コラム
~「ぷよぷよ」で繋がる家族の「絆」~全国都道府県対抗eスポーツ選手権2023 KAGOSHIMAレポート
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2023年12月20日
11月25日・26日に鹿児島県・鹿児島市で行われた「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2023 KAGOSHIMA」。
「燃ゆる感動かごしま国体・かごしま大会」の文化プログラム*として開催され、日本各地の予選を勝ち抜いた都道府県代表選手がeスポーツを通じて熱いバトルを繰り広げました。この大会では対戦タイトルにセガの「ぷよぷよ」も登場!
「ぷよぷよ」をきっかけとした親子・兄弟の心温まるエピソードとともに、大会の模様をレポートします!
「ぷよぷよ」とは
1991年の初代「ぷよぷよ」発売から30年以上愛される国民的「落ち物アクションパズルゲーム」。
年代を問わず幅広い層に親しまれ、2018年にはJeSU(日本eスポーツ連合)公認タイトルとなりプロ選手も誕生。現在、多数の競技大会を実施中。
大会1日目
11月25日、「全国都道府県対抗eスポーツ選手権2023 KAGOSHIMA ぷよぷよ部門」本大会が開かれた鹿児島市の「ライカ南国ホール」には、選手を応援する家族や友人、ファンの皆さんなどおよそ500人が駆け付け、配信でも全国のファンが多数観戦。「小学生の部」「一般の部」それぞれ16名の代表選手によって行われたバトルを見守りました。
本選手権としては初めて、スクールキャスト(学生ボランティア)によるサポートが実現!これまでのeスポーツ展開で培った地方自治体や各校とのつながりを通じて、「ぷよぷよ」部門独自の取り組みとして実施しました。鹿児島の小学生と高校生・総勢約100名が、選手入場時の吹奏楽部による生演奏、チアリーディング部による選手応援などで会場を盛り上げました。
「小学生の部」からスタートした決勝大会は、早速熱いバトルが展開されます!
小学2年生から6年生までの子どもたちが、大人顔負けのぷよの連鎖を繋げていく様はまさに圧巻!会場のボルテージも上がっていきます。
会場では、ご兄弟や保護者の皆さんがオリジナル応援グッズを携え選手を鼓舞!
コロナ禍も落ちつき、4年ぶりに声出し応援が解禁された大会では、客席から大きな声援が飛んでいました。
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保護者:
僕が元々「ぷよぷよ」を少しやっていたので、小学生の息子もやりはじめたのが大会にエントリーしたきっかけです。息子の全国大会は2回目なのですが、試合を見ていると手に汗握って、本当にドキドキします。これはまさに「競技」ですね。こうした遠征をきっかけに、家族が遠出できて絆を深める機会にもなっています。『連れてきてくれてありがとう』の気持ちで応援しています。
「小学生の部」で北信越ブロック代表決定戦を勝ち抜き、初めて本大会進出を決めたのが、新潟県代表の小学5年生、プレイヤーネーム「でかでかでかぁ」選手。
その強さの秘密は、「お兄さん」の存在だといいます。
なんと、でかでかでかぁ選手のお兄さん(高校1年生)は、プレイヤーネーム「ひからいと」として、「一般の部」の本大会に出場していたのです!
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でかでかでかぁ選手:
お兄ちゃんに時々「ぷよぷよ」のコーチをしてもらう時があります。優しくしっかり教えてくれます。ひからいと選手:
「ぷよぷよ」をきっかけに兄弟で話す時間がさらに増えましたね。二人でさらに高いレベルを目指していけたらと思っています。目標は、二人でともに全国1位になることですね。保護者:
弟もお兄ちゃんのことをとても信頼していて、いつも教えてもらっているんですよ。私たち親から見ても、「ぷよぷよ」で兄弟の仲はさらに良くなっていると思います。
「ぷよぷよ」が家族や兄弟の絆を深めるきっかけにもなっているというエピソードに、eスポーツの可能性を感じます。
でかでかでかぁ選手は、本大会に複数回出場経験のある選手たち相手に果敢に挑みましたが、惜しくも予選リーグにて敗退。しかし、初めての本大会でしっかり勇姿を見せてくれました。
弟の悔しさも背負い、午後の「一般の部」に臨んだ兄、ひからいと選手。巧みにぷよを繋げ14連鎖を叩き出すなど、怒涛の快進撃で予選リーグを全勝突破!翌日の決勝に駒を進めることとなりました。
大会2日目
翌日・11月26日の決勝は、会場を「センテラス天文館(てんもんかん)」に移し、屋外にて開催。
「一般の部」決勝に臨む兄・ひからいと選手に、でかでかでかぁ選手とお母さんが声援を送ります。
ひからいと選手はプロ選手に挑み、敗れはしたものの堂々の準優勝を果たしました。
なお、「小学生の部」では部門最年少、小学2年生のゆうき選手(東京都代表)が初の本大会進出でいきなり初優勝の快挙を成し遂げました。
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ゆうき選手:
優勝できて嬉しいです!「ぷよぷよ」は、連鎖が繋がる時がとても気持ちよくて好きです。優勝して、もっと好きになりました!保護者:
子どもは幅広い年代の人と「ぷよぷよ」を通じて普段から話をしているので、人とのコミュニケーションが上手にできるようになりました。あとは、落ちてくるぷよの数を計算しているうちに、算数も好きになったようです。体格差関係なく戦えることが、「ぷよぷよ」やeスポーツの良さだと思っています。私も子どもに影響されて、「ぷよぷよ」が大好きになりました。
「ぷよぷよ」シリーズ 総合プロデューサー
細山田 水紀さん
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「一般の部」の選手に憧れた「小学生の部」の選手が成長し、またそこに憧れた若手選手が出てくる今の環境は、とてもいい循環だと思います。年齢の違いやレベル差はあっても選手同士でお互いにリスペクトもあり、オンラインやオフラインでの練習では、互いに戦術を教え合うことでレベルアップしていくということも自然的に発生しているので、客観的に見てもすごく良いコミュニティに成長し続けていると思っています。
ゲームはポジティブな側面もたくさんあって、スポーツと同じく競技性もあり盛り上がれますし、人間的に成長するためのステップアップになります。国際大会だと英語力も身につきますしね。今後も「ぷよぷよ」の発展を応援してもらえたら嬉しいです。
セガ eスポーツ推進室室長
五十嵐 勝さん
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普段はセガのeスポーツコンテンツを普及させ、マーケットを大きくする取り組みをしています。
今では「ゲームはスポーツじゃない」という人も、だいぶ減ってきた印象があります。「ぷよぷよ」は年齢関係なくプレイできるコンテンツだと感じていて、一般、小学生に加えてシニア部門も作るのもありだと思っていますし、多様性を受け入れることができます。今後、セガサミーグループから生み出される次のeスポーツコンテンツも含めて、皆さんに楽しんでほしいと思います。
ゲームには、人を成長させてくれる力がある。参加者の皆さんからのインタビューを通じ、ゲームのさらなる可能性を感じさせてくれた大会となりました。
セガサミーグループが手掛けるeスポーツ、そしてeスポーツ業界の発展に、これからも目が離せません。