SS通信アーカイブ
SS通信アーカイブ(2023年3月期夏号)

2023年3月期 夏号
(2022年10月1日~2023年3月31日 / 発行日: 2023年6月30日)
「SS通信(セガサミー通信)」について:
株主・個人投資家を含むすべての皆様にセガサミーの情報をわかりやすくお届けするため、これまで株主通信としてお届けしていたコンテンツを本ページに移動して、情報を集約しました。これに伴い名称を「SS通信(セガサミー通信)」と改め、さらに内容を充実させていきます。特集記事は、本サイト内「感動体験レポート」ページにて、引き続きお届けします。
CEO業績報告

2023年3月期の当グループの業績は、エンタテインメントコンテンツ事業及び遊技機事業において増収増益、リゾート事業についても損失幅が縮⼩したことから、⼤幅な増収増益を達成し、売上高は3,896億円(前年同期3,209億円)、経常利益は494億円(前年同期333億円)、親会社株主に帰属する当期純利益は459億円(前年同期370億円)となり、2022年3期よりスタートした中期計画において最終年度に計画していた450億円という経常利益⽬標を前倒しで上回ることができました。
エンタテインメントコンテンツ事業では、コンシューマ分野で『ソニックフロンティア』や『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』等⼀部の新作やF2Pが好調に推移した他、アミューズメント機器分野でプライズカテゴリーが好調に推移しました。遊技機事業では、特に『パチスロ甲鉄城のカバネリ』を中心にパチスロ機(6.5号機)が好調に推移したことに加えて、『スマスロ北⽃の拳』を含む2024/3期タイトルの⼀部先⾏納品分を計上した結果、パチスロで94,966台、パチンコで103,556台の販売となりました。リゾート事業も個⼈客中⼼に好調に推移したことから業績回復が進み、フェニックスリゾートでは初の黒字化を達成するなどにより前年同期比で大幅な増収となり、損失幅が縮小しました。
2024年3月期は、エンタテインメントコンテンツ事業において、主要IPのさらなる拡大、既存主力タイトルによる安定収益の確保、新規IPの創出の3つの点に注力していきます。新作については、「ソニック」、「龍が如く」といった主要IPの新作などを予定しており、中期戦略に基づき、グローバル同時発売、およびマルチプラットフォーム展開を推進するとともに、リピート販売を強化していきます。既存タイトルについては、『プロジェクトセカイ カラフルステージ︕ feat. 初⾳ミク』等の好調な推移による安定的な収益貢献を計画しています。また、新規IPへの挑戦として、今期は『HYENAS』のローンチ等を予定しています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による世界規模での消費行動変化の反動から、市場動向には落ち着きが見られたものの、依然としてグローバルでのゲーム市場の活性化や成長に対する期待が持続しています。引き続きソニック等を中心にした既存IPのグローバルブランド化を加速し、エンタテインメントコンテンツ事業の収益機会の拡大に取り組みます。
遊技機事業では、稼働好調な6.5号機に加え、『スマスロ北⽃の拳』を皮切りに、『スマスロ バイオハザード:ヴェンデッタ』など、スマートパチスロにつきましても積極的に投⼊をしていきます。なお、『スマスロ北⽃の拳』をはじめ、強い需要をいただいておりますが、部材調達⾯では引き続き注視が必要であり、⽣産キャパシティを⾒極めながら、適宜対応を進めてまいります。この1年間で『パチスロ甲鉄城のカバネリ』等の貢献も⼤きく、パチスロの稼働は⼤幅に上昇しました。この上昇傾向は続いており、2024年3月期の遊技機市場全体における販売台数⾒通しは、減少トレンドから増加に転ずることを⾒込んでいます。また、『スマスロ北⽃の拳』の導入に伴い当社のパチスロ・パチンコ合算稼働シェアは2位となりました。このような市場状況やパチスロの強い需要などを背景に、中期計画に掲げている合算稼働シェア1位を上期中に達成する可能性もございます。1位を獲得するだけではなく、その1位をより⻑く維持できるような1年にしていきたいと考えています。
成長投資につきましては、コンシューマ分野において、Angry Birdsの開発会社でありグローバルモバイルF2Pゲームの高い開発・運営力を持つRovio社のTOB実施を公表いたしました。また、「Renta!」を提供する㈱パピレスと合弁会社を設⽴し、共同で新たな縦スクロールコミックレーベル「ZEToon」(ゼットゥーン)を⽴ち上げるなど、新規事業創出への挑戦も進めており、順調に進捗しています。
2022年3月期に計画した中期計画もいよいよ最終年度となります。最終年度の全社目標を達成した今、2024年3月期は社員一丸となってさらなる成長を目指してまいります。今後も感動体験を創造し続け、持続的な企業価値向上に取り組んでまいりますので、ステークホルダーの皆様におかれましては、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。
業績ハイライト
連結業績
(単位:億円) | 2023/3(通期) | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | 3,896 | +21.4% |
営業利益 | 467 | +45.9% |
経常利益 | 494 | +48.4% |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
459 | +24.1% |
セグメント別の業績
(単位:億円) | 2023/3(通期) | 前年同期比 | |
---|---|---|---|
売上高 | エンタメ | 2,828 | +19.9% |
遊技機 | 942 | +24.3% | |
リゾート | 115 | +33.7% | |
経常利益 | エンタメ | 411 | +11.7% |
遊技機 | 207 | +102.9% | |
リゾート | -32 | - |
- エンタメ
-
コンシューマ分野でフルゲームの一部新作、F2Pが好調に推移した他、
AM機器分野でプライズカテゴリーが好調に推移し、前期比で増収増益
- 遊技機
-
特にパチスロ機(6.5号機)の販売が好調に推移し、前期比で大幅増収増益を達成
- リゾート
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個人客中心に好調に推移し、業績回復が進む
もっと詳しく知りたい方へ
最新トピックス
最新トピックス(2023年6月30日更新)
ゲーム・メディアミックスの強化でさらに進めるソニックIPのグローバルブランド化(2023年6月30日更新)

中期計画目標として「既存IPのグローバルブランド化による収益基盤の増強」を掲げているコンシューマ分野では、引き続きセガを代表する主力IPであるソニックシリーズのグローバルブランド化を推進していきます。
2022年11月に「ソニック」ゲーム約5年ぶりの完全新作としてマルチプラットフォームで全世界に同時発売された「ソニックフロンティア」は、広大なオープンゾーンを超音速アクションで縦横無尽に駆け巡る爽快感が好評を博し、2023年3月末時点で全世界販売本数は320万本を突破しました。今後、新エピソード、プレイアブルキャラクターの追加などを含む無料大型アップデートを予定しており、ユーザーに末永く愛されるよう継続的にコンテンツを提供していくとともに、さらなる販売本数の拡大を目指します。

また、ソニックシリーズの “原点”となった初期4タイトルをデジタルリマスターした2Dハイスピードアクション「ソニックオリジンズ」(2022年6月発売)にプレイアブルキャラクターやゲームギア版の12タイトルなどの新要素を追加した「ソニックオリジンズ・プラス」を2023年6月にリリースしました。
懐かしいドット表現はそのままに、大画面でのプレイにも対応した本作では、ソニックならではのスピード感に満ちた迫力ある体験が楽しめます。

さらに、2023年秋にはクラシックソニックシリーズの完全新作として、マルチプラットフォームに対応した「ソニックスーパースターズ」を発売します。
本作は、2D横スクロールアクションの爽快なプレイ感はそのままに、3Dグラフィックに進化した新しいハイスピードアクションゲームです。美麗なグラフィックで表現された個性豊かな数々のステージで、ソニックやテイルス、エミー、ナックルズなどのキャラクターたちとの新たな冒険が楽しめるほか、シリーズ初のオフラインでの4人協力マルチプレイが可能です。これまでのシリーズファンはもちろんのこと、メディアミックス等で拡大した新たなファンの皆様にも楽しんでいただける作品となっています。
メディアミックス展開では、これまでも映画「ソニック・ザ・ムービー」(2020年公開)や「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ」(2022年公開)、Netflixで配信中のCGアニメーションシリーズ「ソニックプライム」(2022年~)など、数々の映像作品を生み出してきましたが、現在は、パラマウント・ピクチャーズと映画「ソニック・ザ・ムービー」シリーズ第3弾の製作を進めるとともに、同社の定額制ストリーミングサービス「Paramount+」より配信されるオリジナルTVシリーズの開発が進んでいます。
引き続き、映画やTVシリーズといったさまざまなメディアミックス展開を行うことで、新たなファン層の獲得と、ブランドのさらなる認知拡大を目指し、全世界で幅広い世代に愛されているソニックIPのグローバルブランド化を推進していきます。
好調が継続するサミーのパチスロタイトル(2023年6月30日更新)
「ヒットの創出」による稼働シェア拡大と「事業効率の向上」による安定収益維持を引き続き中期計画目標として掲げている遊技機事業では、規制見直しに対応したパチスロ6.5号機およびスマートパチスロの販売好調が続いています。
2022年7月より導入が開始されたサミー初の6.5号機である「パチスロ甲鉄城のカバネリ」は、2023年1月に第2弾として「美馬パネル」を導入する等により、当初の想定を大幅に超える累計約35,000台の販売を達成しました。2023年6月より、第3弾となる「無名パネル」の導入を開始しています。
また、2023年4月より導入が開始されたサミー初のスマートパチスロである「スマスロ北斗の拳」も、導入台数は2023年4月28日時点で早くも約40,000台となり、歴代「北斗」シリーズで最高の初動を見せています。2023年8月より第2弾として「拳王パネル」も順次導入開始予定です。さらに、2023年7月以降にはサミーのスマートパチスロ2機種目となる「スマスロ バイオハザード:ヴェンデッタ」の発売も控えています。

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「スマスロ北斗の拳」は、初代北斗復活をテーマに、4号機時代に登場した初代「パチスロ北斗の拳」の演出やゲーム性を最新のスペックで再現しています。
本機は、初代でも好評を博したバトルボーナスのシステムを継承しており、さらに「レイ共闘&トキ共闘抽選」や「無想転生チャンス」といった新たな要素をバトルボーナスに追加することで、ユーザーにさらなる高揚感をもたらします。初代では最大88%であったバトルボーナスの継続率についても、本機最強のバトルボーナスである「無想転生バトル」においては94%まで進化しています。
また、演出面においては、「ラオウ昇天」といった懐かしい演出を初代から継承しているほか、サブ液晶をタッチするだけで初代の演出頻度で遊技することも可能な「初代カスタム」も搭載しています。
既存ユーザーだけではなく新規ユーザーの獲得、そして初代「パチスロ北斗の拳」を当時遊んでいただいていた休眠ユーザーの回帰に向けて、TVCMをはじめとするプロモーションを積極的に実施しています。

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「スマスロ バイオハザード:ヴェンデッタ」では通常時、レア役やゲーム数でAT*を目指すという王道のゲーム性を採用しており、AT中は、上乗せ×ボーナス×ループの出玉性能により新感覚の爽快感をもたらします。「プレミアムヴェンデッタモード」に突入すると期待獲得枚数は約3,600枚まで上がり、さらにエンディングを迎えると50%以上の確率で同モードへの再突入が期待できます。
今後も引き続き好調な6.5号機に加え、スマートパチスロについても積極的に投入することで稼働シェアのさらなる拡大を目指していきます。
*アシストタイムの略。小役を獲得するためのボタンの押し順について、液晶の表示や音声などでナビゲーションが発生するメダルが獲得しやすい状況のこと。