戦評・コラム
第51回社会人野球日本選手権関東代表決定戦 関東代表決定戦 vs SUBARU
2026.10.05 [Mon] 13:00VS SUBARU
場所:ゼットエーボールパーク
ミスからの大量失点が響き、中盤からの反撃も及ばず 第5代表決定戦へ
冷たい雨は、いつしか止んでいた。上空に広がる雨雲が去ったゼットエーボールパークのマウンドに、背番号17の長谷川優也が立った。
「夏場から状態が良くて結果を残していたので、今日は信頼して長谷川に先発を託しました」
コーチ兼任の陶久亮太がそう話すように、2年目右腕の立ち上がりは完璧だった。三者凡退の1回表を経て、2回表も2死から初安打を浴びたが、後続をライトフライに仕留めて無失点に抑える。
だが、3回表に突如として投球が乱れる。中前安打と四球を起点に1死一、三塁とピンチを迎えると、併殺を狙った内野のミスで先取点を奪われた。なおも2死二塁から、3番打者に2ラン本塁打。さらに4番打者には、センターバックスクリーンに飛び込む特大のソロ本塁打を浴びてビッグイニングを作られた。
「(野手のミスから失点した後に)自己コントロールをして、何とか立て直してくれればよかったのですが……」
長谷川の思いを代弁するかのように、失点を重ねたシーンを振り返りながらそう語る陶久の言葉に悔しさが滲む。
5回表には、2番手で登板していた下薗咲也が連打で1失点。さらに2死二塁から、3番手でマウンドに上がった武冨陸が左越えの二塁打を浴びて追加点を奪われる。
前半5回までの6失点は、三塁側ベンチにとって、あまりにも重かった。攻撃陣は6回裏、それまで2安打を放っていた黒川怜遠が死球で出塁。1死後、5番に座る中川智裕がレフト線への二塁打を放って走者二、三塁として、高本康平の投手強襲ヒットで1点を返した。7回裏には、片岡大和と黒川の死球で2死一、二塁として、4番を務める谷口嘉紀のライト線二塁打で2点を加えて反撃に転じる。8回裏にも、得点にこそ至らなかったが、2死から途中出場の吉田高彰が中前安打、さらに片岡が右前安打を放って意地を見せた。だが、試合の流れを完全に引き戻すことはできなかった。
再び失策が絡んで失点を重ねた8回表を経て、9回表にはバッテリーミスでさらに1点を加えられて点差を6点に広げられた。一時はコールド負けもチラつく中で、粘り強く追い上げた攻撃には希望が詰まっていた。だが、ことごとく「ミス」が絡んだ失点、その逆境を跳ね返すだけの攻撃力と流れは、この試合にはなかった。
佐藤俊和監督が冷静にゲーム展開を振り返る。
「都市対抗の予選も含めて内野のミスで点を取られることを課題としてやってきましたが、ミスで先制点を許し、その後に2ラン。さらにソロホームランで4点目。結果的に流れを止められなかった。守りから相手に流れを渡した部分があった」
投手を含めた守備の課題を口にするのだ。
最終局面を迎える第51回社会人野球日本選手権大会の関東代表決定戦。SUBARUとの代表決定戦に敗れたチームは、第5代表決定戦に挑む。佐藤監督は言う。
「もう一回、切り替えて臨むしかない。明日、負けたらすべてが終わる戦いがある。悔いのないようにやるしかない。最後は選手一人一人が結果を残すしかない」
負けられない、終わらせない。セガサミー野球部の意地と誇りを胸に、10月6日の大一番に、すべての想いをぶつける。
文・写真:佐々木 亨