コラム
有明熱狂!サンロッカーズ渋谷 初の有明コロシアム開催で新たな歴史刻む劇的勝利!!
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2024年1月26日
最大12点差の劣勢を巻き返し、第4クォーター残り0.9秒の同点劇。さらに延長戦は1点差で勝ち切るスリリングな展開。サンロッカーズ渋谷が「セガサミーグループDAY」として有明コロシアムで初開催した一戦には、バスケットボールの醍醐味が詰まっていました。アメイジングな展開に指揮官ルカも思わず「シンジラレナイ!」と脱帽!クラブ史上最多の入場者数となる9,668人が熱狂した試合を振り返ります。

青山から有明へ-場所を移して試合をやるワケ
りんかい線の国際展示場駅を降りて、歩くこと10分弱。橋を渡って見えてきた巨大な建物が、この日の試合会場「有明コロシアム」です。1月17日(水)、サンロッカーズ渋谷は有明コロシアムで初めて試合を開催しました。

渋谷区にある青山学院記念館を本拠地として戦うチームは、なぜこの日は場所を移して試合を行ったのか。
B.LEAGUEはいま、クラブが地域から愛され、クラブとアリーナを中心に“バスケで日本を元気に”を実現する世界を目指し「B革新」を打ち出しています。そのため、2026-27シーズンから現行の競技成績による昇降格制度を廃し、入場者数や売上、アリーナを軸とした地域発展の観点でクラブを審査。新たにB1は「B.LEAGUE PREMIER」、B2は「B.LEAGUE ONE」、B3は「B.LEAGUE NEXT」とするリーグの構造改革を計画しています。
その最高峰の舞台「B.LEAGUE PREMIER」への参入を目標としているサンロッカーズ渋谷。目標への取り組みの1つとして今回「30,000人プロジェクト」の実施に至りました。今回のゲームを含め有明コロシアムで3度の試合を開催し、動員目標は合計で30,000人。新生サンロッカーズとして戦う今シーズン、クラブとして大きな挑戦となります。
特別な一戦は、ソニックらが躍動するユニフォームで
この日は、その第1弾として同じ中地区の川崎ブレイブサンダースを迎えて開かれました。サンロッカーズ渋谷は目下、リーグ戦で5連勝をマークし、ホームゲームに限って言えば9連勝中という好調を維持した中での一戦にチケットは完売!平日のナイターゲームではありましたが、17時の一般入場がはじまると、続々とファンの皆さんが訪れました。すり鉢状のアリーナとあってコンコースから中に入ると一気に視界が開け、コートが目の前に広がります。天井も思わず見上げるほどの高さで、飛び込んでくる景色に高揚感が湧きあがります。


そして「セガサミーグループDAY」ならではの企画が試合前から会場に賑わいを生み出しました!セガのキャラクター「ソニック」に、サミーのプレミアムキャラクター「エイリやん」、さらにはサンディーやプロダンスリーグ「D.LEAGUE」のマスコット・DANCE-K(ダンスケ)が登場し、ファンの皆さんをお出迎え。



ソニックブースも設置され、先着2,500名様に「ソニックスーパースターズ」のキャラお面(ソニック、テイルス、ナックルズ、エミー)やステッカーがプレゼントされました。



有明コロシアム開催記念として「デジタルメッセージボード」も設けられ、多くのファンが選手に応援メッセージを寄せました。メッセージは会場のビジョンにも映し出され、きっとより大きな思い出になったはずです。


さらに目を引いたのが、ウォーミングアップをはじめた選手やサンディーが身にまとったサードユニフォームです。セガのブランドカラーであるブルーをベースにし、この日初着用となったユニフォームは、特別な一戦をより強く印象づけます。胸元には、セガサミーグループを代表するゲームコンテンツ「ソニックシリーズ」の最新作『ソニックスーパースターズ』に登場するキャラクターたちが躍動するデザインが施されました。

加えて、サンロッカーガールズが持つポンポンや、ファンの一体感づくりをさらに後押しすべく今シーズンより結成されたパフォーマンスチーム428 ROCK CREWが持つフラッグもブルーに統一され、細部までこだわった演出も見逃せませんでした。


劇的な試合に、アリーナが揺れるような大歓声
19時05分――大観衆に見守られる中、記念すべき戦いが幕をあけました。有明コロシアムでの初得点は、得点源の♯34ライアン・ケリー選手(211㎝)です。

序盤は、両チームともにシュートが決まらない我慢の展開が続きますが、サンロッカーズ渋谷は♯8 ジョシュ・ホーキンソン選手(208㎝)や♯28津屋一球選手(190㎝)がシュートを決め、堅守を発揮して第1クウォーターは11-3と先行します。


第2クウォーターは一時リードを詰められましたが、キャプテンを務める♯9ベンドラメ礼生選手(183㎝)の3ポイントシュートなどで踏みとどまります。前半終了間際には♯5アンソニー・クレモンズ選手(187㎝)の活躍が光って、32-24でハーフタイムへ。
興奮冷めやらぬまま場内が暗転すると、今度はダンスによるハーフタイムショーが観客を魅了します。


登場したのは、D.LEAGUE でしのぎを削る3つのチーム。シーズン優勝経験のあるSEGA SAMMY LUX(セガサミールクス)、リーグで唯一のブレイクダンスチームであるKOSÉ 8ROCKS(コーセーエイトロックス)、力強く足を踏み鳴らす「クランプ」を武器とするFULLCAST RAISERZ(フルキャストレイザーズ)です。一度に3チームがサンロッカーズ渋谷のハーフタイムショーの舞台に立つのは、この日が初めて。キレのある振り付けや、力強いパフォーマンスを披露し、有明コロシアムでの試合に華を添えました。


前半をリードで終えたサンロッカーズ渋谷ですが、後半に入ると苦戦を強いられます。第3クォーターには川崎ブレイブサンダースに逆転を許し、最大12点差をつけられる展開に。第4クウォーターに突入しても、なかなか点差を詰められず、さらには残り3分35秒でベンドラメ選手が5つ目のファウルとなり、ベンチに退くピンチを迎えました。点差は55-65の10点差――
それでも、チームはここから底力を発揮します。クラブ史上最多の入場者数となる9,668人のファンが集ったアリーナが、大きな力になりました。粘り強いディフェンスで耐えながら、ベンドラメ選手に代わってコートに立った♯16アキ・チェンバース選手(191㎝)が3ポイントシュートを決めるなど残り12秒で65-68の3点差まで肉薄すると、同0.9秒でケリー選手のパスを受けたチェンバース選手の3ポイントシュートが再び炸裂!!!

68-68の同点に追いつき、アリーナが揺れるような大歓声が響きわたります。

勝負は5分間の延長戦へ。息を吹き返したサンロッカーズ渋谷は、「ゴー!サンロッカーズ!」のコールも追い風に、主導権を奪い返します。最後まで川崎ブレイブサンダースの反撃は続きましたが、ホーキンソン選手のブロックショットなどで跳ね返し、79-78の大接戦で劇的勝利を掴みました。


殊勲のチェンバース選手…「あのときは決めるだけ」
強豪・川崎ブレイブサンダースとの一戦は、劇的な試合展開で延長戦に及ぶ非常に熱いゲームとなりました。勝利に大きく貢献したチェンバース選手は、コート上で「オーバータイム(延長戦)を皆さんの前で勝つことができて本当に嬉しく思います」とコメント。第4クウォーター終盤での活躍について「礼生(ベンドラメ選手)がファウルアウトをしてくれて、ありがとうと伝えたい(笑)」と冗談めかして言いつつ、「ライアン選手がオープン(=ディフェンスにつかれていないフリーの状態)になった僕を探してくれました。あのときは決めるだけだと思って、思い切り打ちました」と、味方の好プレーも賞賛しました。

さらに記者会見でも、喜びの声が聞こえてきました。一番好きなカラーが「ブルー」だと言うホーキンソン選手は「サードユニフォームを着ることができて興奮しましたし、ソニックが入ったデザインも大好き」と話します。記者からの質問に対して、意外なエピソードも明かしました。

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ホーキンソン選手
今シーズン、サンロッカーズ渋谷と(契約の)サインをするためセガサミーグループ本社へうかがったとき、その日が僕の誕生日でしたけど、なんとソニックの誕生日でもありました。そのような繋がりから、素敵な出会いだと思いましたし、ソニックに愛着が湧きました。きょう試合に来ていただいた皆さんがアリーナのいい雰囲気を作ってくれて、すごく嬉しかったですし、素晴らしい試合になりました。
また試合後、劇的な試合展開を踏まえて日本語で「シンジラレナイ!」と話したルカ・パヴィチェヴィッチ ヘッドコーチにとっても、印象深い一夜になったようです。平日の夜にもかかわらず、1万人近いファンで埋め尽くされたアリーナへの思いを明かしました。

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ルカ ヘッドコーチ
有明コロシアムは素晴らしいアリーナだということは間違いないですが、私たちのメインアリーナは青山学院記念館です。その中で、これだけのファンが集まって“ここは我々のホームだ”という雰囲気を作り上げてくれました。サンロッカーズのファンだけではなく、川崎のファンの皆さまも含め、2チームのファンが素晴らしい雰囲気を作ってくれました。また、水曜日という平日の中でも、これだけの方に来ていただけました。試合を見て本当に興奮してもらえたと思いますし、チームプレーの美しさ、楽しさを改めて感じてくれたでしょう。これからも試合をどんどん見ていただきたいと思いました。
熱狂はまだまだ続く、次の有明開催は3月に
この日の勝利によってサンロッカーズ渋谷は、チーム歴代最多となるホームゲーム10連勝を飾り、チームのB1リーグ通算入場者数も50万人に到達。新たな歴史を刻みました。多くの新戦力を迎えて臨んだ今シーズンは序盤こそ黒星が先行したものの、試合当日の1月17日時点で16勝13敗と貯金を3にまで増やしました。これも、昨年11月のバイウィークと呼ばれるリーグ戦の中断期間でコンディションを整え、チーム練習を重ねたことで選手たちがお互いを知り、連携を深めたからこそ。苦しい時期があった分、接戦を勝ち切るチームの姿は、見る者の“感動体験”をより大きなものにしてくれました。
ただ、目指すゴールはまだ先にあります。B1の上位8チームだけが挑める「B.LEAGUEチャンピオンシップ」への進出、そして初のB.LEAGUE制覇。有明コロシアムでの試合も、3月20日(水・祝) のファイティングイーグルス名古屋戦(15:05試合開始)と、3月27日(水)に控えるホーキンソン選手の古巣・信州ブレイブウォリアーズ戦(19:05試合開始)と2試合残っています。まだまだ熱狂が続くことは間違いなし!次もサンロッカーズ渋谷の“心揺さぶるバスケットボール”に、ご期待ください!
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