• TEAM T
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • R
  • H
  • E
  • JR西日本 J
  • 0
  • 0
  • 1
  • 0
  • 3
  • 0
  • 0
  • 4
  • 7
  • 1
  • セガサミー
  • 3
  • 5
  • 1
  • 6
  • 1
  • 0
  • ×
  • 16
  • 17
  • 1

BATTERY

横田-須田
横田、古屋敷、飯田、伊波-高本
井上、石垣-吉田

HOMERUN

福森(4回3ラン)、黒川(4回3ラン)

INFO

※大会規定により7回コールド

戦評COMMENT

すでに予選リーグ2試合を終えて決勝トーナメント進出を決めていたチームは、2試合で計5得点の攻撃が嘘のように序盤からヒットを重ねた。

1回裏は、絶好調の1番植田匡哉がセンター前ヒット。すかさず二塁盗塁を決めて無死二塁と攻める。2番片岡大和がレフト前ヒットで続いて一、三塁。その好機で、3番黒川貴章はセンター前ヒット。試合開始早々の3連打で1点を先制した。さらに一死満塁と攻めると、6番須田凌平がセンターオーバーの2点タイムリーだ。初回の3得点が、試合の流れを築いた。

2回裏は打者一巡の猛攻だ。イニングの先頭となった8番福森秀太がセンター前ヒットで出塁。犠打で一死二塁とすると、1番植田がショートへ内野安打。遊撃手の一塁への送球ミスが重なり、難なく4点目を奪う。さらに、一死二塁で2番片岡が自身も手応え十分の右中間二塁打を放って5点目。その後も、押し出し死球、6番須田の2点タイムリー内野安打で得点。スコアボードの2回裏に『5』を加えて、JR西日本の戦意を奪った。

3回裏には、9番西村僚太のセンター前ヒット、2番片岡の二塁内野安打で得点圏に走者を進めると、3番黒川がレフト前へタイムリーヒット。4回裏には、再び打者一巡の猛攻だ。一死から、途中出場の6番高本康平がセンター前ヒット。7番宮川和人がライト前ヒットで続いて一、二塁と攻めると、8番福森がライトフェンスを越えるライナー性の3ラン本塁打を放って一気に点差を広げた。

「今日は、試合で約1カ月ぶりの打席。チャンスをもらったので、何とか結果が出てよかった」

そう振り返り、社会人初となる本塁打に安堵の表情を浮かべたのはルーキーの福森だ。その一発の余韻が残る中で、またもや3ラン本塁打を放ったのは同じくルーキーの3番黒川である。左翼スタンドへ放物線を描いた右打者は、この試合だけで計5打点の活躍。「(ルーキーでは)自分だけホームランを打っていない……」と悔しそうに振り返る片岡だって、計3安打の固め打ちだ。スタメンに名を連ねたルーキー3人の躍動が、爆発的な攻撃力の象徴だったことは言うまでもない。

5回裏にも途中出場の9番平田巧が一死満塁からライト前へタイムリーを放った打線は、試合前半まで毎回得点の計16得点。まるで打ち出の小槌のごとく17本のヒットを重ねて試合の大勢を決めた。投げては、先発の横田哲、そしてルーキーの古屋敷匠眞、飯田大翔、伊波友和、井上和紀、最後は石垣永悟とつないで計4失点とまとめて7回コールド。西田真二監督は「公式戦で、みんなが出場してこういう経験ができたのは大きい」と、ベンチ入り25人中23人が出場した大勝のゲームを振り返った。

今大会は『勝利の女神』がついている。八王子と京都の間、そして大会期間中の移動で選手たちを運んでくれるチームバス。ここ数年、その“女神”がJABA大会に帯同すると、決まって決勝トーナメント進出を果たしている。通称『ビクトリーバス』。その勝ち運も加えて予選リーグ3連勝を飾ったチームには今、紛れもなく勝利の風が吹いている。

 

文・写真:佐々木 亨