経営方針
経営戦略
事業概要
セガサミーグループはゲームコンテンツから映像、トイに至るまで多種多様な“遊び”を提供する「エンタテインメントコンテンツ事業」、ぱちんこ・パチスロの開発から販売までを手がける「遊技機事業」、統合型リゾートの運営およびカジノ機器の開発等を手掛ける「ゲーミング事業」を軸に事業を展開しています。
事業計画
2024年3月期遡及実績 | 2025年3月期計画 | |||
---|---|---|---|---|
売上高 | 全体 | 4,678 | 4,450 | |
エンタテインメントコンテンツ | 3,187 | 3,350 | ||
遊技機 | 1,332 | 1,050 | ||
ゲーミング | 19 | 30 | ||
その他/消去等 | 140 | 20 | ||
調整後EBITDA | 全体 | 547 | 620 | |
エンタテインメントコンテンツ | 220 | 500 | ||
遊技機 | 445 | 265 | ||
ゲーミング | -4 | -15 | ||
その他/消去等 | -113 | -130 |
(億円)
セグメント別売上構成比
セグメント別事業計画・外部環境
1. エンタテイメントコンテンツ事業
事業計画
2024年3期実績 | 2025年3期計画 |
|
---|---|---|
売上高 | 3,187 | 3,350 |
営業利益 | 289 | 380 |
経常利益 | 308 | 400 |
調整後EBITDA | 220 | 500 |
(億円)
2024年3月期実績
前期比で増収減益
- 国内・アジアCSの堅調やRovioのグループ入りにより増収
- 主に欧州CSの低調に伴い減益
2025年3月期計画
コンシューマ分野の伸長により、前期比で増収増益を見込む
- リピートの販売が2021/3期以来の高水準(CS)
- 新規グローバルモバイルタイトルによりF2Pが伸⾧(CS)
- プライズ商品の販売増によるAM&TOYの前期比増収増益を見込む(AM)
外部環境
コンシューマ分野
持続的に大きな成長が見込まれるグローバルゲーム市場
グローバルゲーム市場は、右肩上がりに成長を続けています。デジタルディストリビューションの進展を背景に、世界中のより多くの人々にゲームコンテンツが届けられるようになり、2025年にはグローバル市場全体で29兆円に到達すると予想されています。
ゲームコンテンツ市場規模(10億ドル)
ゲームへの関与の多様化とエコシステムの拡張
デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速、5Gやクラウドサービスといった新たなテクノロジーの出現は、エンタテインメントコンテンツ業界において大きな追い風となっています。ゲームをはじめとするエンタテインメントコンテンツは、かつてはデバイスごとや地域ごとにパッケージディストリビューションで提供されてきましたが、昨今では、デジタルディストリビューションを通じて世界中に、製品・サービスを提供することが容易になってきています。
ゲームへの関わり方という点でも、これまでと異なり多様化が進んでいます。もちろん、ゲームプレイヤーが中心とはなりますが、それに加えて、ゲームを配信するストリーマーやそれを視聴するビューワーといったように、多くの人がグローバル規模でゲームという大きな世界観の中で、相互に関連し合うエコシステムが拡張していることも、今後、ゲーム人口が増加していく要因として期待されています。
ゲームをベースとしたエコシステムの一例
アミューズメント機器分野
2014年度 | 2021年度 | |
---|---|---|
業務用アミューズメント機器販売高 | 1,611億円 | 1,520億円 |
2014年度 | 2021年度 | |
---|---|---|
アミューズメント施設売上高 | 4,222億円 | 4,492億円 |
アミューズメント機器市場につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、厳しい状況にありましたが、2021年以降プライズの好調により、徐々に回復傾向にあります。一方で、足元ではサプライチェーンの混乱や原材料の高騰による影響が顕在化しています。
2. 遊技機事業
事業計画
2024年3期実績 | 2025年3期計画 |
|
---|---|---|
売上高 | 1,332 | 1,050 |
営業利益 | 416 | 230 |
経常利益 | 419 | 235 |
調整後EBITDA | 445 | 265 |
(億円)
2024年3月期実績
前期比で大幅増収増益
- パチスロ機中心に販売好調
- 一部タイトルの導入時期を来期にスライド
- 主な販売タイトル:
『スマスロ北斗の拳』
『P北斗の拳 暴凶星』 等
2025年3月期計画
主にパチスロの反動減により、前期比で減収減益を見込む
- パチスロ:前期販売好調な『スマスロ北斗の拳』の反動減を見込む
- パチンコ:当グループスマートパチンコ第1弾となる『e北斗の拳10』の投入等により、前期比で販売台数が増加
外部環境
1995年以降緩やかに遊技人口が減少傾向にあることから、パチンコホールの軒数や設置台数、遊技機の年間回転率は長期的に減少トレンドを辿っています。一方で、大型店の出店や大手パチンコホールの増加により、1店舗当たりの設置台数は増加傾向にあります。
遊技参加人口とパチンコ・パチスロの市場規模
遊技機市場規模/販売台数
年間回転数と店舗数
遊技機市場は、このように長期的に縮小傾向が続く厳しい市場環境ではありますが、足元では明るい兆しも見えてきています。2022年6月より導入された、パチスロの規制見直しに対応した6.5号機が好調な稼働を見せており、パチスロ市場の活性化に寄与しています。また、2022年11月からは、ホールやユーザーから高い期待を寄せられていたスマート遊技機が導入されました。
スマート遊技機では、メダルや玉の物理的な払出が無くなることから、島設備も不要となるため、店舗のレイアウトの自由度が上がり、小規模店舗や、ビルの高層階にある空中店舗、また商業施設の一角などにもホールをつくることが物理的には可能となります。また、行政との相談も必要となりますが、ホールのキャッシュレス化や、遊技機をソフトダウンロード型にすることなどについても長期的な可能性として、今後業界内において検討が進むものと期待しています。もしすべての台がオンラインで繋がれば、随時バージョンアップすることもできるため、筐体を入れ替えずに演出やスペックを変更したりすることも可能となります。 このように遊技機の将来を明るくし得る多くのメリットが、スマート遊技機にはあります。現在、業界においては様々な取り決めや、 仕組みについて検討しており、遊技機市場に劇的な環境変化が起こる期待が高まっています。
3. ゲーミング事業
2024年3期実績 | 2025年3期計画 |
|
---|---|---|
売上高 | - | 30 |
営業利益 | - | -20 |
経常利益 | - | -15 |
調整後EBITDA | - | -15 |
(億円)
2025年3月期からの新セグメントです。