コラム
“ミスター”の志を繋いで~『長嶋茂雄MEMORIAL セガサミー チャリティープロアマ大会』
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2025年8月15日
“ミスター”の名で親しまれ、日本プロ野球界の象徴として昭和・平成・令和を駆け抜けた長嶋茂雄さんが、2025年6月3日、89歳でこの世を去りました。セガサミーグループではこれまで17回にわたり長嶋茂雄さんを大会名誉会長にお迎えし、お名前を冠した男子プロツアー『長嶋茂雄INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント』を開催してまいりましたが、今年は追悼の想いを込めて『長嶋茂雄MEMORIAL セガサミー チャリティープロアマ大会』として7月に開催。プロ60名・タレント30名がセガサミーグループが運営する北海道千歳市の『ザ・ノースカントリーゴルフクラブ』に集結し、長嶋さんに想いを馳せながらプレーしました。
今回は、長嶋さんとセガサミーグループの思い出も振り返りながら、真夏の北の大地で行われたメモリアルな大会の模様をお届けします。

『チャリティープロアマ』開催
2007年以降、『長嶋茂雄INVITATIONAL(招待)』の名を冠し、国内男子プロツアーの1つとしてファンに親しまれてきたセガサミーカップゴルフトーナメント(以下セガサミーカップ)。今年はチャリティープロアマ大会として開催しました。“ミスタープロ野球”と呼ばれ、野球を国民的スポーツへと押し上げた野球界の象徴、ひいては日本スポーツ界全体を盛り上げた長嶋茂雄さんの大会発展へのご尽力に敬意を表すとともに、追悼の意を込めてメモリアル開催となった本大会。男女60名のプロに加え、トップアスリートからタレントに至るまで芸能界からも30名がエントリーしました。
舞台となったのは、北海道千歳の美しい景観に恵まれた『ザ・ノースカントリーゴルフクラブ』(セガサミーグループ運営)。ゲストを迎えるクラブハウスには、過去のセガサミーカップで笑顔を見せる長嶋さんの写真パネルや長嶋さんへの感謝を伝えるムービーが並び、参加者を出迎えました。参加されたゲストやアスリート、タレントの皆さんは時折足を止めてパネル等を眺め、長嶋さんの生前の姿に思いを馳せます。クラブハウスは“ミスター”への追悼と感謝の雰囲気に包まれていました。


セガサミー関係者が語る長嶋茂雄さん

長嶋茂雄さんがセガサミーカップの『大会名誉会長』に就任されたのは、長嶋さんの永久欠番背番号と同じく第3回大会(2007年)からでした。セガサミーカップに何度も足を運び、選手を鼓舞してくれた長嶋茂雄さん。大会を主催・運営し、長嶋さんとも深くかかわってきた、セガサミーホールディングス・里見治会長、ザ・ノースカントリーゴルフクラブの太田康裕総支配人、セガサミー所属・丸山茂樹プロに、長嶋茂雄さんとの思い出を語っていただきました。

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里見 治(さとみ はじめ)会長
長嶋さんとの出会いは30年以上前まで遡ります。本当に気さくな方で、ファンの方との写真撮影にも快く応じられていました。ゴルフもご一緒する仲となり、「野球とゴルフ、競技は異なりますが、セガサミーで開催している男子プロトーナメントにお名前の冠をつけさせていただきたい」とお願いしました。長嶋さんがゴルフ界のテコ入れをしてくれたら、さらに盛り上がるのではないか。そういった思いでした。後に倒れられて左手が不自由になってからも、ご自宅では片手でゴルフのスイングも練習されていたようです。「苦労する姿は見せたくない」という長嶋さんの美学があったのでしょう。もう一度一緒にラウンドすることができなかったことが残念です。セガサミーカップにお越しになれなくなってからも、いつも大会を気にかけていただいておりました。そんな長嶋さんのお名前を使わせていただく以上、評判の悪い大会にはできません。皆さまから認めてもらえるような芝のコンディション、そして運営を行い、長嶋さんの名を汚さないようにやってまいりました。以前までは毎年会場に来ていただいて、その際はいつもご一緒させていただき、楽しかった多くの出来事が思い出されます。

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太田 康裕(おおた やすひろ)総支配人
長嶋さんがセガサミーカップを訪れた際は、私がゴルフカートの運転手として会場内を同行した時期がございました。大会を見学される長嶋さんは、まさに“アスリートそのもの”だったと記憶しています。
ラスト3ホールを最終組がプレーしている時、お体が不自由であるはずなのにお一人でグリーン近くまで歩いてご見学され、選手の1プレー毎に、片手で一生懸命リスペクトの拍手を送られていました。2014年大会で石川遼プロが優勝した際は、まるでご自身がホームランを打ったのではないかというくらいの勢いで、力強い握手を石川プロと交わされていたのが特に印象に残っています。選手たちの真剣勝負を見るのが心から大好きなのだろうと感じました。お体の状態も大変な中、北海道にお越しいただいていたことに心から感謝を申し上げます。本コースをご利用される皆さまには、今後も長嶋さんを思い出していただきながら、プレーを楽しんでいただきたいですね。

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丸山 茂樹(まるやま しげき)プロ
長嶋さんと初めてお会いしたのは私が大学1年生の時でした。多摩川沿いでトレーニングしていた際、ランニングされている長嶋さんを見つけご挨拶したところ「どこのスポーツチームですか」とご質問いただきました。「日本大学ゴルフ部です!」と答えたところ、「チャンピオンですねぇ」とお声掛けいただいたことが今でも忘れられません。私がプロになり、アメリカツアーに本格参戦して成績を残した時は、帰国する度に褒めていただきました。「よく頑張った」と言っていただけたことがとても嬉しかったです。私が野球をしていた子どもの頃は「3番」と刺繍されたグローブを使っていて、私の中ではいつも“別格”な存在の方でした。セガサミーカップでもたくさんお話させていただき、本当にありがたかったです。
野球界で多くの人々に愛された『人格者』としても知られた長嶋さん。セガサミーグループの関係者の心にも、思い出が息づいていました。

難関16番・17番・18番ホールが“アトラクションホール”に変貌
今回のセガサミーチャリティープロアマ大会は、男女プロによる18ホールの個人戦と、ゲストやタレント、プロアマを含む4名1チームのチーム戦を実施。各ホールで獲得したポイントの合計値で順位を競います。
終盤16番ホールから最終18番ホールは今大会では“アトラクションホール”と位置づけられるエキサイティングなゲームに。いかにピンに寄せられるかを競う16番ホールの『ニアピン対決』、池をよけながら飛距離を競う17番ホールの『ドラコン対決』、池越えやバンカーなど特殊な条件からのショットでピンに寄る18番ホール『ショートゲーム&水切りショット対決』など、エンタテインメント要素満載のホールとなりました。各ホールでは課題のクリア難易度によって点数が加点される独自ルールを導入。特にザ・ノースカントリーゴルフクラブ屈指の名所と言われる16番ホール、通称『The Monster 16』のニアピン対決では、ピンから3メートル以内に乗せれば8ポイント、1メートル以内なら10ポイントなど、大量ポイント獲得のチャンスがあり、大いに盛り上がりました。

チャリティーオークションを通じた支援活動も
セガサミーチャリティープロアマ大会では、開催地・北海道千歳市を含むさまざまな地域の活性化やスポーツ支援、および社会貢献活動を目的としたチャリティーオークションを実施しています。
大会に出場した男女プロや芸能タレントの皆さまからゴルフボールやゴルフウェアなど、さまざまな直筆サイン入りアイテムを提供いただき、特設サイトにて出品。
8月6日まで行われた第1弾となるオークションの落札総額は100万円に達し、各団体へ寄付される予定です。
(第2弾は下記公式サイトにて8月24日(日)午後10時まで開催中)

“ミスター”の志を未来へ

アスリートやタレントの方も参加された今回のチャリティープロアマ大会。元トップアスリートの吉田沙保里さん(レスリング・五輪3大会連続金メダリスト)は長嶋さんの名前が冠された本大会に触れ、「ゴルフも野球も、スポーツという意味では同じであると思います。長嶋茂雄さんが日本のスポーツ界に残された功績は本当に大きいと感じていますし、長嶋さんが紡いでこられたスポーツへの想い、その『志』を、全スポーツ界で共有し、次世代へ渡していく責任が、我々にはあると感じています」と力強く語りました。

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大会事務局長・福田 将人(ふくだ まさと)さん
セガサミーカップでは17回に渡り長嶋茂雄さんの冠を大会名につけさせていただき、感謝の思いでいっぱいです。今回『メモリアル大会』として開催いたしましたが、各界からご関心をいただき、改めて長嶋さんの影響力の大きさ、偉大さを実感いたしました。我々セガサミーグループではゴルフを『エンタテインメント』として捉えています。スポーツでしか味わえない『最高の一瞬』を感じていただけるよう、今後もゴルフを通じてセガサミーらしいエンタテインメント性溢れる、新しい価値を発見できるようなコンテンツを提供できればと思います。最後に、改めて長嶋茂雄さんのセガサミーグループに対するこれまでのご貢献に深く感謝を申し上げます。長嶋さん、今まで本当にありがとうございました。
日本スポーツ界に多大なご貢献をなされた長嶋茂雄さんの冠をつけた『長嶋茂雄MEMORIAL セガサミーチャリティープロアマ大会』。長嶋茂雄さんが愛されたスポーツの力で人々を繋ぎ、志を未来へと受け継いでいく―『感動体験を創造し続ける~社会をもっと元気に、カラフルに。~』のグループミッション/パーパスのもと、セガサミーグループではこれからもゴルフをはじめ様々なスポーツを通じて、感動あふれる時間を創り上げてまいります。
大会模様は2025年8月16日(土)午後4時からBS-TBS、および北海道地域では北海道放送(HBC)にて放送されますので、是非ご覧ください。
放送日時:2025年8月16日(土) 午後4:00-午後4:54
放送局 :HBC(北海道ローカル放送) / BS-TBS(全国放送)
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