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力強い成長軌道への回帰を目指し、強い決意で改革を断行していきます。 セガサミーホールディングス株式会社 代表取締役会長兼社長 里見 治

業績低迷事業と開発体制の見直し

勝ち組として生き残るために

収益の安定性が高く、遊技機事業に次ぐ収益の柱であったアミューズメント機器事業が、セガサミーが発足して以来、2014年3月期に初めて営業赤字に陥りました。経営資源配分の最適化を図る過程では、デジタルゲーム分野に重点的な経営資源の投下を行う一方、同事業やアミューズメント施設事業では規模の適正化に軸足を置くことになります。アミューズメント機器事業は、デジタルゲーム分野と比較すれば高額の開発費を要する一方で、中ヒットでも一定の利益を獲得することができ、安定的な収益を得ることができる性格を持つ事業です。また、当グループは一定のシェアを獲得しているため、残存者利益を獲得する上でも有利なポジションにあります。アミューズメント施設事業については、市場規模の漸減が続いているとは言え、未だ4,000~5,000億円の市場が存在しています。こちらも残存者利益を獲得していくことが基本的方針です。ただし、これまでの延長線上で生き残ることができるとは考えていません。

アミューズメント機器事業が営業赤字となった主な要因は、高コスト体質と開発主導のプロダクトアウト戦略によって、マーケットニーズを把握しきれなかった大型の新規タイトルの販売が低調に推移したためです。ハイスペックな機械を市場に投入すれば売れるという認識は捨てる必要があります。こうした課題の解決を主眼に置き、開発の体制と方向性に大胆にメスを入れていく考えです。

アミューズメント施設事業が展開している約200店舗は、従来型のアミューズメント施設と、「東京ジョイポリス」、「オービィ横浜」に代表されるテーマパーク型施設に分けて立て直しの方策を検討します。前者は、これまでのスクラップ&ビルドを通じて、店舗数の適正化を進めています。引き続き手綱を緩めることなく店舗ポートフォリオの強化を図る一方、ショッピングセンター内施設の強化や新たなコンセプトの業態にチャレンジし、ファミリーを中心とする新しいユーザーの開拓に注力していきます。後者は、収益改善に向けて開発・運営の両面で施設価値の向上を図るとともに、海外へのライセンスアウト強化を図っていきます。

遊技機事業の開発体制も見直していきます。2期連続で期初計画が未達になった大きな要因は、事業環境の変化に加え、下期偏重の新機種販売が常態化していることです。機械のクオリティアップやマーケットニーズに応えるための作り込みにより開発期間が予定よりも長期化したことで、リリースが会計年度を跨ぎ、株主・投資家の皆様のご期待に添えない結果となりましたが、すでに上期と下期のバランスが取れた開発スケジュールへの見直しに着手しています。遊技機の開発には2年ほどを要するため、その効果が表れるにはしばらく時間をいただくことになりますが、確実に実行していく考えです。

業績低迷事業と開発体制の見直し

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