コラム
~強さと美しさの追求~サンロッカーガールズ・ディレクターと「新たな風」の魅力に迫る
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2024年8月16日
B.LEAGUE2024-25開幕に向けロスター※も出揃い、新たなシーズンへ向かって準備を進める、セガサミーグループ所属のプロバスケットボールチーム「サンロッカーズ渋谷」。そんな中、毎シーズンのホームゲームを盛り上げているのが、専属チアリーダーズ「サンロッカーガールズ」です。今回は、サンロッカーガールズを支える石井ディレクターと、新たにアシスタントディレクターに就任した、元サンロッカーガールズキャプテン・片山(KAHO)さん、そして一部新メンバーにもインタビュー!その情熱と魅力に迫ります。
※チームの公式戦に出場できる資格を持つ選手のこと

サンロッカーガールズとは
サンロッカーズ渋谷の専属チアリーダーズ。2007年に旧・日立サンロッカーズのチアリーダーズとして結成された。2024-25シーズンは新メンバー4名が加わり、12名体制にて「強さ」と「美しさ」を兼ね備えた魅力的なチームを目指している。チームコンセプトは「Leadership & Showmanship」
今回まずお話を伺ったのは、チームを率いるディレクター・石井尚子さんと、昨シーズンまで6シーズンに渡ってチームに携わり、キャプテンとしてもサンロッカーガールズを引っ張ってくれた片山果歩さんです。

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石井尚子:大学時代に本格的にチアリーディングを始め、全日本学生選手権大会で優勝。2007-2009シーズンにサンロッカーガールズ在籍、2009-2010シーズンはアメリカに渡りNBA Oklahoma City Thunder ダンスチーム”Thunder Girls” でチーム初の日本人ダンサーとして活躍。2010年よりサンロッカーガールズのディレクターを務める。
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片山果歩:昨シーズンまで6シーズン、KAHOとしてサンロッカーガールズに在籍。3シーズンにわたってキャプテンとしてチームをけん引。今シーズンからアシスタントディレクターに就任し石井ディレクターの元で修業を積む。サンロッカーガールズの活動と並行しながら、ジュニア向けチアダンススクールを運営する経営者としての一面も併せ持つ。
- -オーナーがセガサミーグループに変わってからの2シーズン、サンロッカーガールズとしてどのような変化がありましたか
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石井
これまで同様試合でベストを尽くすことはもちろんですが、よりサンロッカーズを知ってもらえるアンバサダー的な役割や、ワークショップ等を通じて地域の人たちとチームを繋ぐ機会も増え、充実しながらも忙しい日々を過ごしていますね。試合以外のところでどれだけお客様や地域の方々と信頼関係の結びつきを強められるかというところも私たちの大事なミッションの一つなので、そこに関して挑戦できる機会が増えてきたことはありがたく思っています。
片山
SNS等の発信にもより力をいれていただいています。サンロッカーガールズのオーディションの様子などもドキュメンタリーで発信いただき、メンバーの人柄や、チームが出来あがっていく過程などの情報を通じてファンの方も私たちのことをより身近に感じてくださったようです。ダンスだけではない部分を知ってもらうきっかけが増えたと思います。
- -石井さんはNBAでのチア経験もお持ちですが、今でも大きなバックボーンとしてご自身の支えになっていらっしゃいますか?
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石井
アメリカのチームでは日本よりも個性を知ってもらうことが必要で、生きていくということがすごく大変だったことを覚えています。日本だとチームメンバーを全員使って「みんなで頑張ろう!」という雰囲気がありますが、アメリカは「使えるメンバーを使う」というスタンスで、日々競争が行われます。オクラホマには20人のメンバーがいましたが、試合毎にチーム内オーディションがあり、加入2カ月目くらいまでは試合で一切踊らせてもらえませんでした。加えて現地では地域貢献の時間がとにかく多いんです。スキルの高さはもちろんですが、自分の個性を出して踊れる場所を勝ち取り、地域貢献も完璧に対応してこそプロのチアリーダーなのだと学べたことは大きな財産ですね。
- -高いレベルでの経験を、これまでどうチームビルディングに生かされてきたのでしょうか
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石井
皆さんが連想する日本のチアは、いわゆる「ポンポン」を持って踊っているようなイメージだと思うんです。
アメリカでは本当に様々なジャンルのダンスを完璧に踊らなければならなかったので、帰国後は「様々なコンテンツを見せられるチアリーダーズを国内で作らなければならない」という使命感が芽生えました。その想いを胸に日々サンロッカーガールズのパフォーマンス構成を考えています。
- ホームゲームで様々なジャンルの曲調でパフォーマンスするサンロッカーガールズの礎は、石井さんの海外経験が生きている部分も大きいのですね
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石井
東京の真ん中「渋谷」でエンタテインメントをしているプライド、その責任も背負ってパフォ-マンスするチームにしたいと、常日頃思っていますよ!


- KAHO(片山)さんは、チアリーダーとして蓄積した経験を生かして、今度はアシスタントディレクターとしてのキャリアがスタートします。どんな思いで新たなシーズンに入っていきたいと考えていますか
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片山
6年間現役をやってきて、サンロッカーガールズで様々な夢を叶えさせてもらいました。現役を引退しても、サンロッカーガールズという存在自体が自分にとっては夢が叶えられる場所ということに変わりありません。自分が描いた目標を引き続き叶えていきたいですし、今後アシスタントディレクターとして尚さん(石井ディレクター)と一緒に、「サンロッカーガールズになる」という夢を叶えた12人一人ひとりが描く夢を叶える瞬間を一緒に迎えて喜びたい、そして彼女たちが安心して活動できる環境を作っていきたいと思っています。今はまだディレクター業というお仕事の全容が見えていない部分もありますが、不安よりも楽しみが勝っています!


- -アシスタントディレクターになる片山さんに期待するところを教えてください
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石井
KAHOはチームメイトのメンター的な役割も担っていたので、今度はディレクションする立場として私よりメンバーに近い存在でいられるはずです。そういう部分でメンバーの気持ちや考えの間に入り込みやすくなると思います。フレッシュな構成力や技術力というところも私にないものをたくさん持っているので、そういう部分もとても期待していますね。

チームの「ファーストミーティング」に潜入
7月上旬、新人4人を含む、新生サンロッカーガールズ全12人が集う「ファーストミーティング」が行われ、オーディション後、メンバーが初めて顔を合わせました。



ファーストミーティングではチーム関係者からサンロッカーズ渋谷の歴史などが改めて共有され、続いてメンバーの自己紹介が行われました。



サンロッカーガールズに新加入したSUZUKAさんとYUKIさんにもお話を伺いました。

- -どうしてサンロッカーガールズに入ろうと思ったのでしょうか
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SUZUKA
4歳からチアダンスを続けてきて、大学で競技チアの世界も経験しながらバスケットボールの試合をよく見に行っていました。あのキラキラした雰囲気の中でプロチアリーダーとして挑戦したいと思いましたし、サンロッカーガールズの皆さんの統率された動きに憧れてオーディションを受けました。

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YUKI
私は中学時代バスケットボール部で、私含む4兄弟と父も部活動などでバスケットボールを経験している「バスケ一家」で育ちました。大学では応援部でチアをやっていたのですが、とある動画でサンロッカーガールズの皆さんがエネルギッシュに様々なジャンルのダンスでパフォーマンスする姿を見て「自分も好きなバスケの世界で応援のプロになりたい」と思ったのが応募のきっかけです。

- -自分の持ち味はどこだと思いますか?
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SUZUKA
ダンスでの表現力です!競技チアで様々な曲のジャンルにトライしてきました。競技では自分たちの表現力が点数になりますが、今度は見ている方々に点数ではなく、一人ひとりの感情で測っていただける舞台となるので、培った力で盛り上げていきたいと思います。
YUKI
私は身長が170cm弱あって、メンバーで一番背が高いんです。会場のどこにいても気付いてもらえるようなダイナミックな踊りを強みとしているので、リーチの長さを生かしたパフォーマンスをしていきたいです。
- -新生サンロッカーガールズメンバーとしての意気込みを聞かせてください
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SUZUKA
部活動で踊っていた時は学校を背負って勝負するという気持ちでしたが、今度は渋谷という地域を背負って魅力を発信していくことになります。渋谷のサンロッカーガールズに少しでも興味を持ってもらえるように、そして試合会場にさらに足を運んでいただけるように、色々なアプローチの仕方を研究しながら一人の女性としても成長していきたいです!
YUKI
オーディションを通過して会場に立たせていただくので、一個人として見られることも多くなっていくと思います。だからこそサンロッカーガールズの名に恥じないようなパフォーマンスをして、同時に渋谷への地域貢献も果たしながら、私も一人の女性としても成長していきたいと思っています。

- -石井さん、2年後のシーズンからはB.LEAGUEもさらに進化を遂げます。今後のサンロッカーガールズをどう成長させていきたいですか
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石井
KAHOも、加入3年目からチームのダンススタイルを完全に体現できるようになりました 。今シーズン加入した子たちは、2年後には加入3年目となり、「脂がのってくる」頃です。そこへ向けて、サンロッカーガールズも戦略的にメンバー構成を考えています。いま中堅で頑張っている子たちも、年齢的にまだまだB革新※の時には残ってくれているメンバーだと思うので、レベルの底上げをさらに進めていきたいですね。
※B.LEAGUEが2026-27シーズンから現行の競技成績による昇降格制度を廃し、入場者数や売上、アリーナの観点でクラブを審査しリーグを構造改革する新たなリーグフォーマットのこと
- -KAHOさんはメンバーとして昨シーズン、有明コロシアムでのパフォーマンスを経験しています。2年後の新しいリーグでサンロッカーガールズがパフォーマンスする未来も想像できたのではないですか?
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片山
1万人の方に見ていただける景色が人生の中で初めてだったので、自分が思っている以上にアドレナリンが出て、180%くらいのエネルギーを使ってしまいました(笑)
終わった後もずっと気持ちがフワフワしてしまうくらいの、夢の空間でした。普段からあの環境が実現できたら、踊る側としてもさらにいいパフォーマンスができる気がします。
石井
大きなアリーナでもしっかりエンタテインメントを表現できること、そしてアリーナに人を呼び込める集団になるということが、2026年に向けてのサンロッカーガールズの大きなミッションです。これからも質にこだわり続けていきます。
サンロッカーズ渋谷のホームゲームをさらに盛り上げてくれているサンロッカーガールズ。「新たな風」も加わったパフォーマンス集団の、さらなる進化にご期待ください!

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