コラム
「これからも自分らしくポジティブに戦う」 セガサミーフェニックス・東城りお選手
- スポーツ
- 麻雀
2023年4月28日
麻雀のプロリーグ「Mリーグ」の2022-23レギュラーシーズンが3月に終了。セガサミーフェニックスは8チーム中8位となり、セミファイナル進出を逃しました。苦戦が続く中でチームを支えたのが、一時は個人スコアの首位争いに絡むなど奮闘し、最終的に個人32人中9位と好成績を残した東城りお選手です。シーズンを終えた今の心境、そして今後の意気込みなどを伺いました。

- -2022-23シーズン、お疲れ様でした。まずは、シーズン全体の感想からお聞かせください
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昨シーズンの成績を上回るという個人目標を達成できたことは良かったのですが(2021-22シーズン:55.9pt 2022-23シーズン:163.0pt)、私が個人4連勝していて調子が良かったときに体調を崩してしまい、そのあとの試合で負けてしまうなど、波に乗り切れなかったところがありました。いい流れに乗り切れず、チームを助けられなかったのが悔やまれます。数字だけを見るとたくさん勝ったように見えますけど、個人的にはもうちょっとやれたのではないか、というところはあります。

- -東城選手の麻雀は、見ていて気持ちいいくらいの攻めっぷりが印象に残りました
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Mリーグのルールは一発や裏、赤ドラがあって、手役を追わなくても打点が勝手に高くなるんです。そのため、基本的に自分の手が早いか高いかというときは、一つのチャンスも逃さないよう直線的に打つことを心掛けていました。でも、後半戦では4連勝など目立っていたこともあってか、相手に警戒されて自由にさせてもらえなかったように感じています。特に親番では私のリーチに対応されてしまっていたところもあって、かなり対策されている印象を受けました。相手にそういう対応をされるのは選手としての評価の証だと思いますけど、そこをさらに乗り越えていけるよう、もう一段階ステップアップしないといけないとも感じています。
- -シーズン終盤の正念場である3月6日には、自身初となる連闘を任されました
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元々、「連闘があるかも」という打ち合わせは試合の前日にありました。吉野慎一(よしの・しんいち)監督からは「初戦でトップか2着なら連闘しましょう」と言われ、2戦目に控えていた茅森早香(かやもり・さやか)選手も「せっかくMVPを狙える位置にいるし、チームで今一番調子が良いりおちゃんが出たいのなら、本人の意思を汲み取ってあげてほしい」と言ってくれました。初戦はオーラスで満貫をアガってラスから3着に上がって終わったんですが、個人的に悪い感触ではなかったですし、連闘させていただくことになりました。本当にいい経験になりましたが結果として大きなラスになってしまい、本当に悔しかったですし、申し訳なかったです。
- -セガサミーフェニックスは社内でのPVイベントを数多く開催していて、Mリーグチームの中でもファンの皆さんと直接触れ合う機会をたくさん設けているチームだと思います。ファンの存在はどのように感じていますか
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フェニックスのファンの方ってめちゃくちゃ優しくて、本当に温かいなって思います。たとえ結果がよくなかったとしても温かい言葉をかけてくださいますし、プレッシャーを感じるような場面でも、SNSなどに寄せられる皆さんのコメントを読んでいると、「自分のスタイルを貫いていいんだ」と思わせてくれます。そんな皆さんに、私たちは支えられているなと思います。

- -セガサミーグループには『感動体験を創造し続ける~社会をもっと元気に、カラフルに。~』というミッションがあります。今はMリーグを通じて麻雀に触れる人がものすごく増えていますが、セガサミーフェニックスの一員として、麻雀を通じてどのように感動体験を広めていきたいと思っていますか
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人それぞれ価値観が違う中で、どうすれば感動体験を提供できるのかは、私自身もまだ模索中です。ただ何となく感じるのは、私の場合、劣勢とか苦しい状況、不利な状況でも屈せずに戦い続ける姿や、技巧・技術よりも強気に戦う姿勢などに「感動したよ」と言っていただけることが多いんです。実は私は小心者で、いつも守りに入りたい気持ちと葛藤しながら麻雀を打っているのですが、そこで勇気を振り絞って戦う姿勢を貫き、皆さんにお見せすることが、私に求められている役割なのかなと思っています。


- -来シーズンに向けてはいかがでしょうか
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もし来シーズンも同じメンバーで戦う場合、ファイナルに行けなければレギュレーションで選手の入れ替えが発生することになります(※)。まずはオフシーズンにもう一度、自分を高めていきたいです。
※Mリーグでは、「同一メンバーで2年連続ファイナルシリーズに進出できなかったチームは所属選手を最低1名入れ替えなければならない」という規定がある。
- -時にはチームが重苦しい雰囲気になるかもしれませんが、そこでチームを明るくしてくれるのも、東城選手の魅力だと思います
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ありがとうございます。世の中には、考えても仕方がないことってたくさんあると思うんです。各々自分が出来ることの最善を尽くしていくことは変わらないと思いますので、私も自分らしくポジティブに一生懸命戦っていきたいと思います。
- -セガサミーフェニックスと東城選手が、来シーズン以降も多くの感動体験を届けてくださることを、たくさんの方が期待していると思います。最後に、今後に向けての意気込みをお願いします
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まずは、今シーズンも応援いただきありがとうございました。来シーズンもセガサミーフェニックスで戦えるならば、己を超えられるように、弱い自分を捨ててさらに強い自分になれるように、信念を強く持って最後まで戦い抜きたいと思っています。
これからも応援よろしくお願いします。

インタビュー:2023年3月30日
文:東川 亮