所信―当グループの将来を築き上げていく
日本にカジノを含めたIR事業*という新たな産業が生まれる可能性があります。新しい産業は容易には誕生しません。法制化をはじめ様々なハードルを乗り越えていく必要がある中で、先行して取り組むリスクについても十分に認識しています。しかし、我々のエンタテインメントと融合し、それが将来の大きな成長の柱になり得ると考え、リスクをとってチャレンジすべきと考えています。当グループ初の統合型リゾート施設事業の管掌として、将来の新たな事業ポートフォリオの構築という大きな使命と責務を認識しています。
* IR事業:統合型リゾート(Integrated Resort)事業
ノウハウの蓄積を全力で進める
当グループは、アミューズメント施設事業の運営ノウハウなど、IR事業に応用し得る経営資源を有しています。しかし、事業者選定の際の優位性という位置付けで最も重視されると考えられるのは、カジノオペレーションノウハウの蓄積です。当社のIR事業を推進する部門から、Paradise Groupとの合弁会社であるPARADISE SEGASAMMY, Co., Ltdが運営するParadise Casino Incheonのマーケティングや管理、運営等のポジションに複数の人財を派遣しています。また、仁川市で開発を推進するカジノを含む統合型リゾート施設が開業する2017年には、より多くの人財を派遣する見込みです。こうしてノウハウをグループ全体に拡げていけば、市場に参入する際に、力強い最初の一歩を踏み出すことができると確信しています。
様々な業界の有力企業との協業の可能性を探る
当グループは、お客様へのホスピタリティ、イベント、ショッピングモール、エンタテインメント施設、ホテルなどを総合した空間の提供に向けて、IR全体を設計できる知見を蓄えていく方針です。また、セガサミークリエイション(株)を通じて、カジノ機器の開発・製造についても準備を整えていきます。2014年5月にマカオで開催された「グローバル・ゲーミング・エキスポ・アジア2014」に、セガサミーグループがこれまでに培ってきた、エンタテインメント分野におけるテクノロジーや創造力を結集したカジノ機器を出展し、大きな反響を得ました。
IRではシンガポールやマカオ、ラスベガス等のマーケットそのものが競合になり、差別化するためのコンテンツはそれらを超えるものが必要であり、各分野の有力企業とのパートナーシップという形で進める可能性が高いと考えています。現在は、様々な企業との情報交換を進めています。
一般的にターゲットして認識されている2020年は、単なるスタートに過ぎません。マカオやシンガポールが証明した通り、一度スタートすれば急成長します。スタート後にこそ大きな期待を寄せています。