コラム
SEGA SAMMY LUX初のワンマンライブ『FOCUS』を振り返る
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2024年9月20日
さかのぼること4年前の夏――
セガサミーグループが運営するプロダンスチームSEGA SAMMY LUX(セガサミールクス)が誕生、始動しました。
以来、オリジナルメンバー8人は誰一人欠けることなく歩み続け、さらに昨年には新メンバー4人を迎えスケールアップ。
そして2024年8月22日、遂にチーム初のワンマンライブ『FOCUS』開催を迎えました。前日までにチケットは完売。
会場となった渋谷のSpotify O-EASTには、LUMEN(ルーメン/SEGA SAMMY LUXのファンネーム)の皆さんが胸高鳴る様子で駆けつけ、大きな声援を送ってくれました。
そんな、忘れられない一夜を振り返ります。
開演の朝…「とうとう来たか」(TAKI)
8月22日の朝、SEGA SAMMY LUXのリーダーTAKIはSpotify O-EASTに向かう心境を「朝から緊張していました。とうとう来たかと思って」と明かします。
夢舞台が決まったのは、1年前。D.LEAGUE 23-24シーズンを戦い抜いたのち、約3ヶ月に渡ってこの日のために準備してきました。「4年間の『集大成』を見せたい」と、シーズン終了後の各イベントでも『FOCUS』への想いを語ってきたTAKI。『集大成』へ、本気で準備し向き合ってきたからこそ、場数を踏んできているリーダーの緊張も無理はないのかもしれません。
待ちに待ったのは、LUMENの皆さんも同じです。VVIP/VIPチケットは3月にチケットが発売されるとほどなく完売。そのチケットを購入された皆さんは開場時間の17時30分よりひと足早く入場し、公開リハーサルを見学する特典を味わいました。
来場した二人組の女性ファンは、「昨年、D.LEAGUEの会場に別チームの観戦にいったのですが、SEGA SAMMY LUXの楽しくエネルギッシュな踊りから元気をもらえて、ファンになりました。」「TAKIくん、CanDooさんは特に“顔でも踊っている”くらい表情が豊かで、初のワンマンライブでのパフォーマンスも楽しみにしています!」と、手作りの応援グッズ片手に準備万端!
さらに、この日のために山形県からやって来た親子も早くも興奮を隠し切れません。もともとTAKIのファンだというお母さまが「SEGA SAMMY LUXの皆さんと一緒に、初めてのワンマン開催という夢が叶う瞬間を見られると思うと、ドキドキします・・・!夢みたいです!」と話すと、小学生のお子さんも「足が震えています!泣きそうになります・・・」と言葉を弾ませました。SEGA SAMMY LUXの夢は、LUMENの夢でもあるのです。
開演直前にメンバー全員で組まれた、円陣。リーダーTAKIは「みんな一旦目を閉じろ」と切り出し「・・・今日ライブができるのは、LUMENの皆さんの支えがあり、何よりメンバーが頑張ってきたからこそ、今ここに立てている。自信を持っていこう。メンバーを愛してる。4年間の感謝の気持ちを込めて、全てを届けよう」と語りかけました。
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TAKI
4年間を振り返って、しんどかったことも、楽しかったことも、いっぱいありました。オリジナルメンバー8人が誰も欠けることなくここまで来られたことが奇跡だし、みんなの努力の賜物でもあると思います。新メンバーが加わって12人でワンマンライブができることに感謝して、全力でLUMENの皆さんを楽しませたいと思って、直前に円陣を組みました。
プロデューサーに“立候補”したKURASHOUが明かすこだわり
18時30分。いよいよ『FOCUS』が幕を開けました。オープニング映像が流れると、会場のボルテージが瞬く間に上がります。
その熱量はメンバーにももちろん伝わり、TAKIは「最初からとても大きな声援をいただき、気合が入りました」と話します。今回、自ら手を上げて舞台プロデュースを手掛けたKURASHOUによると、オープニングが最もこだわった演出だったそうです。
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KURASHOU
時計台の映像から始まって、過去僕たちが使っていた楽曲をバックに、12人を12色の照明で表現しながら、時計の音とともにカウントダウンしました。最後に12色が一つになると、舞台上に全員がスタンバイして、一気にパフォーマンスがはじまる構成をみんなと考えたんです。ライブのオープニングでLUMENの皆さんへ衝撃を与えるのがとても大事だと考えて、めちゃくちゃ意識しました。
そのオープニングではKøødyが先陣を切って全12人のメンバーが登場。今秋からはじまるD.LEAGUE 24-25シーズンのテーマ曲となる『SQUAD』も披露され、コール&レスポンスで会場に早くも一体感が生まれました。
SEGA SAMMY LUXの初ワンマンライブにさらに花を添えるべく、この夜は多くのゲストが力を貸してくれたことも忘れてはなりません。SEGA SAMMY LUX発足初年度からアクロバット講師を務めるwakkyさんは『キョンシー』(D.LEAGUE 23-24 ROUND.6)、『カンフー』(D.LEAGUE 21-22 ROUND.9)をRemixした、ワンマンライブならではの演目にてキレキレのパフォーマンスを披露し、メンバーと共演。さらに、続く『EXVISION BATTLE』にはD.LEAGUEでともに戦う2チームが駆けつけました。1チーム目はValuence INFINITIESより、NICOLASさん、MASSAさん、TOMOYAさんが参戦し会場の熱量をさらに上げていきます。
2チーム目は、昨シーズンのCHAMPIONSHIPファイナリストチームであるCyberAgent Legitより、TAKUMIさんと、地獄さんが登場。“顔で踊る”と言われる我らがCanDooに対し、地獄さんが表情でも仕掛けた瞬間には、客席から大きな歓声が上がりました。
次世代のダンサーたちもステージへ…「期待しています」(KANAU)
一方で、次世代を担うダンサーもワンマンライブを大いに盛り上げてくれました。EXPG高等学院、関西EXPG、関東EXPGのスクール生もステージに立ち、躍動感たっぷりの振り付けで魅せてくれました。
若きダンサーの活躍について、自身もEXPG STUDIO FUKUOKAの卒業生であるKANAUは期待を寄せます。
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KANAU
今後、SEGA SAMMY LUXとしてクルー(共に歩む仲間を「乗組員」にたとえた用語)をもっと作り上げていきたいと思います。自分たちのことを「すごく良い」、「SEGA SAMMY LUXみたいになりたい」と思ってくれる若い子たちが増えれば、自分たちもチームとしてさらなる高みに到達できると思います。これは僕の思いですが、将来SEGA SAMMY LUXのスタジオができて、そこに子どもたちや中学生、高校生が足を運ぶようになったら強くなると思うし、そこからDリーガーが生まれたらとても嬉しいです。次世代に期待しています。
そして、ゲストのトリを飾ったのは昨シーズンからSEGA SAMMY LUXの強化コーチを務めているWAPPERさんでした。CanDooとの共演ではステージで圧倒的な雰囲気を作りだし、LUMENの皆さんを魅了。MCを務めたU-SKさんによると、2人は日本最大のダンスバトル『DANCE@LIVE FINAL』でそれぞれ優勝し、その回数は合わせて6度になるとのこと。まさに“最強”の2人による、スペシャルパフォーマンスだったのです。
今回、ワンマンライブを通して印象的だったことの1つが“演目の繋ぎ”です。例えば、WAPPERさんとCanDooのシックな雰囲気が漂う演目から、空気感を維持しつつもクラシックとHIP HOPを融合させた『MOONLIGHT SONATA』(D.LEAGUE 23-24 ROUND.4)への移行。さらにライブ後半で行われた来場者へのプレゼントコーナーではスニーカーをプレゼントし、直後のパフォーマンスで“スニーカー”が演目のキーアイテムとなる『My Kicks』(D.LEAGUE 23-24 ROUND.9)を披露するなど、切れ目なくセットリストが作られていました。
KURASHOUはそのこだわりについて「どうやったらLUMENの皆さんが喜んでくれるのか。お客さん目線に立って考えた結果、細かい部分までしっかり作り込めたと思います」とコメント。TAKIも「曲と曲を繋げたかったんです。それぞれの作品に込めた思いがあって、どう繋げたらLUMENの皆さんが沸くのか。すごく考えながら、みんなでミーティングしてアイディアが止まらなくて、どんどん出てきました」と、その舞台裏を明かしました。
この日、SEGA SAMMY LUXが披露した曲はアンコールを含め全20曲。アンコールではD.LEAGUE 23-24 にて2ROUND連続でのSWEEP※勝利を成し遂げたナンバー『5th Elements』(ROUND10)、23-24 ROUND.1で披露した『THE NEW L.U.X』と続き、SEGA SAMMY LUXのアイデンティティであるHIPHOPの世界観を改めてLUMENに伝えます。そして、ラストは昨シーズン新メンバー4人を迎え入れ、新生SEGA SAMMY LUXとして「今後も輝き続けるチームで居続けられるように」との願いを込めて23-24シーズン前に撮影したミュージックビデオ『STAY GOLD』でクロージング。大トリに“新生SEGA SAMMY LUX”を印象づけた楽曲を持ってくる演出に、LUMENの皆さんもぐっと来たのではないでしょうか。
※D.LEAGUEにおいてJUDGE5名+AUDIENCE JUDGEの全票獲得のパーフェクトで勝利すること
ひと夏で絆と自信を深めた12人…次なる舞台へ
初のワンマンライブ『FOCUS』は会場にいる全員が一つとなり、無事に閉演を迎えました。『STAY GOLD』が始まる前、12人がこれまでの思いをスピーチしたシーンで、KANAUが「終わりたくない!」と叫んでいましたが、LUMENの皆さんも同じ気持ちだったはずです。それほどに素敵な空間でした。
全公演の終了後、TAKIは「たくさんの方に来ていただいて、こんな大きな会場で踊れるのは本当に幸せですね」とコメント。12名がそれぞれ役割を果たした中、KURASHOUへ大きな賛辞を送りました。
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TAKI
やっぱりSHOU(KURASHOU)くんは、メンバーが「KURASHOU-P!(=プロデューサー)」って呼んでしまうくらい、ライブを作り上げてくれました。たくさんの意見を吸い上げて、まとめてくれました。
そのKURASHOUは初のプロデュースについて苦労を明かしつつも、感謝を述べました。
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KURASHOU
ワンマンライブが決定したときに、プロデューサーに立候補しました。僕はライブを作った経験がありませんでしたが、演出に興味があったので 「僕にやらせて下さい」と声をあげたんです。はじめは右も左も分かりませんでしたけど、演出や照明など周りにいる皆さんの力を借りて最後まで作り上げることができました。
まさに最高の一夜を作ってくれたSEGA SAMMY LUX。10月からD.LEAGUEの新シーズンが始まります。昨シーズンはチャンピオンシップへ進出できない悔しさを初めて味わいましたが、ワンマンライブを成功させた経験はチームの絆を深めるとともに、大きな自信となったことは間違いありません。
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TAKI
このワンマンライブの盛り上がりは絶対にSEGA SAMMY LUXにしかできないと思います。ここから止まることなく、D.LEAGUEの開幕戦へ突き進んでいきます!リーグNo.1の盛り上げ役になれるよう頑張りたいです。
KANAU
3ヶ月でチーム力が上がったし、1人1人がやれることも増えて、コミュニケーションも密に取れました。今日見てもらった方に“SEGA SAMMY LUXは強い”とお伝えできたと思います。この熱量のまま行きたいです。
24-25シーズンの開幕戦は、10月13日(日)。ワンマンライブ『FOCUS』で夢を一つ叶えたSEGA SAMMY LUX。“シーズン王者”という次の夢へと、進み続けます。
12人の声
ライブ終盤に全員がこれまでの思いをスピーチしました。その中には涙したメンバーも・・・会場へお越しになれなかったLUMENの皆さまへ、その一端をご紹介します。(以下スピーチの要旨。順番は当日のままとなっています)
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CanDoo
ありがとうございました!18時半から夢の空間でした。この歳で青春の思い出を作れて、メンバーには本当に感謝しかないです。関係者、スタッフの皆さん、そしてLUMENの皆さんのおかげです。ワンマンライブ『FOCUS』。心の底から!心の底から!ありがとうございました!
TAS
今年全人類の中で一番熱くて青春な時間を過ごせたと思います。そしてLUMENの皆さんとこの素晴らしい空間を作り上げられたことが、とても嬉しいです。ありがとうございました!
RIMOWA
D.LEAGUEのオフシーズンに、こうやって貴重な経験をさせていただけたことが本当に嬉しいです。次のシーズンに向けてすごく自信につながりました。本当にLUMENの皆さん、ここへお集まりいただき、ありがとうございました!
KURASHOU
僕のダンスの原点は、とあるアーティストのライブです。それを観て、自分はかっこいいダンサーになりたいと思って、ダンスをはじめました。10年越しに、ここにいるメンバーとLUMENの皆さんと夢を叶えることができました。個人的にはプロデュースをやらせていただいて、毎日悩むこともありましたが、マジでこんな最高なことは無いなって思います。これからも応援よろしくお願いします!
KANAU
いやーもう終わりたくないよー!俺はシンプルに12人がマジで大好きです……(涙)。特にオリジナルメンバー8人とはずっと一緒にやってきて、1人も欠かすことなくやれて、ふと思うんですよ。このメンバーは絶対に出会うべくして出会ったし、奇跡だなって。正直ライブをやり切るのがすごくきつかったけど、みんなの声援のおかげで乗り切れました。今日見に来てくれたお母さん、友だち、全員に感謝です!
HINATA
4年前は本当にゼロからのスタートだったけど、たくさんの方々に応援されてこの日を迎えることができて、最高の景色が見られました。本当にやってきて良かったです。みんな立ちっぱなしで結構疲れていると思うんですけど、来て良かったですか!?(良かったー!!と歓声)僕はそれを聞けただけで嬉しいです。次のシーズンもSEGA SAMMY LUX全員で戦っていきます。
MAAAO
ライブはアーティストがやるものだと思っていましたが、ダンサーという立場でライブができたことがとにかく嬉しいです!今までグループ活動もしてこなくて、メンバーと仲良くなれるのか最初は不安もあったけど、まだSEGA SAMMY LUXに入って1年も経ってないけど、いまではマジでみんなが大好きです。そしてLUMENの皆さんも大好きです。もっともっと頑張っていくので応援よろしくお願いします。
NOSUKE
ずっと心の中でD.LEAGUEを3年続けたら辞めると思っていました。でも、3年経ったら大好きなファミリーになったんですよ。改めて僕がした(辞めないという)決断は間違ってなかったと思いますし、この景色を見て本当に最高だと思いました。本当ライブはみんなの力で作られたものです。今一度、スタッフさん、メンバー、ここにいるみんな自分に対して拍手を送ってください。
Køødy
俺はしんみりした中で喋ったことがあまりないんですけど、すごく感慨深い日になりました。だって自分が主役になれることは、人生で一度あるか無いかぐらいだし、それを皆さんが見に来てくださり、メンバーのみんなとステージに立てて、ダンスをぶちかませて、もう幸せでしかないです。そしてあと一言、お母さんありがとうございまーす!
JO
3年前、僕はSEGA SAMMY LUXになると決めて宮崎から上京しました……(涙)。つらいこともあったけど、今日を迎えて思い返すと幸せなことも多かったです。ここに来ている方の中には悩んだりしている方もいると思うんですけど、僕らが心のよりどころになれるように頑張っていきます。そして3年前、宮崎から送り出してくれたお母さん、お父さん、家族!出会えたLUMENのみんな、ありがとうございます。
KENTARO
大学生のとき学校の先生になろうとしたけど、途中からEXILEになりたいと言い出したんです。親にはウソついてダンスの練習をしましたけど、ちゃんと言ったら背中を押してくれました。先輩たちも「ダンスやれよ」と言ってくれて、周りに恵まれています。SEGA SAMMY LUXのみんなもぶつかってきてくれて、嬉しかった。今日SEGA SAMMY LUXという最高のグループとして、ライブをやる一つの夢が叶いました。
TAKI
18歳でSEGA SAMMY LUXのリーダーを任せてもらったけど、プレッシャーが大きすぎて、逃げ出したくなることもありました。メンバーにも言ってないけど、「辞めたい」とスタッフさんと話をしたこともありました。でも、SEGA SAMMY LUXが大好きで辞められないんです。メンバー1人1人が最高な仲間で、LUMENの皆さんは僕たちの誇りです。家族も今日来てくれて、この姿を見せられて少しは親孝行できたと思います。もっといっぱい喋りたいこともあるんですけれども7時間ぐらいかかるので、このあとの打ち上げで覚悟しておいてね(笑)
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