感動体験レポートアーカイブ
2020.12.01 感動体験・舞台裏 ペルソナ5


感動体験・舞台裏
ペルソナ5
「ペルソナ」シリーズは、現代⽇本の街や⾼校を舞台に「ペルソナ能⼒」を持つ若者たちが出会い、事件やトラブルを解決し、成⻑していくジュブナイルRPGです。今回は、世界中で大ヒットした「ペルソナ5」の制作に携わったお二人にお聞きしました。

ルーズなアシッドジャズを中核にした楽曲
私たちサウンドチームは、全ての作品でプレイヤーの期待を上回る驚きを感じていただきたいと考えて楽曲制作をしています。そのため、「ペルソナ5」でも、コンセプトづくりに特に力を入れて制作を進めました。今回のゲーム内容は、高校生の怪盗が主人公となるため、あえて怪盗からすぐに連想できるようなジャンルを回避しつつ、キャラクターの若さや青臭さを表現したく、ルーズなアシッドジャズを中核にした音楽で若い怪盗団の雰囲気を表現する楽曲を作り上げました。 本作は海外でも大きなヒットとなり、サウンドを制作した私たちも大変嬉しい気持ちです。海外のプレイヤーには、ゲーム全般の音楽を通して、日本の文化や価値観を感じていただけたことが評価のポイントだったと感じています。この成功に甘んじることなく、今後も、世界中のプレイヤーを虜にするような音楽を生み出し、さらに魅力的なゲームを提供していきたいと思っています。

プレイヤーが共感できるデザイン
「ペルソナ」シリーズのデザイン全般において、最も重視しているコンセプトは、その時々の世相を反映した情緒ある世界観を創り出し、プレイヤーから共感を得ることです。今回の「ペルソナ5」は、大人たちの敷いたルールのもと、社会に同列化することを強いられる若者たちによる反抗の物語です。そのため、登場する群像のクセの強い「個性」に光を当て、プレイヤーがそれに共感し、親しみを持てるよう、キャラクターデザインを作り込みました。
また、本作は海外でも評価されていますが、実は特別海外を意識してデザインはしていません。それは、今のグローバルな世の中では国内海外問わず、同じ価値観を共有できていると考えているからです。日本独自の表現や文化を個性として発信し、幅広く受け入れてもらう事は作り手としてもやり甲斐に感じています。これからも、ゲームという枠にとらわれず、他ジャンルの優秀なデザインと並べても遜色のないスタイルを構築し、作品に価値をプラスしていきたいと考えています。