ESG
環境
SEGA SAMMY Colorful Carbon Zero ※1
2050年までにカーボンニュートラル達成へ
セガサミーグループは地球温暖化防止に向けて、エネルギーの有効活用やオフィス・生産拠点から生じる環境負荷の低減、製品/サービスの環境配慮設計などの取り組みを進めています。当グループは2030年までに、主要事業(エンタテインメントコンテンツ、遊技機)において、Scope1、Scope2でのカーボンニュートラル達成を目標とし、グループ全体ではGHG※2排出量約50%の削減を見込んでいます。また、グループ全体では2050年に向けてカーボンニュートラルを達成することを目指しています。
Scope3については、セガ・サミーにおいて2030年までにSBT※3水準を満たすべく、「GHG排出量約22.5%以上削減」の達成を目指しています。
また、その一環として、2022年からサプライヤーアンケートを実施。お取引先とのエンゲージメントを高めるとともに、得られた結果をサプライチェーンでのGHG排出量削減に役立てています。
セガサミーグループScope1、2GHG排出量推移グラフ
関連ページ
TCFD提言に基づく情報開示
地球温暖化防止
- セガサミーグループ本社を『新設発電所』由来の生グリーン電力で脱炭素
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当グループは、省エネの取り組みと高環境性能ビルへの拠点集約により、大幅なエネルギー削減を実現しています。環境保全やさらなるCO2排出量の削減に向けて、住友不動産(株)と東京電力エナジーパートナー(株)と連携し、日本の再エネ電源総量の増加に直接寄与する、「新設 太陽光発電所由来」の生グリーン電力※をオフィスビルのテナント専有部に導入するスキームを構築し、セガサミーグループ本社の専有部に導入しました。なお、太陽光発電でまかなえない夜間などは、非化石証書を活用することで、セガサミーグループ本社の使用電力を実質的に100%グリーン電力化が可能となります。
※発電時と消費時を30分単位で一致させ、発電所から一般送電網経由で直接送電されたとみなされるグリーン電力。
セガサミーグループ本社を『新設発電所』由来の生グリーン電力で脱炭素(PDF)
~国内初 環境先進企業向け 「サンライトプレミアム」 プランを採用~
- セガサミーグループ本社のオフィスサーバーにおいて100%再生可能エネルギー使用
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ITテクノロジーを最大限に活用するセガサミーグループでは、2018年より、グループ各社で分散していたデータセンターを順次Equinix※社へ集約しています。 環境対策に積極的に取り組み、日本国内で再生可能エネルギーの利用率100%を達成しているEquinixのデータセンターに集約することで、コスト削減と同時に、温室効果ガス排出の削減を実現しています。2024年8月現在、地方拠点であるセガサミーゴルフエンタテインメントを含む、グループ23社の基幹システムやワークフロー、各種開発環境などを対象に統合を進めており、今後も継続的に対象範囲の拡大、あるいは再生エネルギーを積極活用しているクラウドサービスの利用促進を検討していきます。
※ Equinixは世界のデジタルインフラストラクチャ企業です。同社は、金融、製造、モビリティ、輸送、政府機関、ヘルスケア、教育などの業界をリードする組織を、クラウドを中心とした世界で相互に接続しています。地球温暖化対策のため、化石燃料への依存度を減らしており、2011年以来、1億2,900万ドルを超えるエネルギー効率化投資により、およそ43万メートルトンの二酸化炭素換算排出量(mtCO2e)を回避しています。また、2019年には、同社のグローバルデータセンターのエネルギー消費量の90%以上が、クリーンで再生可能なエネルギーとなっています。
- セガサミーの森(長野県南相木村)
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セガサミーグループでは、長野県が仲介役となって進める「森林(もり)の里親促進事業」の趣旨に賛同し、2008年4月より長野県南佐久郡南相木村と「森林(もり)の里親契約」を締結しています。民有林約3,633ヘクタール(東京ドーム約773個に相当)を「セガサミーの森(旧:セガの森)」と名付け、CO2吸収源となる森林の整備資金を一部提供することで地球環境保護に取り組んでいます。その整備によって、2023年度のCO2吸収量は295.9t-CO2でした。また地元の方々のご協力のもと、社員の地球環境保護に対する意識醸成の場としても活動しています。
2018年1月には、10年間にわたる森林整備や地域交流などの功績が認められ、長野県森林づくり県民税活用の部にて長野県知事賞を受賞しました。
製品/サービスの環境負荷低減
- 環境配慮設計
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セガのメダルゲーム機の「バベルのメダルタワー W!」「ガッ釣りGO!」において、従来製品「アラビアンジュエル」の消費電力と比較して44~62%削減するなど、省電力化への取り組みを継続しています。これらアミューズメント機器は、現行製品の部品を新製品へリユース可能な設計にし、「StarHorse4」では「StarHorse3」のメインモニターを流用し、サテライトも改造でのゲーム継続を可能にするなど廃棄物抑制に努めています。
- サミー川越工場で、 LED照明に切り替え
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サミー川越工場では、タイマー設定による照明 ON・OFFや人感センサーなどにより節電に努めています。環境配慮をさらに進めるため、2021年7月から10月末にかけて、工場内の照明5,493器をLED照明に切り替えています。LED照明化により、5割以上の電気代削減やCO2排出量の削減が可能となります。
- グリーン電力証書システムの導入
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セガサミーグループでは、2005年4月より日本自然エネルギー株式会社と契約し、毎年100万kWhの「グリーン電力証書(マイクロ水力、バイオマス)」を購入しています。これにより、CO2排出量を約556t-CO2削減できる見込みです。
- Sega Europe Ltd.でプラスチック製パッケージを一部廃止
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Sega Europe Ltd.は、PCパッケージ商品の梱包材を完全にリサイクル可能な素材のみに切り替える取り組みを開始しました。こうした動きは、同社とSports Interactive Ltd.が共有する「地球温暖化対策にプラスチックの代替品を探し出すことで貢献できないか」という願いが原動力となっています。パッケージとマニュアルには100%リサイクル再生紙を使用。専門の業者を必要としないため、一般家庭から紙資源として排出できリサイクルが可能となります。また、印刷には水と植物性のインクを使用し、ディスクは専門業者によってリサイクルが可能となっています。
- 環境配慮木材の使用が100%に
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サミー川越工場では、使用する木材について、環境配慮材料であるPEFC認証※木材への切り替えを進めてきました。2021年3月期は使用木材(29t)のすべてをPEFC認証木材に切り替えました。
※PEFC認証木材:PEFC森林認証プログラム(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes)による認証木材。
第三者機関より持続可能な森林管理の認証を受けた森林より適切に調達された木材。PEFC認証木材が使用できる製品の生産量が減少したことにより、使用量が減少しました。
- セガトイズエコプロジェクト
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セガ フェイブ(旧セガトイズ)は、国連の提唱する「持続可能な開発目標(SDGs)」の実現を目指す取り組みとして、「セガトイズエコプロジェクト」を2020年に立ち上げ、長期的な環境維持活動に取り組んでいます。不要となった玩具を回収するプロジェクトを立ち上げることで、子どもたちが大人になった時も美しい地球を保てるようお客様とともに「つくる責任・つかう責任」への積極的な取り組みを行ってまいります。
セガトイズは世界中の人々に楽しい時間を恒久的にお届けできるよう、社会課題の解決に取り組み、SDGsの目標達成に向けて貢献していきます。
- アミューズメント機器の環境負荷低減施策
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エンタテインメントコンテンツ事業を行うセガサミーグループでは、アミューズメント機器分野において、基盤の交換やダウンロード配信でコンテンツをバージョンアップする「CVTキット」の導入を進めています。「CVTキット」を使うことで、筐体を新たに購入することなく、アミューズメント機器をバージョンアップすることが可能です。交換の際に発生する筐体の廃棄処分を無くすことで、環境負荷の低減、主にCO2排出を抑える効果が期待できます。また、施設オペレータの設備投資や廃棄コストの軽減にもつながります。
「CVTキット」の本格的な導入は2000年頃から始まり、当時の大型筐体であった『ダービーオーナーズクラブ』や、『WCCF』のシリーズのリニューアルでも使われています。「CVTキット」は同じシリーズのバージョンアップだけでなく、新機種への対応も可能で、『ダービーオーナーズクラブ』の筐体は初代『MJ』に採用されるなど、当時から環境負荷低減施策の一つとして有効に機能してきました。
使用する部品も、時代とともに変化しています。現在は、装飾の変更もプラスチック部品を交換するのではなく、LEDを活用して色を切り替えるなどの対応や、ソフトウェアのバージョンアップをDVDやUSBの配布から大容量配信に切り替えるなど、既存の部品をそのまま使えるよう、より環境負荷低減を意識して設計、製造されています。
また、「CVTキット」よりも更に踏み込んだ対応として、『けものフレンズ3』では市場の筐体を回収してリコンディション(再生)、改造して、新たな製品して出荷するといった取り組みも行っています。
- 遊技機事業における環境負荷軽減への取り組み
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遊技機事業のサミーでは、製品に関わるCO2の排出抑制を目的に、遊技機を構成する部品のリユース性を高め、余剰在庫を抑制していくため、設計・開発段階から部品・基板・ユニットなど、部材の共通化を進めています。今後は販売時における交換パーツを極小化していくことで、環境への負荷低減を目指します。
なお、現在販売しているパチスロ・ぱちんこ遊技機には、エコ機能を搭載しています。
また、製品配送時のCO2排出抑制を目指し、プラスチックやダンボールの梱包材についても、過剰品質の見直しや点数と数量の削減に努めているほか、リサイクル可能な素材や古紙率の高いダンボールへ切り替えを検討するなど、環境に配慮した取り組みを進めています。
さらに、遊技機業界内の他メーカーとも連携し、部品・ユニットのプラットフォーム化を図るなど、業界全体での環境負荷低減に向けた活動も継続的に行っています。
資源の有効活用と廃棄物管理
- 使用済みアミューズメント機器のリサイクル
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セガ・ロジスティクスサービスでは、処理コスト低減と不法投棄を防止するリサイクルシステムを全国展開しています。使用済みアミューズメント機器の保管管理を同社が担当し、優良機器はリユース販売へ、不要機器は補修用途のリユース部品化や産廃処理の工程へ進めます。 同社が千葉県の矢口事業所に招致する産業廃棄物中間処分業者では、機器の素材別手分解を行い、「埋立ゼロ・単純焼却ゼロ」の100%リサイクルを実施。
アミューズメント機器用の不要カードや用紙類、一部廃プラスチックは、代替燃料であるRPF※となり、サーマルリサイクルにて熱回収されています。
※Refuse Paper & Plastic Fuelの略。産業系廃棄物のうち、マテリアルリサイクルが困難な古紙および廃プラスチック類を主原料とした高品位の固形燃料のこと。
- 遊技機の部品リユース・回収の取り組み
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サミーでは、遊技機を構成している部品のリユース性を高めるため、設計・開発段階から部品・基板・ユニットの共通化を図り、2016年にリユースできる部品点数の目標値を定めました。 2023年3月期の回収率は92%でした。引き続き、リユース効果の最大化を目指していきます。 業界内においては、他メーカーと連携して部品・ユニットのプラットフォーム化を図り、業界全体での環境負荷軽減に向けた取り組みを継続しています。
地域環境への貢献
- 環境イニシアチブへの賛同
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セガサミーホールディングスは、サステナビリティ推進にあたり、以下をはじめとする環境イニシアチブに賛同、参加しています。
■ 国連グローバル・コンパクトへの参加
セガサミーホールディングスは、2014年4月、日本のゲーム・遊技機業界で初めて「国連グローバル・コンパクト」に署名しました。「国連グローバル・コンパクト」は、1999年の世界経済フォーラム(ダボス会議)において、当時のコフィー・アナン国連事務総長が提唱した枠組みです。「各企業が責任ある創造的なリーダーシップを発揮することによって、社会のよき一員として行動し、持続可能な成長を実現する」ことを目的に、人権・労働・環境・腐敗防止の各分野で、企業に自発的な取り組みを求めています。
セガサミーホールディングスは、「国連グローバル・コンパクト」が掲げる原則の遵守・実践に努め、企業の社会的責任を果たすべく取り組んでいます。
■ TCFDコンソーシアムへの参画
セガサミーホールディングスは、2022年6月、企業に対し気候変動に関連する財務情報の開示を促す国際的な組織、「TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース:Task force on Climate-related Financial Disclosures)」に賛同を表明しました。
また、これに賛同する企業や金融機関などで議論する場として、経済産業省、環境省、金融庁が設立した「TCFDコンソーシアム」にも参画しています。世界的に地球温暖化問題が深刻化する中で、セガサミーホールディングスは本コンソーシアムへの参画を通じ、気候変動が当社事業に及ぼすリスクと機会の適切な開示に、継続的に取り組んでいます。
■ CDPへの参加
企業の環境情報開示におけるグローバルスタンダードとして、全世界で広く認知されているCDP(英国)に参加し、2016年3月期から、CDPの「気候変動」「水セキュリティ」に関する取り組みと情報開示を行っています。
CDPは、環境問題に関する投資家の関心に応えることを目的に、企業に対して環境問題への取り組み促進と情報開示を求める国際非営利団体です。気候変動や水資源の保護、森林保全などテーマごとに質問書を発行しており、これに回答することでスコアがつけられます。セガサミーホールディングスはこれらの質問書に回答し、評価を受けています。今後さらに取り組みを強化し、ベストプラクティスに近づけていきたい考えです。
▼関連情報
- 第三者保証について
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GHG排出量について、ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社による第三者保証を取得しています。これらの取り組みを通じて、環境に関する情報開示データの透明性を高めています。