セガサマニア ―SEGASAMMY INSIDE STORY―
セガサマニア#001 後編
「セガサマニア-SEGASAMMY INSIDE STORY-」は、セガサミーグループ各社の事業活動を「価値創造ストーリー」に沿って読み解くコンテンツです。
価値創造に向けた事業戦略のほか、現場で働く従業員の声や製品開発の舞台裏等、ここでしか読めない「マニアな」エピソードをお届けします。
- セガサマニア 第1回 後編
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2026.4.9
「IP価値向上」⇆「収益拡大」の好循環を生み出すトランスメディア戦略
後編:ライセンスアウトビジネスの強化
IP価値向上の前線基地、トランスメディア統括本部
近年セガでは主要IPごとにユーザーのタッチポイントを拡大し、グローバル市場における露出を最大化することで、収益機会を増やしながらIP価値を向上させる「トランスメディア戦略」に注力しています。
この戦略を推進する中核組織として、2024年に新設されたのがトランスメディア統括本部です。トランスメディア統括本部長には、グローバルでのIPビジネスの豊富な経験を持つジャスティン・スカルポーネ氏が就任しました。
ジャスティン・スカルポーネ
トランスメディア統括本部長
【経歴】
・ウォルト・ディズニー・カンパニー社にて、同社のアジア地域におけるゲーム事業の拡大に大きく貢献。
・ウォルト・ディズニー・ジャパン社にて、同社の版権部門総責任者として全国のディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズの商品ライセンスや流通を統括。
・Scopely Inc.東京オフィスなどで30年以上にわたりリーダーシップを発揮し、大規模なビジネス戦略の構築と成長を専門に、各社のIPコンテンツのアジア地域における成長拡大に取り組む。
同氏をリーダーとして、トランスメディア統括本部にはライセンシング、マーケティング、ブランディング、リテール、MDなど、幅広い分野のスペシャリストを含む多彩な人財が結集し、グローバル規模でのトランスメディア戦略を推進しています。
ライセンスアウトビジネスの強化
トランスメディア戦略の一環として強化を図っているのが、他社にIPの使用を許諾し、ライセンス使用料を得るライセンスアウトビジネスです。
【ライセンスアウトビジネスの流れ】
海外市場でもセガのIPを幅広く展開し、グローバルでの存在感をさらに高めていくため、エージェントやライセンシー(IPを活用して商品化を行う企業)との関係強化に力を入れています。その取り組みの一環として、まずは2025年2月、東京でライセンシング・キックオフを開催し、ライセンシーの皆様に向けて、IPごとの海外事業展開や商品化の事例などを映像や写真を用いて紹介しました。このイベントには、43社79名のライセンシーが集まり、プレゼンテーションの際には多くの質問が寄せられるとともに、実施後のアンケートからも高い関心がうかがえました。
その後も、米国・ラスベガス(5月)、韓国・ソウル(9月)で自社主催イベントを実施。さらに、Licensing Expo 2025(5月/米国・ラスベガス)、Anime Expo 2025(7月/米国・ロサンゼルス)、 China International Licensing Expo 2025(10月/中国・上海)といったライセンス関連イベントにも参加しました。ライセンシーとのコミュニケーションを通し、地域ごとに異なるニーズを肌で感じられるものになりました。
こうした取り組みの結果、セガの2026年3月期のライセンシー社数は、2025年12月末時点で、前年実績を超える実績となっています。ライセンシーの増加に伴い、ライセンス収入も順調に伸びています。
また、2026年3月には、2回目のライセンシングキックオフも開催しました。英語・中国語の同時通訳を入れてのグローバル対応を行い、昨年を大きく上回る83社、144名のライセンシーにご参加いただけました。
【人財インタビュー】
株式会社セガ トランスメディアEAST本部 副本部長
添田 正和
国内外のライセンスアウト強化に向け、既存および新規のお客様への積極的な営業活動に加え、成約率を高めるための新規クリエイティブ制作、各地でのポップアップショップ展開、セガストアのオープンなど、この1年で多角的な施策を展開してきました。
特にライセンシング・キックオフではライセンシーからの手応えを感じ、イベント後には具体的な商談に発展し成約に結び付いたケースが多く生まれました。また、海外での複数のライセンス関連のトレードショーへの出展により、セガのIPへの関心が年々高まっていることも実感できました。一方で、例えば米国では『ソニック』への関心が高く、アジアでは『ペルソナ』シリーズや『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』が人気というように、国や地域によって興味関心の度合いが異なることも把握できました。今後の課題は、成功した施策を異なる国でも同様、もしくはそれ以上に展開し、特定のIPにとどまらず、豊富なIP群をいかに多くの国や地域に広げていけるかだと思います。
2026年以降は、新作ゲームや映像作品の展開も控えており、さらなるIP拡大に向けて勢いを加速させていきたいです。
他社との共創で、唯一無二の体験を提供
すでに実施したライセンスアウトの実例としては、2025年のエアアジアとの取り組みがあります。『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』と『ペルソナ5』のキャラクターが描かれた特別塗装の航空機を2機運航し、機内食や限定グッズにも展開。ツーリストやファンに、唯一無二の旅行体験を提供しました。
近年は、日本のアニメの需要拡大なども追い風となり、グローバルで日本発のIPの人気が広がっています。ライセンスアウトを通じてグローバルパートナーとの連携を広げ、それをゲーム販売にもつなぎ、そこで生まれた利益をまた各IPの価値向上に投資する。こうした好循環が、すでに回りつつあります。
今後もエージェントやライセンシーとの連携を強化し、セガのIPが他社の製品・サービスに価値をもたらす共創を進めていきます。
IP価値をNext Levelへ
シリーズの全世界興行収入10億ドルを突破している映画「Sonic the Hedgehog」シリーズの第4作は、パラマウント・ピクチャーズにより2027年3月19日に全米公開される予定です。
また、2026年より、グループ会社であるロビオ・エンタテインメントのモバイルゲームであり、2026年12月には映画第3弾の全米公開も控える『アングリーバード』のライセンス事業をセガのトランスメディア事業へ統合することも発表しています。
セガが2024年3月期より取り組んできた、トランスメディア戦略によるIP価値の最大化は、着実に実を結んでいます。今後は、このように映像分野の強化も図りながら、トランスメディア展開を次のステージへと進化させていきます。ゲームを起点とした豊富なIP資産を活用し、世界中の人々に新しい体験や感動を届けることで、セガサミーの企業価値をより一層高めていきます。
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「セガサマニア」をお読みいただき、ありがとうございました。
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