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2023.3.31 感動体験・舞台裏『ユーザー数1,000万人を突破した「プロセカ」ヒットの裏側に迫る』
セガサミーグループが時代を超えて追及しているお客様のご期待を超える価値「感動体験」。開発者などのインタビューや特集記事など、ここでしかご覧いただけない様々なレポートをお届けします。
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2023.3.31
ユーザー数1,000万人を突破した「プロセカ」ヒットの裏側に迫る
2020年9月より配信を開始したiOS/Android用のゲームアプリ『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』は、リリースから約2年(2022年6月)でユーザー数1,000万人を突破するヒットとなりました。その勢いは日本だけに留まらず、現在も世界中でユーザーが増加しています。今回は、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』のヒットの裏側に迫ります。
『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』とは
『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(通称:プロセカ)は、「初音ミク -Project DIVA-」シリーズを手掛けるセガと、Colorful Paletteとの協業により開発・運営をしている、iOS/Android用のリズム&アドベンチャーゲームアプリです。
ユーザーの約7割が10代と、Z世代に高く支持されているのが特徴で、Twitterを始めとしたSNSでの拡散などによりファン層が拡がっています。動画配信サイトで公開しているミュージックビデオは再生回数が1,000万回を超える楽曲が次々と生まれ、音楽業界からも注目されています。
プロセカ誕生の土台になった、セガとクリプトン・フューチャー・メディアとの歴史
セガは、2009年発売のPSP®「プレイステーション・ポータブル」用ソフト『初音ミク -Project DIVA-』において、「初音ミク」の開発元であるクリプトン・フューチャー・メディア㈱(以下クリプトン社)と共に、初音ミクIPの初のゲームプロジェクトを立ち上げました。以降、様々なプラットホームで「初音ミク」のゲームを展開し、シリーズ累計販売本数は約650万(本/DL)にも上りました。
さらに、ゲーム開発だけに留まらず、観客を動員したリアルライブを開催するなど、ファン獲得のための様々なイベントにもセガは参画しています。長年にわたりクリプトン社と積み重ねてきた歴史が、プロセカの誕生から現在のヒットへとつながっているのです。
<リリースしている「初音ミク」のタイトルと主要イベント >
プロセカのヒットを生み出した取り組みと、その広がり
特に近年は競争環境が厳しくヒット作が出づらいスマートフォンゲーム市場の中、プロセカがユーザー数1,000万人を突破することができた背景には、新たな枠組みで臨んだ開発体制や、ゲームの中だけに留まらない継続的なコンテンツ、イベントの提供でユーザーとのタッチポイントを増やす取り組みなどがありました。
開発にColorful Paletteを迎えた新体制
まずは、新たな市場への挑戦に向けてパートナーを探しました。そこで、『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』の開発・運営実績を誇る、㈱Craft Eggが新設したスマートフォンアプリの企画開発会社である㈱Colorful Paletteとのパートナーシップが実現し、同社と協業して開発・運営を行うという新たな体制で取り組みました。
また、クリプトン社にはライセンサーとしての監修のみならず、プロデューサーに近い立場でプロジェクトの立ち上げから現在に至るまで深く関与していただいています。
Colorful Palette社のアプリゲームのノウハウやクリプトン社による初音ミクIPの展開力、セガの3D映像制作技術など、3社それぞれの知識や経験を活かして取り組んだ結果、ユーザーにゲーム中のコンテンツだけではなく、リアルなイベントも含めた幅広いコンテンツの提供が可能になり、プロジェクトの成功につながりました。
ゲームの中だけに留まらない継続的なコンテンツ、イベントの提供
プロモーションではTVCMなどの大規模な広告宣伝より、ゲームの中だけに留まらない継続的なコンテンツやイベントの提供など、ユーザーとのタッチポイントを増やすことに注力しました。結果、プロセカの関連ワードがTwitterトレンドの常連になるなど、ファンやユーザーのSNSを中心とした口コミが、ユーザー数が大幅に増加する要因の一つになっています。
さらに、実際に会場に足を運んでプロセカの世界を体感できるリアルライブや、リリース1周年のアニバーサリーフェスタや、2周年の感謝祭をはじめとしたリアルイベントの展開は、タッチポイントの拡大のみならず、休眠ユーザーの復帰や継続的にプロセカを楽しんでもらえることにつながっています。
<YouTubeで展開している様々なプロセカの動画コンテンツ>
- 公式生放送「ワンダショちゃんねる」/月1回配信
- ゲーム収録楽曲のミュージックビデオ(MV)/月2-3本公開
- ゲームのプレイ動画/月5-6本公開
- キャラクターの声優によるwebラジオ番組「25時、ナイトラジオで。」/月2回配信
- ショートアニメ「ぷちセカ」(TOKYO MXでも公開)/全10話公開
など
【コンテンツ・イベントを活用したマーケティング施策・1】
生放送中にTwitterのトレンド1位を狙う「わんだほいチャレンジ」
プロセカのYouTube番組「ワンダショちゃんねる」の生放送中に番組指定のハッシュタグを視聴者にツイートしてもらい、Twitterのトレンド1位を狙うSNSを活用したマーケティング施策を実施しています。
1位を獲得すると、全ユーザーにゲーム内のアイテムがプレゼントされるため、この施策はほぼ毎回トレンド1位を継続して獲得するなど大きな盛り上がりを見せています。
【コンテンツ・イベントを活用したマーケティング施策・2】
ゲーム内の文化祭イベント「KAMIKOU FESTIVAL!」をリアルイベントで再現
2022年10-11月に開催した、ゲーム内の文化祭を再現したリアルイベント「神山高校文化祭」は開催期間中の5日間、チケットは全日完売し、ゲーム内で体験した出し物をリアルで楽しんだイベントの様子がTwitter などのSNSで拡散され、ファン同士の交流にもつながりました。
ユーザー数1,000万人を突破したプロセカのこれまでの様々な施策と結果
2020年の9月から現在まで、様々なプロモーションやタイアップ、動画配信などのマーケティング施策を実施しました。その結果、Twitterフォロワー数やYouTubeのチャンネル登録数は100万人を突破し、生放送時の同時視聴者数も最大で10万人を超えています。
<これまでに取り組んだプロセカのイベント、タイアップやプロモーション>
<プロセカのユーザー数、各コンテンツの利用者数 >
アプリのユーザー数 | 1,000万人突破(2022年6月時点) |
Twitterフォロワー数 | 184.6万人(2023年3月時点) |
YouTubeチャンネル登録者数 | 136万人(2023年3月時点) |
公式生放送同時視聴数 | 10.6万人(2022年9月23日 プロジェクトセカイ ワンダショちゃんねる 出張版 in 2nd Anniversary 感謝祭) |
公式ゲーム大会同時視聴数 | 5.2万人(2021年9月26日 プロジェクトセカイ Championship 2021 Autumn) |
YouTube投稿動画再生回数(2DMV、3DMV) | 1,615万回「にっこり^^調査隊のテーマ」3DMV(2023年3月) 2,827万回「バグ」2DMV(2023年3月) |
今後期待されるプロセカの海外での拡大とゲームの新展開
成長可能性のある、海外版の展開
プロセカのグローバル版は北米や欧州をはじめ、世界約130の国や地域で遊ぶことが可能です。現在、日本を除くアジアで約350万DL(うち繁体字版150万、韓国版200万)、欧米で約400万DL。合計750万DLと多くのユーザーが海外でプロセカを楽しんでいます。
海外展開は今後も成長可能性の大きい領域のため、グローバルな展開を意識したSNS向けコンテンツの制作、Anime Expoなど海外イベントへの出展など、ユーザー数の増加や収益拡大に向けた様々な施策に取り組んでいます。
ゲームの中のキャラクターが進級する新展開
2023年3月30日にはリリース2.5周年を迎え各種イベントを多くのファンの皆様に楽しんでいただきました。そして2023年9月30日にはリリース3周年が控えています。大きな節目となる3周年では、ゲームに登場する高校生である各グループのキャラクターの進級を予定しています。学年が変わることによって、ゲームの内容にも新たな変化や新展開のストーリーが登場する予定です。
さらに将来的には新しいキャラクター、新ユニットの登場の可能性も検討しているなど、これからも継続してユーザーに楽しんでもらうための施策を常に検討し、生み出し続けていきますので、今後のさらなるプロセカの展開にご期待ください。