コラム
セガサミー野球部 全員野球で臨んだ都市対抗野球大会
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第93回都市対抗野球大会が7月29日、閉幕しました。
セガサミーは、7月27日の準々決勝でNTT東日本に5―8で逆転負けを喫し、3大会連続の4強を逃しました。
悔しい大会となりましたが、改めてセガサミーグループ全体の一体感を示した大会を、草海光貴投手、黒川貴章内野手、北川智也内野手の3選手に振り返ってもらいました。



都市対抗を振り返って
草海選手は大会全3試合を通じて12回1失点、新人賞に当たる若獅子賞を受賞した黒川選手は5安打、北川選手は準々決勝の本塁打を含む6安打とそれぞれ好成績を残しました。
個人的な手応えを語りつつ、口をつくのは「でも」、「やっぱり」と敗戦の悔しさでした。
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北川 「僕は今まで大舞台で打てることがあまりなかったのですが、今回は出来過ぎなくらい。楽しかったですけど、やっぱり昨年、一昨年ベスト4まで進んで、『もう1つ上を目指そう』としていた中、ベスト8で負けてしまった。悔しいの一言です。もっと上に行きたかった」
黒川「僕は、初めての都市対抗で、たくさんのお客さんの中で野球ができたのは楽しかったし、良い経験でした。でもチームとして悔しい所で負けてしまったので、来年は優勝できるように頑張りたい。」
草海 「個人的には、成績は良かったですけど、チームが負けてしまったので悔しい。本当に悔しい」

3大会連続のベスト4、さらに、その上を目指す中での敗退。しかもNTT東日本には、今年だけで4度対戦し、大会前に一度も勝てなかった相手に〝リベンジ〟を挑みましたが、返り討ちにあい、悔しさは倍増しました。しかし、大会を通じて得たものも少なくありません。チーム、そしてセガサミーグループ全体で戦う一体感や喜びを再確認したと言います。
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北川 「(都市対抗は)多くの社員の方々が応援に来てくれて、すごい応援の中でプレーできる。メチャクチャ盛り上がって、まず思うのは楽しい空間ですね」
黒川 「NTT東日本戦の2打席目でタイムリーを打った時に4点差ありましたけど、不思議と追いつけると思ったんですよね。スタンドの応援がものすごく響いてきて、打席でも強く感じて。それでヒットにつながったのが印象的でした」

野球部のメンバーたちは、それぞれセガサミーグループ各社に所属しています。グループ全体で関わっているからこそ「セガサミー野球部」は野球部のメンバーのみならず、1人1人の社員にとって近しい存在でありつつ、「シンボル」となっています。

スタンドで声援を送ったセガサミーホールディングス(株)の轟木さんは「野球部はセガサミーグループのシンボル的存在であってほしい」と言い、「野球部員が各社各部署にいると、野球を観に行こうと思う人たちも増えますし、みんなで野球を応援できるようになるとより一層一体感が増しますよね」と語りました。

(株)セガトイズの齊藤さんは「とにかく都市対抗で優勝してもらいたいですね。ホンダやトヨタのようにセガサミー=野球強いよねというようなイメージの全国的なチームになってほしい」とエールを送りました。
その他にも東京ドームで数名の社員の方にお話を伺った際に、「同期の選手が試合に出ているとやっぱり応援したくなります」という新入社員の方や、野球部OBの社員からは「自分たちの代より活躍して欲しい」といった声があり、改めて、野球部に対する社員からの熱量は高いと感じました。
そして、都市対抗といえば応援も魅力の1つ。オリジナリティーあふれる応援楽曲や楽しいダンスでスタンドを盛り上げるセガサミー自慢の応援団「ルーターズ」。今年から隊長を務める(株)セガトイズの金子さんはルーターズを統制し、アツい応援で野球部の後押しをしました。

「セガサミー野球部は良くも悪くも『勢い』があるチームで一度打ち出したら止まらないような感じです。その逆もありますけど(笑)。そういうところが応援していて、自分たちが選手たちを乗せてあげたいという気持ちになれるチームだと思います」と胸を張ります。


開幕戦にはSEGA SAMMY LUXも駆け付けました
今大会で悲願の優勝こそつかめませんでしたが、グループ全体の一体感や絆を再確認できたことは大きな収穫となりました。
来年こそ頂きへ
1978年のPL学園初の全国制覇に貢献し、法政大学、広島東洋カープでもチームを優勝に導いた西田真二監督が就任して3年目。西田イズムもチームに浸透し、頂点を狙えるだけの基盤は整いつつあります。
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北川 「チームの雰囲気はすごくいいです。それと自分に見合ったメニューや練習を自分で考えるようになりました。人それぞれ足りない部分は違うと思うのでそこを重点的に行うことでレベルアップにつながると思う。自分は、体が小さいのでウエイトを入れるようにしました。それが(今大会の)本塁打につながったのかもしれません」
ベスト4以上を目指す上で、足りないもの、必要なものを選手たちそれぞれが認識していました。
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黒川 「強いチームは何点差ついてもひっくり返せる。今の自分たちにはまだそういう力が足りない」
北川 「草海さんは点取られないので、自分たちが点を取れば勝てる。また最後まで粘る力をつけることが必要。今回のNTT東日本戦でも追いつくことはできても、そこから点を取れないし、ひっくり返せない。相手よりも粘り強くなっていかないと勝てない」
草海 「チーム全体として1点をどう取り、どう守り抜くか。1点の重みが大切だと思う」



都市対抗の雰囲気、そして敗戦の悔しさを経験したことで、頂点への思いはさらに増しました。
最後に今後の目標を伺うと、
北川 「プロに行くこともそうですけど、都市対抗で優勝したい。東京のチームなので、東京の大会で優勝して、社員の皆さんに喜んでもらえたらなと思います」
エースの草海選手も、北川選手の言葉にうなずきながら言葉を重ねました。
草海 「会社やグループ全体を背負っているとなると、自分たちで潰れてしまうような感じもする」と言いつつ、「何かを与えたい、夢を与えたい。そういう思いは皆が持っていると思う」
この先もセガサミーグループのシンボルとして、白球に夢を乗せ続けることを約束してくれました。




カメラマン:藤川琢史、政川慎治