大一番は、もう間もなく訪れる。新たな戦いに向け、チームはすでに動き出している。

 

文・写真:佐々木 亨