HOME 試合情報 試合結果 2回戦 試合日程・結果 2021.12.03 [Fri] 18:30 第92回都市対抗野球大会2回戦 vs 日本製鉄かずさマジック 東京ドーム 三塁側 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E セガサミー セ 0 0 1 0 5 0 2 0 0 8 11 0 日本製鉄かずさマジック 日 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 BATTERY 草海、門間、陶久、舘-須田 石垣-吉田 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT 序盤に4番根岸晃太郎の先制打で主導権を握ったチームは5回表、日本製鉄かずさマジックを一気に呑み込んだ。 イニングの先頭となった8番須田凌平は、「ハリハリで狙っていた」初球のストレートを右翼手頭上へ運んで二塁打。一回戦の2番から9番にまわった北川智也が手堅く犠打を決めて一死三塁とした。続く植田匡哉は初球を叩いてレフトへの大飛球だ。三塁走者の須田が悠々とホームへ還って2点目が入る。さらに2番砂川哲平の右前安打を起点に2つの四球をもらって満塁。その好機で魅せたのは、5番市根井隆成だ。やはり初球を叩き、センターへ抜けていく2点タイムリーヒット。二死一、三塁となり、6番森龍馬(明治安田生命からの補強選手)にも左中間を深々と抜ける2点二塁打が飛び出し、一挙5点を奪った。 完全に流れは三塁側へ。スタンドの応援にも熱が帯びるのが伝わってきた。 7回表には、ショートへの内野安打を放ち、西田真二監督が「走塁もうまい」と評する4番根岸が二塁への盗塁を決める。5番市根井の進塁打で一死三塁。その好機で6番森がセンター前へタイムリーヒットを放ち、さらに二死一、三塁となった場面で相手バッテリーのミス(投手の暴投)に乗じて1点を加える。先制、中押し、ダメ押しと計8点を奪った攻撃は、まさに理想的なゲーム運びだった。 投げては、先発の草海光貴が7回無失点の好投だ。1回裏、先頭打者にレフト前ヒットを浴びて早々にピンチを迎えるも、2番打者の犠打は投手後方に上がるフライに。草海が好捕し、飛び出していた一塁走者をアウトに仕留めてダブルプレーを決めると、エース右腕の顔には満面の笑顔が浮かんだ。一死二、三塁のピンチを脱した3回裏を経て、4回裏からは抜群の安定感だ。4回裏と6回裏は三者凡退。走者を背負ったイニングでも「楽しんで投げられた」という草海は、相手打線に付け入る隙を与えなかった。一回戦に続いて先発マウンドを託された草海が振り返る。 「初回から全力で、打者に向かっていく姿勢を前面に出していこうと思って投げた。当たって砕けろの思いで投げました」 捕手の須田は、エースをこう称える。 「投げ切った草海はさすがだな、と。マウンドさばきが頼もしい。公式戦になれば、なおさら頼もしいですね」 草海からマウンドを譲り受けた投手陣も負けてはいない。8回裏は門間滉介(JPアセット証券からの補強選手)、陶久亮太、舘和弥がそれぞれ空振り三振を奪う。9回裏は抑えの石垣永悟だ。140台後半のストレートを軸に、日本製鉄かずさマジックの中軸を3者連続三振に仕留める圧巻のピッチングでゲームを締めた。 2戦連続の2桁安打を記録した攻撃陣。草海を中心に零封リレーを完結させた投手陣。8強進出を決めたゲームは、チームの総合力、その強さだけが際立った。 文:佐々木 亨 写真:政川 慎治 前へ 1 次へ PHOTO GALLERY 一覧を見る 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
序盤に4番根岸晃太郎の先制打で主導権を握ったチームは5回表、日本製鉄かずさマジックを一気に呑み込んだ。
イニングの先頭となった8番須田凌平は、「ハリハリで狙っていた」初球のストレートを右翼手頭上へ運んで二塁打。一回戦の2番から9番にまわった北川智也が手堅く犠打を決めて一死三塁とした。続く植田匡哉は初球を叩いてレフトへの大飛球だ。三塁走者の須田が悠々とホームへ還って2点目が入る。さらに2番砂川哲平の右前安打を起点に2つの四球をもらって満塁。その好機で魅せたのは、5番市根井隆成だ。やはり初球を叩き、センターへ抜けていく2点タイムリーヒット。二死一、三塁となり、6番森龍馬(明治安田生命からの補強選手)にも左中間を深々と抜ける2点二塁打が飛び出し、一挙5点を奪った。
完全に流れは三塁側へ。スタンドの応援にも熱が帯びるのが伝わってきた。
7回表には、ショートへの内野安打を放ち、西田真二監督が「走塁もうまい」と評する4番根岸が二塁への盗塁を決める。5番市根井の進塁打で一死三塁。その好機で6番森がセンター前へタイムリーヒットを放ち、さらに二死一、三塁となった場面で相手バッテリーのミス(投手の暴投)に乗じて1点を加える。先制、中押し、ダメ押しと計8点を奪った攻撃は、まさに理想的なゲーム運びだった。
投げては、先発の草海光貴が7回無失点の好投だ。1回裏、先頭打者にレフト前ヒットを浴びて早々にピンチを迎えるも、2番打者の犠打は投手後方に上がるフライに。草海が好捕し、飛び出していた一塁走者をアウトに仕留めてダブルプレーを決めると、エース右腕の顔には満面の笑顔が浮かんだ。一死二、三塁のピンチを脱した3回裏を経て、4回裏からは抜群の安定感だ。4回裏と6回裏は三者凡退。走者を背負ったイニングでも「楽しんで投げられた」という草海は、相手打線に付け入る隙を与えなかった。一回戦に続いて先発マウンドを託された草海が振り返る。
「初回から全力で、打者に向かっていく姿勢を前面に出していこうと思って投げた。当たって砕けろの思いで投げました」
捕手の須田は、エースをこう称える。
「投げ切った草海はさすがだな、と。マウンドさばきが頼もしい。公式戦になれば、なおさら頼もしいですね」
草海からマウンドを譲り受けた投手陣も負けてはいない。8回裏は門間滉介(JPアセット証券からの補強選手)、陶久亮太、舘和弥がそれぞれ空振り三振を奪う。9回裏は抑えの石垣永悟だ。140台後半のストレートを軸に、日本製鉄かずさマジックの中軸を3者連続三振に仕留める圧巻のピッチングでゲームを締めた。
2戦連続の2桁安打を記録した攻撃陣。草海を中心に零封リレーを完結させた投手陣。8強進出を決めたゲームは、チームの総合力、その強さだけが際立った。
文:佐々木 亨
写真:政川 慎治