HOME 試合情報 試合結果 第76回JABA東京スポニチ大会 リーグ戦 試合日程・結果 2022.03.07 [Mon] 14:00 第76回JABA東京スポニチ大会 リーグ戦 vs 日立製作所 明治神宮野球場 前の試合へ 次の試合へ TEAM T 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E 日立製作所 日 0 1 0 3 0 0 1 1 1 7 15 0 セガサミー セ 1 0 1 0 0 0 4 0 0 6 10 0 BATTERY 草海 、古屋敷 、長島 、伊波 、氏家 -須田 HOMERUN 黒川 (3回ソロ) 根岸 (7回2ラン) 選手成績 戦評 速報 戦評COMMENT ゲーム展開を予感させるかのように、試合は序盤から激しく動いた。 1番植田匡哉が三塁線を破る二塁打。2番北川智也が四球を選んで無死一、二塁。公式戦初スタメンの3番黒川貴章が、レフト前ヒットを放って1点を先制したのは1回裏だ。2回表にソロ本塁打で同点とされるが、3回裏にはまたしても、ルーキーの黒川が大きな仕事をやってのける。ストレートを豪快に振り抜くと、打球はレフトポール際へグングンと伸びる。勝ち越しのソロ本塁打。 「狙い球は変化球でしたが、ストレートに対しても(左肩が)開かずに、しっかりととらえることができた」 西田真二監督が「思い切り振る力がある」と称する黒川自身も納得の一発だった。 だが4回表、先発の草海光貴が日立製作所の強力打線につかまる。イニングの先頭となった4番打者にライト前ヒットで出塁を許す。一死後、2回表に同点弾を浴びていた6番打者に、左中間スタンドへ飛び込む2ラン本塁打を浴びて逆転される。なおも二死からの3連打で1点を献上。草海にとっては失意のイニングとなった。 それでも、諦めない。7回表に3番手で登板していた長島光希が1点を失い、さらに点差を広げられても、攻撃陣の戦意は失われていなかった。7回裏、二死からチャンスメイクしたのは1番植田。三遊間を抜けるレフト前ヒットが反撃の口火となる。2番北川が四球を選んで二死一、二塁。その好機で打席に立ったのは、すでに2打点を挙げている3番黒川だ。3ボール1ストライクからの5球目をフルスイング。絶好調男のバットが、右中間を襲う2点三塁打を生む。なおも二死三塁と続く好機で魅せたのは、根岸晃太郎だ。完璧な打球は、レフトスタンド上段に突き刺さる逆転の2ラン本塁打。4番打者の貫禄を感じる一発に、三塁側ベンチのボルテージは一気に高まった。 勝利の風が吹く……はずだった。8回表に4番手で登板した伊波友和が同点とされ、9回表には伊波の後を受けて二死一塁から登板した氏家優悟が、それまで3打点を挙げていた6番打者にレフトへの勝ち越し二塁打を浴びて、またもやリードを許すのだから野球は怖い。9回裏、1番植田が意地の二塁打を放って無死二塁と攻めたところまでは、わずかに勝利の風を感じた。同点機を迎えて、2番北川へは犠打のサイン。だが、バントを狙ったバットが空振りとなり、二塁走者の植田が捕手からの牽制に刺されてタッチアウト。一瞬に ゲーム展開を予感させるかのように、試合は序盤から激しく動いた。 1番植田匡哉が三塁線を破る二塁打。2番北川智也が四球を選んで無死一、二塁。公式戦初スタメンの3番黒川貴章が、レフト前ヒットを放って1点を先制したのは1回裏だ。2回表にソロ本塁打で同点とされるが、3回裏にはまたしても、ルーキーの黒川が大きな仕事をやってのける。ストレートを豪快に振り抜くと、打球はレフトポール際へグングンと伸びる。勝ち越しのソロ本塁打。 「狙い球は変化球でしたが、ストレートに対しても(左肩が)開かずに、しっかりととらえることができた」 西田真二監督が「思い切り振る力がある」と称する黒川自身も納得の一発だった。 だが4回表、先発の草海光貴が日立製作所の強力打線につかまる。イニングの先頭となった4番打者にライト前ヒットで出塁を許す。一死後、2回表に同点弾を浴びていた6番打者に、左中間スタンドへ飛び込む2ラン本塁打を浴びて逆転される。なおも二死からの3連打で1点を献上。草海にとっては失意のイニングとなった。 それでも、諦めない。7回表に3番手で登板していた長島光希が1点を失い、さらに点差を広げられても、攻撃陣の戦意は失われていなかった。7回裏、二死からチャンスメイクしたのは1番植田。三遊間を抜けるレフト前ヒットが反撃の口火となる。2番北川が四球を選んで二死一、二塁。その好機で打席に立ったのは、すでに2打点を挙げている3番黒川だ。3ボール1ストライクからの5球目をフルスイング。絶好調男のバットが、右中間を襲う2点三塁打を生む。なおも二死三塁と続く好機で魅せたのは、根岸晃太郎だ。完璧な打球は、レフトスタンド上段に突き刺さる逆転の2ラン本塁打。4番打者の貫禄を感じる一発に、三塁側ベンチのボルテージは一気に高まった。 勝利の風が吹く……はずだった。8回表に4番手で登板した伊波友和が同点とされ、9回表には伊波の後を受けて二死一塁から登板した氏家優悟が、それまで3打点を挙げていた6番打者にレフトへの勝ち越し二塁打を浴びて、またもやリードを許すのだから野球は怖い。9回裏、1番植田が意地の二塁打を放って無死二塁と攻めたところまでは、わずかに勝利の風を感じた。同点機を迎えて、2番北川へは犠打のサイン。だが、バントを狙ったバットが空振りとなり、二塁走者の植田が捕手からの牽制に刺されてタッチアウト。一瞬にしてチャンスは潰えた。最後は、3安打4打点の活躍を見せた3番黒川が空振り三振に倒れてゲームセット。終盤までもつれにもつれたシーソーゲームは、わずか1点差の悔しい敗戦となった。西田監督は言うのだ。 「根岸がホームランを打った後、終盤の投手陣に課題が出てしまった。序盤にもっと点が取れるところで取り切れなかったところもそう。ただ、良いチームになってきたことは間違いない」 最後まで粘り強く食らいついた攻撃陣の姿は、次戦に向けた光である。敗れはしたが得るものは多く、チームの底力を見たゲームだった。してチャンスは潰えた。最後は、3安打4打点の活躍を見せた3番黒川が空振り三振に倒れてゲームセット。終盤までもつれにもつれたシーソーゲームは、わずか1点差の悔しい敗戦となった。西田監督は言うのだ。 「根岸がホームランを打った後、終盤の投手陣に課題が出てしまった。序盤にもっと点が取れるところで取り切れなかったところもそう。ただ、良いチームになってきたことは間違いない」 最後まで粘り強く食らいついた攻撃陣の姿は、次戦に向けた光である。敗れはしたが得るものは多く、チームの底力を見たゲームだった。 文・写真:佐々木 亨 前へ 1 次へ PHOTO GALLERY 一覧を見る 前の試合へ 試合結果一覧 次の試合へ
戦評COMMENT
ゲーム展開を予感させるかのように、試合は序盤から激しく動いた。
1番植田匡哉が三塁線を破る二塁打。2番北川智也が四球を選んで無死一、二塁。公式戦初スタメンの3番黒川貴章が、レフト前ヒットを放って1点を先制したのは1回裏だ。2回表にソロ本塁打で同点とされるが、3回裏にはまたしても、ルーキーの黒川が大きな仕事をやってのける。ストレートを豪快に振り抜くと、打球はレフトポール際へグングンと伸びる。勝ち越しのソロ本塁打。
「狙い球は変化球でしたが、ストレートに対しても(左肩が)開かずに、しっかりととらえることができた」
西田真二監督が「思い切り振る力がある」と称する黒川自身も納得の一発だった。
だが4回表、先発の草海光貴が日立製作所の強力打線につかまる。イニングの先頭となった4番打者にライト前ヒットで出塁を許す。一死後、2回表に同点弾を浴びていた6番打者に、左中間スタンドへ飛び込む2ラン本塁打を浴びて逆転される。なおも二死からの3連打で1点を献上。草海にとっては失意のイニングとなった。
それでも、諦めない。7回表に3番手で登板していた長島光希が1点を失い、さらに点差を広げられても、攻撃陣の戦意は失われていなかった。7回裏、二死からチャンスメイクしたのは1番植田。三遊間を抜けるレフト前ヒットが反撃の口火となる。2番北川が四球を選んで二死一、二塁。その好機で打席に立ったのは、すでに2打点を挙げている3番黒川だ。3ボール1ストライクからの5球目をフルスイング。絶好調男のバットが、右中間を襲う2点三塁打を生む。なおも二死三塁と続く好機で魅せたのは、根岸晃太郎だ。完璧な打球は、レフトスタンド上段に突き刺さる逆転の2ラン本塁打。4番打者の貫禄を感じる一発に、三塁側ベンチのボルテージは一気に高まった。
勝利の風が吹く……はずだった。8回表に4番手で登板した伊波友和が同点とされ、9回表には伊波の後を受けて二死一塁から登板した氏家優悟が、それまで3打点を挙げていた6番打者にレフトへの勝ち越し二塁打を浴びて、またもやリードを許すのだから野球は怖い。9回裏、1番植田が意地の二塁打を放って無死二塁と攻めたところまでは、わずかに勝利の風を感じた。同点機を迎えて、2番北川へは犠打のサイン。だが、バントを狙ったバットが空振りとなり、二塁走者の植田が捕手からの牽制に刺されてタッチアウト。一瞬に
ゲーム展開を予感させるかのように、試合は序盤から激しく動いた。
1番植田匡哉が三塁線を破る二塁打。2番北川智也が四球を選んで無死一、二塁。公式戦初スタメンの3番黒川貴章が、レフト前ヒットを放って1点を先制したのは1回裏だ。2回表にソロ本塁打で同点とされるが、3回裏にはまたしても、ルーキーの黒川が大きな仕事をやってのける。ストレートを豪快に振り抜くと、打球はレフトポール際へグングンと伸びる。勝ち越しのソロ本塁打。
「狙い球は変化球でしたが、ストレートに対しても(左肩が)開かずに、しっかりととらえることができた」
西田真二監督が「思い切り振る力がある」と称する黒川自身も納得の一発だった。
だが4回表、先発の草海光貴が日立製作所の強力打線につかまる。イニングの先頭となった4番打者にライト前ヒットで出塁を許す。一死後、2回表に同点弾を浴びていた6番打者に、左中間スタンドへ飛び込む2ラン本塁打を浴びて逆転される。なおも二死からの3連打で1点を献上。草海にとっては失意のイニングとなった。
それでも、諦めない。7回表に3番手で登板していた長島光希が1点を失い、さらに点差を広げられても、攻撃陣の戦意は失われていなかった。7回裏、二死からチャンスメイクしたのは1番植田。三遊間を抜けるレフト前ヒットが反撃の口火となる。2番北川が四球を選んで二死一、二塁。その好機で打席に立ったのは、すでに2打点を挙げている3番黒川だ。3ボール1ストライクからの5球目をフルスイング。絶好調男のバットが、右中間を襲う2点三塁打を生む。なおも二死三塁と続く好機で魅せたのは、根岸晃太郎だ。完璧な打球は、レフトスタンド上段に突き刺さる逆転の2ラン本塁打。4番打者の貫禄を感じる一発に、三塁側ベンチのボルテージは一気に高まった。
勝利の風が吹く……はずだった。8回表に4番手で登板した伊波友和が同点とされ、9回表には伊波の後を受けて二死一塁から登板した氏家優悟が、それまで3打点を挙げていた6番打者にレフトへの勝ち越し二塁打を浴びて、またもやリードを許すのだから野球は怖い。9回裏、1番植田が意地の二塁打を放って無死二塁と攻めたところまでは、わずかに勝利の風を感じた。同点機を迎えて、2番北川へは犠打のサイン。だが、バントを狙ったバットが空振りとなり、二塁走者の植田が捕手からの牽制に刺されてタッチアウト。一瞬にしてチャンスは潰えた。最後は、3安打4打点の活躍を見せた3番黒川が空振り三振に倒れてゲームセット。終盤までもつれにもつれたシーソーゲームは、わずか1点差の悔しい敗戦となった。西田監督は言うのだ。
「根岸がホームランを打った後、終盤の投手陣に課題が出てしまった。序盤にもっと点が取れるところで取り切れなかったところもそう。ただ、良いチームになってきたことは間違いない」
最後まで粘り強く食らいついた攻撃陣の姿は、次戦に向けた光である。敗れはしたが得るものは多く、チームの底力を見たゲームだった。してチャンスは潰えた。最後は、3安打4打点の活躍を見せた3番黒川が空振り三振に倒れてゲームセット。終盤までもつれにもつれたシーソーゲームは、わずか1点差の悔しい敗戦となった。西田監督は言うのだ。
「根岸がホームランを打った後、終盤の投手陣に課題が出てしまった。序盤にもっと点が取れるところで取り切れなかったところもそう。ただ、良いチームになってきたことは間違いない」
最後まで粘り強く食らいついた攻撃陣の姿は、次戦に向けた光である。敗れはしたが得るものは多く、チームの底力を見たゲームだった。
文・写真:佐々木 亨