HOME 試合情報 試合結果 都市対抗野球二次予選 1回戦 試合日程・結果 2022.05.24 [Tue] 10:00 第93回都市対抗野球大会 東京都二次予選都市対抗野球二次予選 1回戦 vs TOKYO METS 大田スタジアム 一塁側 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E TOKYO METS T 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 5 1 セガサミー セ 2 0 0 0 0 0 0 0 × 2 7 0 BATTERY 草海 、 氏家 、 石垣- 須田 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT スタンドに流れるメロディーが心地良い。都市対抗東京都二次予選では、実に3年ぶりとなるルーターズの応援だ。背中を押されて選手たちが躍動する――そんな青写真を描いていたが、立ち上がりから苦しい展開を強いられた。 二次予選特有の緊張感も漂う中で、先発マウンドに立った草海光貴が1回表から打ち込まれる。先頭打者にレフト前ヒット。一塁への牽制球でアウトを奪うが、2番打者にはレフトオーバーの三塁打を浴びた。一死三塁から、3番打者にセンター前へ運ばれて先取点を献上したのはその直後だ。4番打者はアウトコースへの変化球を決め球に見逃し三振に仕留めるが、5番打者にもセンター前ヒットを浴びて1回表だけで4本の長短打を浴びた。 「(草海は)立ち上がりは芯でとらえられていた」 そう振り返るのは西田真二監督。思わぬ展開に、一塁側ベンチに重い空気が流れた。 失点直後の1回裏。先頭の1番北川智也が四球と盗塁で得点圏へ。一死後、3番黒川高章がライト前ヒットを放ってチャンスが一、三塁と拡大すると、4番澤良木喬之の打球が一塁手を襲う。一塁手が弾いたボールをバックアップした二塁手がさばいてセカンドゴロとなったが、その間に三塁走者の北川がホームを陥れて同点とした。さらに、二死二塁と続くチャンスで5番大谷拓海がライト前ヒットを放ち、すぐさま勝ち越しに成功した。 それでも、だ。2回以降の打線は、チャンスを作るもチグハグな攻撃が目立つ。2回裏は、一死から8番政野寛明がセンター前ヒットで出塁するも、9番須田凌平がショートゴロに討ち取られる。併殺を狙う遊撃手からボールを受けた二塁手が一塁へ悪送球。ボールが逸れる間に、打者走者の須田は二塁を狙った。だが、バックアップに入っていた捕手からの二塁送球で、あえなくタッチアウト。結果的に併殺となり、チャンスは潰えた。 二死から2つの四球で一、二塁とチャンスをもらった3回裏、そしてイニングの先頭となった6番中川智裕に二塁打が飛び出した4回裏も、後続が倒れて無得点だ。6回裏も、先頭となった5番大谷がセンター前ヒットでチャンスメイクするも、走者を得点圏に進めることができずに、やはり追加点を奪えなかった。7回裏は、二死から代打の平田巧が右中間を破る長打を放った。8回裏は、二死一塁から途中出場の西村僚太がレフト前ヒットを放ってチャンスを広げた。それでも、あと1本が出ない……。結局、スコアボードに得点が刻まれたのは初回だけ。決して楽観視できる試合運びではなかった。 1点差での勝利。立ち上がり以外は本来のピッチングを見せた草海は、2回表からの5イニングスで打たれたヒットはわずかに1本。7回表から好投したのは氏家優悟。今シーズン一番とも言えるピッチングで9回表一死まで一人の走者も出さなかった。最後を締めたのは、石垣永悟だ。無類の安定感を誇る右腕は、打者2人を完璧に抑えて勝利の瞬間をもたらした。 課題はあった。それでも、大事な初戦を勝ち切った。西田監督は言う。 「これからも一戦必勝で戦っていきます」 苦しかった初戦を笑って振り返られるような戦いを目指し、チームは準決勝に挑む。 文:佐々木 亨 写真:政川 慎治 前へ 1 次へ PHOTO GALLERY 一覧を見る 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
スタンドに流れるメロディーが心地良い。都市対抗東京都二次予選では、実に3年ぶりとなるルーターズの応援だ。背中を押されて選手たちが躍動する――そんな青写真を描いていたが、立ち上がりから苦しい展開を強いられた。
二次予選特有の緊張感も漂う中で、先発マウンドに立った草海光貴が1回表から打ち込まれる。先頭打者にレフト前ヒット。一塁への牽制球でアウトを奪うが、2番打者にはレフトオーバーの三塁打を浴びた。一死三塁から、3番打者にセンター前へ運ばれて先取点を献上したのはその直後だ。4番打者はアウトコースへの変化球を決め球に見逃し三振に仕留めるが、5番打者にもセンター前ヒットを浴びて1回表だけで4本の長短打を浴びた。
「(草海は)立ち上がりは芯でとらえられていた」
そう振り返るのは西田真二監督。思わぬ展開に、一塁側ベンチに重い空気が流れた。
失点直後の1回裏。先頭の1番北川智也が四球と盗塁で得点圏へ。一死後、3番黒川高章がライト前ヒットを放ってチャンスが一、三塁と拡大すると、4番澤良木喬之の打球が一塁手を襲う。一塁手が弾いたボールをバックアップした二塁手がさばいてセカンドゴロとなったが、その間に三塁走者の北川がホームを陥れて同点とした。さらに、二死二塁と続くチャンスで5番大谷拓海がライト前ヒットを放ち、すぐさま勝ち越しに成功した。
それでも、だ。2回以降の打線は、チャンスを作るもチグハグな攻撃が目立つ。2回裏は、一死から8番政野寛明がセンター前ヒットで出塁するも、9番須田凌平がショートゴロに討ち取られる。併殺を狙う遊撃手からボールを受けた二塁手が一塁へ悪送球。ボールが逸れる間に、打者走者の須田は二塁を狙った。だが、バックアップに入っていた捕手からの二塁送球で、あえなくタッチアウト。結果的に併殺となり、チャンスは潰えた。
二死から2つの四球で一、二塁とチャンスをもらった3回裏、そしてイニングの先頭となった6番中川智裕に二塁打が飛び出した4回裏も、後続が倒れて無得点だ。6回裏も、先頭となった5番大谷がセンター前ヒットでチャンスメイクするも、走者を得点圏に進めることができずに、やはり追加点を奪えなかった。7回裏は、二死から代打の平田巧が右中間を破る長打を放った。8回裏は、二死一塁から途中出場の西村僚太がレフト前ヒットを放ってチャンスを広げた。それでも、あと1本が出ない……。結局、スコアボードに得点が刻まれたのは初回だけ。決して楽観視できる試合運びではなかった。
1点差での勝利。立ち上がり以外は本来のピッチングを見せた草海は、2回表からの5イニングスで打たれたヒットはわずかに1本。7回表から好投したのは氏家優悟。今シーズン一番とも言えるピッチングで9回表一死まで一人の走者も出さなかった。最後を締めたのは、石垣永悟だ。無類の安定感を誇る右腕は、打者2人を完璧に抑えて勝利の瞬間をもたらした。
課題はあった。それでも、大事な初戦を勝ち切った。西田監督は言う。
「これからも一戦必勝で戦っていきます」
苦しかった初戦を笑って振り返られるような戦いを目指し、チームは準決勝に挑む。
文:佐々木 亨
写真:政川 慎治