ESG
TCFD提言に基づく情報開示 2024
TCFD提言に沿った情報開示
Disclosure in Line with TCFD Recommendations
セガサミーグループの「環境」に対する取り組み
セガサミーホールディングス株式会社(以下、当社)は、グループミッション/パーパスとして「感動体験を創造し続ける~社会をもっと元気に、カラフルに。~」を掲げ、サステナビリティ経営を推進しています。その一環として、5つのマテリアリティ(重要課題)を定め、そのひとつに「環境」を設定しました。セガサミーグループ(当グループ)では、地球温暖化防止に向けて、エネルギーの有効活用やオフィス・生産拠点から生じる環境負荷の低減、製品/サービスの環境配慮設計などの取り組みを進めてきました。また、2022年5月には温室効果ガス(Greenhouse Gas:GHG)排出量の削減に向けて定量的な目標を設定しました。Scope1、2では、2021年3月期を基準年として2030年までにグループ全体で約50%以上の削減、2050年までにカーボンニュートラルの達成を目指しています。また、Scope3ではグループ主要事業会社である株式会社セガおよびサミー株式会社において、2030年までにSBT※水準を満たす約22.5%以上の削減達成を目指します。この目標は、サプライヤーアンケートなどにより取引先とのエンゲージメントを高め、協働して気候変動課題に取り組むことを通じて実現します。
※パリ協定の要求をベースに、科学的根拠に基づいて企業が設定する、5年~10年先をターゲットとした温室効果ガス排出量削減目標
TCFDへの賛同表明およびTCFDコンソーシアム参画の目的
当グループではTCFDの枠組みに基づいた気候関連の財務情報開示を2022年5月から開始しています。
同年6月、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の最終報告書(TCFD提言)の主旨に対する賛同を表明しました。TCFD提言は、気候関連情報開示の枠組みであり、当グループの気候変動対応の適切さを検証するガイドラインとして活用します。
また、TCFD賛同企業や金融機関などにより構成される「TCFDコンソーシアム」への参画を通して、他の賛同企業や金融機関との情報交換を行い、より効果的な情報開示を行っていきます。
TCFD提言が推奨する情報開示項目
開示推奨項目 |
推奨される開示内容 |
ガバナンス |
(a)気候関連のリスクと機会についての、取締役会による監視体制 |
戦略 |
(a)組織が識別した、短期・中期・長期の気候関連のリスクおよび機会を説明する (b)気候関連のリスクおよび機会が組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響を説明する (c)2°C以下シナリオを含む、さまざまな気候関連シナリオに基づく検討を踏まえて、組織の戦略のレジリエンスについて説明する |
リスク管理 |
(a)組織が気候関連リスクを識別・評価するプロセスを説明する (b)組織が気候関連リスクを管理するプロセスを説明する (c)組織が気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセスがどのように統合されているかについて説明する |
指標と目標 |
(a)組織が、自らの戦略とリスク管理プロセスに即して、気候関連のリスクおよび機会を評価する際に用いる指標を開示する (b)Scope1、Scope2および当てはまる場合はScope3の温室効果ガス排出量と、その関連リスクについて開示する (c)組織が気候関連リスクおよび機会を管理するために用いる目標、目標に対する実績について説明する |
(出所)気候関連財務情報開示タスクフォース、「最終報告書 気候関連財務情報開示タスクフォースによる提言」、2017年6月
開示推奨項目 ガバナンス
(a) 気候関連のリスクと機会についての、取締役会による監視体制
当グループの気候変動に関わる基本方針や重要事項等を検討・審議する組織として、2022年4月に任意設置委員会であるグループ経営委員会内にグループサステナビリティ分科会を設置しました。グループサステナビリティ分科会は、当社代表取締役社長グループCEO、並びに取締役会のスキル・マトリックスにおいて、サステナビリティに合致する取締役および取締役監査等委員に加えて、TCFDに基づく情報開示の観点から当グループCFOを含むメンバーで構成されています。事務局は当社サステナビリティ本部が担当しています。
取締役会は、グループサステナビリティ分科会において議論された方針や計画策定の内容について報告を受け、適宜承認を行うと共に、進捗状況について半年に一度報告を受け、気候関連リスク・機会の対応に係る監督を実施しています。また、事業ポートフォリオの決定や大型の投融資の際の判断基準の一つとして、気候関連リスクを含むサステナビリティの観点で確認しています。
【セガサミーグループサステナビリティ・ガバナンス体制】
【セガサミーホールディングス取締役会メンバーのスキル・マトリックス】
(b) 気候関連のリスクおよび機会を評価・管理する上での経営陣の役割
当社代表取締役社長グループCEOは、グループサステナビリティ分科会議長を兼任し、気候関連の取り組みに関して最高責任を負っています。グループサステナビリティ分科会においては、サステナビリティ全般、目標達成に向けた方針および計画に関する議論を行い、当グループの取り組みの推進状況をモニタリングします。なお、グループサステナビリティ分科会において議論した内容は、当社取締役会に報告および承認の上、取り組みを進めています。
また、グループサステナビリティ分科会の下に、サステナビリティに関する施策の議論・検証・共有する場としてグループサステナビリティ推進会議を設けています。
グループサステナビリティ推進会議は、株式会社セガおよびサミー株式会社を含む主要グループ会社(当グループに属する売上高90%を占める事業会社が対象)のサステナビリティ担当役員等により構成され、毎年2回開催しています。サステナビリティ本部長が会議の運営を行い、各事業会社の取り組みの推進状況をモニタリングしています。
このような体制のもと、当グループの方針を開示し、その環境方針に従い、事業会社ごとに進捗管理を行っています。 他方、環境に影響する因子として、温室効果ガス排出量を集計し、統合レポートやコーポレートサイトで開示しています。開示情報を取りまとめる過程で、グループサステナビリティ分科会を開催し、経営層に内容の報告と指示を受けています。
このように、経営層が気候変動問題の監視を行うことが、目標達成に向けた計画の実施と実績のモニタリングに有効に機能しています。
■セガサミーホールディングス株式会社 統合レポート
https://www.segasammy.co.jp/ja/ir/library/printing_annual/
■セガサミーホールディングス株式会社 コーポレートサイト サステナビリティ ESG 環境
https://www.segasammy.co.jp/ja/sustainability/esg/esgenvironment/
開示推奨項目 戦略
(a) 組織が識別した、短期・中期・長期の気候関連のリスクおよび機会
当社は、将来の気候変動が事業活動に与えるリスクおよび機会、財務影響を把握するため、TCFDが提唱するフレームワークに則り、シナリオ分析の手法を用いて、外部環境変化を予測し、分析を実施しました。
識別された当グループへの重要な影響が想定される気候関連のリスクおよび機会の発現時期については2年以内の短期、2年超~10年以内の中期、10年超の長期の3軸を基準としてシナリオ分析結果を開示しています。
【セガサミーグループにおける気候関連のリスクおよび機会の発現時期の定義】
時間軸 |
発現時期 |
定義 |
短期 |
2年以内 |
事業計画などの実行期間 |
中期 |
2年超~10年以内 |
2030年頃まで |
長期 |
10年超 |
2030年~2050年 |
(b) 気候関連のリスクおよび機会が組織のビジネス・戦略・財務計画に及ぼす影響
<分析手法・前提>
当社は、TCFD提言の要請に基づき、外部専門家の助言も踏まえ、次の目的でシナリオ分析を実施しました。
・気候変動が当グループに与えるリスク・機会とそのインパクトの把握
・2030年~2050年の世界を想定した当グループの戦略のレジリエンスと、さらなる施策の必要性の検討
シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が公表する複数の既存のシナリオを参照の上、パリ協定の目標である産業革命以前に比べて、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑えることを想定したシナリオ(1.5℃未満シナリオ)、および新たな政策・制度が導入されず、公表済みの政策・規制が達成されることを想定した世界の温室効果ガスが、現在より増加するシナリオ(4℃シナリオ)の2つの世界を想定しました。
出典:IPCC AR6 WG1 SYR 図SPM.8
参照したシナリオ
1.5℃シナリオ:「Net Zero Emissions by 2050」(IEA(※1), 2022年)、「SSP1-1.9」(IPCC(※2), 2021年)
4℃シナリオ:「Stated Policy Scenario (STEPs)」(IEA, 2022年)、「SSP5-8.5」(IPCC, 2021年)
※1 IEA: 国際エネルギー機関(International Energy Agency)は、OECD(経済協力開発機構)の枠内における自律的な機関として第1次石油危機後の1974年に設立された組織で、エネルギー政策に必要な中長期の需給見通しなどの情報を提供している。
※2 IPCC: 気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)は、世界気象機関(WMO)および国連環境計画(UNEP)により1988年に設立された政府間組織で、各国政府の気候変動に関する政策に必要な科学的情報を提供している。
<分析結果>
2つの世界を想定したシナリオ分析から、気候変動が当グループに与えるリスク・機会を特定し、政府による政策・法規制の導入、技術・市場等の移行リスクおよび気候変動がもたらす異常気象等の物理リスクの検討を行いました。
【シナリオ分析結果(リスク・機会、財務影響)】
大分類 |
中分類 |
リスク・機会項目 |
発現時期 |
当社グループへの影響 (●リスク・〇機会) |
影響度 |
移行リスク・機会 |
政策・法規制 |
GHG排出規制、炭素税の導入 |
中期・長期 |
●気候変動に関する規制が強化され、温室効果ガス排出量に対する炭素税が導入された場合には、炭素税負担が増加する。 |
小 |
中期・長期 |
●気候変動に関する規制が強化され、温室効果ガス排出量に対する炭素税が導入された場合には、炭素税が調達価格へ転嫁され、調達コストが上昇する。 |
大 |
|||
資源効率 |
環境に配慮した販売形態に変革していくことによる部材・包装材の削減等 |
中期・長期 |
〇ゲームのオンライン販売や遊技機の販売を環境に配慮した販売形態に変革していくことにより、部材・包装材の削減等、コストが減少する。 |
大 |
短期:~2年以内 中期:2年超~10年以内 長期:10年超
【カーボンプライシング】
温室効果ガス排出量に対する第三者保証を前提に定量評価が可能であるカーボンプライシング については、次の算出根拠に基づき試算を行いました。
今後は、カーボンプライシング以外の項目につきましても、定量評価の開示に向けて検討を進めていきます。
温室効果ガス排出量(Scope1、2)は活動量に排出原単位を乗じることにより算出し、1.5℃シナリオ、4℃シナリオごとの炭素税価格想定を掛けあわせてカーボンプライシングの影響額を試算しました。
2030年においては1.5℃シナリオで4.1億円、4℃シナリオで1.2億円、2050年においては1.5℃シナリオで7.4億円、4℃シナリオで2.6億円の炭素税の負担が見込まれることがわかりました。引き続きグループ全体で2030年目標の温室効果ガス排出量約50%以上の削減、2050年目標のカーボンニュートラルに向け取り組みを進めます。
シナリオ |
2030年 |
2050年 |
1.5℃シナリオ |
▲4.1億円 |
▲7.4億円 |
4℃シナリオ |
▲1.2億円 |
▲2.6億円 |
炭素税価格想定:(1.5℃シナリオ)2030年US$140/t-CO2、2050年US$250/t-CO2、(4℃シナリオ)2030年US$42/t-CO2、2050年US$89/t-CO2(IEA(World Energy Outlook 2023)から引用)、為替レートはUS$1=141円(当社2024年3月期 第2四半期決算時のARを採用)と仮定
※Scope1、2を対象とし、2023年3月期と同様の温室効果ガスが排出されると仮定
(c) 2°C以下シナリオを含む、さまざまな気候関連シナリオに基づく検討を踏まえた組織の戦略のレジリエンス
当グループでは、2030年~2050年を想定した2つのシナリオにて特定されたリスク・機会に対応するため、既存の取り組みを強化すると共に、新たな施策を立案し進めていきます。事業および財務への影響度を踏まえ、サプライチェーン全体でリスクの最小化・機会の最大化に取り組むことで、中長期的な戦略のレジリエンスを確保していきます。
【対応策】
当社グループへの影響 (●リスク・〇機会) |
影響度 |
対応策 |
●気候変動に関する規制が強化され、温室効果ガス排出量に対する炭素税が導入された場合には、炭素税負担が増加する。 |
小 |
⾮ガソリン⾞への切り替え/⽣グリーン電⼒の導⼊/グリーン電⼒証書の購⼊/太陽光発電設備サービスの導⼊などに取り組む |
●気候変動に関する規制が強化され、温室効果ガス排出量に対する炭素税が導入された場合には、炭素税がプラスチック等の調達価格へ転嫁され、調達コストが上昇する。 |
大 |
再⽣プラスチック等の代替素材の採用や、使⽤済みアミューズメント機器・遊技機の部品等のリユース・リサイクルの促進、筐体設計の変更などによる、調達費⽤・廃棄費⽤などの製造コストの抑制に取り組む/主要サプライヤーとのエンゲージメント強化、温室効果ガス排出削減の支援に継続的に取り組む |
〇ゲームのオンライン販売や遊技機の販売を環境に配慮した販売形態に変革していくことにより、部材・包装材の削減等、コストが減少する。 |
大 |
環境対策に取り組むプラットフォーマーとパートナーシップを構築して環境負荷低減に取り組む/遊技機部材の共通化および交換パーツの極小化で使用材料を減らすことで環境負荷を低減する |
開示推奨項目 リスク管理
(a) 組織が気候関連リスクを識別・評価するプロセス
当社では気候関連リスクについて、当グループへの重要な影響が想定される気候関連リスクを、以下の通り、識別しています。
・低炭素経済への「移行」に関するリスク
気候変動政策および規制や、技術開発、市場動向、市場における評価等
・気候変動による「物理的」変化に関するリスク
気候変動によってもたらされる災害等による急性あるいは慢性的な被害
また、重要な影響が想定される気候関連リスクについて、社内指標を用いた影響度の評価基準に基づき、その重要性を評価しています。
(b) 組織が気候関連リスクを管理するプロセス
当グループの気候関連リスクの管理プロセスは、グループサステナビリティ分科会の中で対応策の進捗のモニタリングと議論を行い、その内容を当社取締役会に報告、承認を得るという手順となります。
また、管理内容は、グループサステナビリティ分科会の下にあるグループサステナビリティ推進会議において、各事業会社のサステナビリティ担当役員等と共有しています。
(c) 組織が気候関連リスクを識別・評価・管理するプロセスの統合について
当グループでは、リスク管理等に関する施策や情報について、議論・検証・共有する場として、グループ経営委員会内にグループリスク・コンプライアンス分科会を設置しております。
グループリスク・コンプライアンス分科会は、取締役会のスキル・マトリックスにおいて、リスクマネジメント・
コンプライアンスに合致する取締役および取締役監査等委員により構成されています。
気候関連リスクについては、グループサステナビリティ分科会において、対応策の進捗のモニタリングを実施し、グループリスク・コンプライアンス分科会へ共有することで、グループ内に潜在するリスクに統合されます。主要なリスクの検証・評価を行った上で、その対策について議論と検証をした結果を、取締役会に報告しています。
【セガサミーグループコーポレート・ガバナンス体制に関する模式図】
開示推奨項目 指標と目標
(a) 組織が、自らの戦略とリスク管理プロセスに即して、気候関連のリスクおよび機会を評価する際に用いる指標
当グループは、気候関連リスク・機会を管理するため温室効果ガス(Scope1、2、3)排出量を指標として定めています。
(b) Scope1、Scope2および当てはまる場合はScope3の温室効果ガス排出量と、その関連リスク
当グループは、2015年3月期から、グループ全体の温室効果ガス排出量の算定に取り組んでいます。
当グループは2023年3月期のScope1、2、3の温室効果ガス排出量について、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社による第三者保証を取得しています。
【2023年3月期 セガサミーグループScope1、2、3 温室効果ガス排出量実績】
カテゴリ |
排出量(t-CO2)※1 |
シェア(%) |
Scope1 |
6,620 |
0.8 |
Scope2 |
14,469 |
1.8 |
Scope3 |
761,242 |
97.3 |
Scope1、2、3合計 |
782,331 |
100.0 |
※1 ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社による第三者保証を取得
【2023年3月期 ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社による第三者保証報告書】
(c) 組織が気候関連リスクおよび機会を管理するために用いる目標、目標に対する実績
【Scope1、2について】
カーボンニュートラルの達成に向けて、期限を定めて取り組んでいます。
・主要事業であるエンタテインメントコンテンツ・遊技機事業において、2030年までにカーボンニュートラル達成
・グループ全体では2050年までにカーボンニュートラル達成
SEGASAMMY Colorful Carbon Zero
「SEGASAMMY Colorful Carbon Zero」は当グループの温室効果ガス排出量削減に向けた取り組みを推進していくアクションの呼称であり、Colorfulには多様な施策を通じてカーボンゼロを達成する、という意味が込められています。
【セガサミーグループ Scope1、2 温室効果ガス排出量削減に向けたロードマップ】 (2024年3月末日現在)
【セガサミーグループScope1、2 温室効果ガス排出量 推移グラフ】 (2024年3月末日現在)
【セガサミーグループScope1、2 温室効果ガス排出量の目標実績対比表】 (2024年3月末日現在)
カテゴリ |
2021年3月期(t-CO2) |
2023年3月期(t-CO2) |
2030年(t-CO2) |
エンタテインメントコンテンツ事業(SSHD含む) |
8,322 |
2,872 |
グループ全体約50%~削減(2021年3月期比) |
遊技機事業 |
4,762 |
2,739 |
|
リゾート事業 |
13,537 |
15,478 |
|
Scope1、2合計 |
26,621 |
21,089 |
<取り組み事例>
当グループは、省エネの取り組みと高環境性能ビルへの拠点集約により、大幅なエネルギー削減を実現しています。環境保全やさらなるCO2排出量の削減に向けて、住友不動産(株)と東京電力エナジーパートナー(株)と連携し、日本の再エネ電源総量の増加に直接寄与する、「新設太陽光発電所由来」の生グリーン電力をオフィスビルのテナント専有部に導入するスキームを構築し、当グループ本社の専有部に2021年12月より導入しています。
なお、太陽光発電でまかなえない夜間等は、非化石証書を活用することで、当グループ本社の使用電力を実質的に100%グリーン電力化が可能となっています。
【Scope3について】
グループ主要事業会社である株式会社セガおよびサミー株式会社において、2030年までにSBT水準を満たす約22.5%以上の削減達成を目指し、サプライヤーアンケート等により取引先とのエンゲージメントを高めることなどの取り組みを実施しています。
【セガサミーグループScope3 温室効果ガス排出量 推移グラフ】
注記:2030年の目標には、2024年4月1日付で株式会社セガから分割した株式会社セガフェイブのAM事業の数値を含んでおります。
【セガ・サミー Scope3 温室効果ガス排出量の目標実績対比表】
カテゴリ |
2021年3月期(t-CO2) |
2023年3月期(t-CO2) |
2030年(t-CO2) |
セガ |
169,021 |
299,840 |
約22.5%以上削減(2021年3月期比) |
サミー |
200,921 |
321,026 |
|
Scope3合計 |
369,942 |
620,867 |
<取り組み事例>
【サプライヤーアンケートの実施】
当グループは、Scope3の温室効果ガス排出量の削減を目指しており、その一環として、2022年3月期から温室効果ガス排出削減に影響の大きい取引先に対して、温室効果ガス排出量集計や削減目標設定、削減活動の状況を把握するためのサプライヤーアンケートを実施しています。取引先とのエンゲージメントを高めるとともに、得られた結果をサプライチェーンでの温室効果ガス排出量の削減に役立てています。2024年3月期には、対象範囲を59社まで拡大しています。
【サプライヤーアンケート実施企業数】
|
2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
実施企業数 |
24社 |
41社 |
59社 |
【サプライヤーアンケート説明会】
当グループでは、2024年3月期にサプライヤーアンケート説明会をオンラインと対面のハイブリッド型で開催し、53社に参加をいただきました。説明会ではアンケートの重要性とともに個社ごとの算定状況に寄り添った説明を実施することで、初めて取り組みをされる企業から複数回実施されている企業の皆様までそれぞれアンケート内容の理解を深めていただきました。
【取引先に対するサステナビリティ勉強会】
取引先と連携した気候変動対応の推進に向け、サプライヤーアンケート実施企業を対象に、当グループの気候変動に関する脱炭素方針や取り組み事例、サプライチェーンのリスクとしてのビジネスと人権について勉強会および質問会を実施しました。2024年3月期は53社の取引先の皆様に参加いただきました。
【取引先との個別対話】
当グループは、2024年3月期から、双方向のコミュニケーションを通じて、温室効果ガス削減に向けた取り組みを促進するため、取引先との個別対話を開始しました。温室効果ガス排出量算定手法や削減施策の課題などについて、対面で直接対話を行った結果、相互理解が進みました。今後もこの対話を継続して実施してまいります。
【取引先説明会・勉強会・個別対話 実施数】
|
2024年3月期 |
説明会参加企業(オンライン含む) |
53社 |
勉強会参加企業(オンライン含む) |
53社 |
個別対話実施企業(対面) |
1社 |